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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W31 |
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管理番号 | 1387633 |
総通号数 | 8 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2022-08-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2022-01-05 |
確定日 | 2022-08-02 |
事件の表示 | 商願2019−145795拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、令和元年11月18日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年2月15日付け :拒絶理由通知 令和3年3月30日 :意見書の提出 令和3年10月25日付け:拒絶査定 令和4年1月5日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、「赤もも肉」の文字を標準文字で表してなり、第31類「愛玩動物用飼料」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「赤もも肉」の文字を標準文字で表してなるところ、本願の指定商品との関係において、その構成中の「もも肉」の文字は、「動物のもも肉」程の意味を指す語として用いられており、鶏やえぞ鹿等の動物のもも肉を原料とした商品が製造・販売されている実情にあるから、本願商標全体として、「赤色の動物のもも肉を原料とした商品」程度の意味合いを容易に理解、認識させる。そうすると、本願商標は、「赤もも肉」の文字を普通に書してなるにすぎないもから、これをその指定商品について使用するときは、「赤色の動物のもも肉を原料とした商品」の意味合いを表現したものと需要者に容易に理解、認識させるものであって、単に該商品の原材料、品質を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審の判断 (1)本願商標は、「赤もも肉」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔をもって一連に表されており、全体として、まとまりのよい一体のものとして把握し得るものである。 (2)本願商標は、その構成中に、動物のもも部分(部位)の肉を指す「もも肉」の文字を含むものであるが、「もも肉」の特性は、例えば、鶏のもも肉は脂肪分が多く、牛・豚のもも肉は脂肪分が少ないなど、動物の種類により異なるものであるから、「もも肉」の語は、本願の指定商品との関係において、品質や原材料を表示するときは、一般に、「鶏(の)もも肉」、「豚(の)もも肉」のように、動物の名称と組み合わせて用いられるものである(「デジタル大辞泉」株式会社小学館、「Weblio日本語例文用例辞書」by weblio(https://www.weblio.jp/content/もも肉))。 また、本願商標は、その構成中に赤色等を意味する「赤」の文字を含むものであるが、本願の指定商品との関係において、「赤」の語のみをもって、需要者により、「赤身(肉)」や「赤肉」を表すものとして理解されているという実情や、「赤」の語のみをもって、需要者により、特定の動物の肉を表すものとして理解されているという実情は認められない。 さらに、本願商標のような「赤」、「部位のみの表示」及び「肉」の語の組み合わせ方は、本願の指定商品との関係において、需要者に商品の品質や原材料を理解させる表示として一般に用いられておらず、上記の組み合わせ方からなる語が、需要者により、指定商品の品質や原材料を表示したものとして理解されているという実情は認められない。 加えて、本願の指定商品を扱う業界において、「赤もも肉」の文字が、具体的な商品の品質等を直接的に表示するものとして一般に用いられている事実は発見できず、他に、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき特段の事情も発見できなかった。 (3)以上によれば、本願商標は、「赤」の文字と「もも肉」の文字とを、本願の指定商品との関係において、需要者に商品の品質等を理解させる表示として一般的とはいえない組み合わせ方で結合し、一体的に表してなるものであるから、本願商標に接する需要者により、商品の品質等を直接的に表示したものとして直ちに理解されるとはいい難く、むしろ、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識、把握されるとみるのが相当である。 してみれば、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質等を表示するものとはいえない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2022-07-20 |
出願番号 | 2019145795 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W31)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
小松 里美 |
特許庁審判官 |
渡邉 あおい 鈴木 雅也 |
商標の称呼 | アカモモニク、モモニク、モモ |
代理人 | 特許業務法人IPRコンサルタント |