• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W11
管理番号 1387611 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-11-05 
確定日 2022-08-10 
事件の表示 商願2020− 13826拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 手続の経緯
本願は、令和2年2月7日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 2月10日付け:拒絶理由通知書
令和3年 3月31日 :意見書の提出
令和3年 8月 2日付け:拒絶査定
令和3年11月 5日 :審判請求書の提出

2 本願商標
本願商標は、「ブランチ」の片仮名を横書きしてなり、第11類「水道用栓,タンク用水位制御弁,パイプライン用栓,給水用器具及び装置,水栓用給水制御弁,上水道配管用機械器具及び設備,上水道管又は上水用機器の調節用の付属装置,家庭用浄水器」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「ブランチ」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、該文字は、「枝分かれしたもの、分岐」の意味を有する語として一般的に知られているものである。
そして、インターネット情報によれば、実際に、本願の指定商品を取り扱う業界において、「分岐部を有する商品」を「ブランチ」と称し、多数取引が行われている実情が認められる。
そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者に、「分岐部を有する商品」であることを認識させるにとどまるものであるから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

4 当審の判断
本願商標は、「ブランチ」の片仮名を横書きしてなるところ、当該文字が、英単語「branch」より生じる「枝。枝分かれしたもの。部門。分科。支店。分店」等の意味及び、英単語「brunch」より生じる「昼食兼用の遅い朝食。」の意味を有する語(いずれも出典:小学館 デジタル大辞泉)であるとしても、本願の指定商品との関係において、これが直ちに特定の商品の品質を表したものと理解、認識させるとはいい難いものである。
また、当審において職権をもって調査するも、「ブランチ」に通じる英単語の「branch」が、例えば、「branch current」(「分流」)、「branch pipe」(「枝管」)(出典:建築用語辞典 技報堂出版)のごとく、「分岐」に通じる意味を表し、複合語の一部を構成する語として使用されていることは確認できるものの、本願の指定商品を取り扱う業界において、「ブランチ(branch)」の語のみが、一般的に「分岐部を有する商品」を表す語として取引上普通に使用されているというに足る事実は発見できなかった。
さらに、本願商標を構成する文字が、本願の指定商品の直接的な品質を表すものとして一般に使用されている事実や、本願の指定商品の取引者、需要者が、当該文字を商品の品質を表示するものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものということはできず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、商品の品質の誤認を生じるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。


別掲

(この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。
審決日 2022-07-28 
出願番号 2020013826 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (W11)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 豊瀬 京太郎
特許庁審判官 板谷 玲子
鯉沼 里果
商標の称呼 ブランチ 
代理人 橘 哲男 
代理人 佐藤 大輔 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ