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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W28
管理番号 1387596 
総通号数
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2022-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2021-10-04 
確定日 2022-08-16 
事件の表示 商願2020−98427拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 手続の経緯
本願は、令和2年8月7日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和3年 1月18日付け:拒絶理由通知
令和3年 4月 8日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年 6月25日付け:拒絶査定
令和3年10月 4日 :審判請求書の提出

2 本願商標
本願商標は、「NEUBIE」の文字を標準文字で表してなり、第28類「ボディートレーニング用器具」を指定商品として登録出願、その後、本願の指定商品については、前記1の手続補正により、第28類「電気刺激による筋肉の収縮を利用したボディートレーニング用器具」と補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した国際登録第1253413号商標(以下「引用商標」という。)は、「NEWBIE」の欧文字を横書きしてなり、2019年(令和元年)11月11日に国際商標登録出願(事後指定)、第25類「Clothing, footwear, headgear.」を指定商品として、令和3年2月19日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否
ア 本願商標は、前記2のとおり、「NEUBIE」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書類に載録された既成の語ではなく、特定の意味合いを有する語として知られているものでもないから、一種の造語として認識し、把握され、特定の観念を生じないものである。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ニュービー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標は、前記3のとおり、「NEWBIE」の文字を横書きしてなるところ、当該文字は「初心者」の意味(「ジーニアス英和辞典第5版」大修館書店)を有する英語であるとしても、我が国で一般的に知られているとはいい難いものであるから、特定の意味を有しない一種の造語として理解されるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「ニュービー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標の類否について検討すると、本願商標は「NEUBIE」の文字を、引用商標は「NEWBIE」の文字を表してなるものであり、それぞれの3文字目の「U」と「W」以外の文字が同じ順序で配されていることから、両商標は、外観において近似した印象を与えるものである。
また、本願商標と引用商標は、称呼においては「ニュービー」の称呼を共通にし、観念においては、いずれも特定の観念を生じないものであるから、比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観において近似した印象を与え、称呼を共通にするものであるから、これらを総合勘案すれば、両者は互いに紛れるおそれのある類似の商標である。
(2)本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否
ア 本願の指定商品について
本願の指定商品である「電気刺激による筋肉の収縮を利用したボディートレーニング用器具」は、電気刺激を用いるボディートレーニング用器具であって、電気回路基板や電極などを構成要素に含み、エレクトロニクスに関する専門知識及び技術を有するメーカーにより製造され、ボディートレーニングを行う者を需要者として、当該商品の正規販売店、販売許諾を受けた専門の販売店などを通じて販売されるものである。
イ 引用商標の指定商品について
引用商標の指定商品中、「footwear」に含まれる「運動用特殊靴」は、スポーツの種類によって用途が限定され、専ら競技を行う際に限って使用する特殊な靴類であって、化学繊維又はゴムなどを原材料として、スポーツ用品メーカーにより製造され、それぞれのスポーツ競技を行う者を需要者として、各種の運動用品を取り扱う小売店や百貨店、ショッピングセンターなどにおいて販売されるものである。
ウ 商品の比較
本願の指定商品と、引用商標の指定商品中「footwear」に含まれる「運動用特殊靴」とを比較すると、たとえ両者がスポーツを行う者により使用される商品であるとしても、上記ア及びイのとおり、本願の指定商品は、エレクトロニクスに関する技術等を有するメーカーにより製造され、専門の販売店などを通じて販売されるのに対し、引用商標の上記商品は、スポーツ用品メーカーにより製造され、各種の運動用品を取り扱う小売店や百貨店、ショッピングセンターなどにおいて販売されるものであるから、その生産部門及び販売部門が相違する。
また、本願の指定商品が、電気回路基板や電極などを組み込む商品である一方、引用商標の上記商品は、化学繊維又はゴムなどを原材料とするものであるから、その構成要素又は原材料にも差異がある。
そして、本願の指定商品は、ボディートレーニングを行う者に向けた商品であるのに対し、引用商標の上記商品は、それぞれのスポーツ競技を行う者に向けた商品であるため、その需要者及び用途が相違する。
そうすると、本願の指定商品と、引用商標の指定商品中「footwear」に含まれる「運動用特殊靴」とは、その生産部門、販売部門、原材料、需要者の範囲及び用途の差異によって、それぞれの製造及び流通経路は相違するものとなり、同一又は類似の商標を使用するときであっても、同一の営業主の製造又は販売に係る商品と誤認されるおそれはないというべきで、類似する商品とはいえない。
なお、本願の指定商品は、引用商標のその他の指定商品とは、明らかに類似しない商品である。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であるとしても、その指定商品は引用商標の指定商品とは類似するものではないため、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
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審決日 2022-08-01 
出願番号 2020098427 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W28)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 佐藤 淳
特許庁審判官 小俣 克巳
石塚 利恵
商標の称呼 ニュービー、ノイビー 
代理人 上田 邦生 

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