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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X0728 |
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管理番号 | 1209918 |
審判番号 | 不服2009-6954 |
総通号数 | 122 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-02-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-04-02 |
確定日 | 2010-01-07 |
事件の表示 | 商願2007-37176拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「HAL」の欧文字を横書きしてなり、第7類、第9類、第10類、第12類及び第28類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成19年4月13日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同19年12月26日及び同20年8月21日並びに当審における同21年4月2日受付の手続補正書により、最終的に、第7類「随意的制御機構及び自律的制御機構により人間と機械が一体となって人間の身体的機能の拡張・増幅を実現する金属加工用・鉱山用・土木用・荷役用・漁業用・製材用・木工用・農業用・塗装用又は石材加工用の人間に装着して用いる機械器具」及び第28類「随意的制御機構及び自律的制御機構により人間と機械が一体となって人間の身体的機能の拡張・増幅を実現する人間に装着して用いる業務用遊戯ロボット,随意的制御機構及び自律的制御機構により人間と機械が一体となって人間の身体的機能の拡張・増幅を実現する展覧会・展示会等イベント用の人間に装着して用いる業務用遊戯ロボット,随意的制御機構及び自律的制御機構により人間と機械が一体となって人間の身体的機能の拡張・増幅を実現する人間に装着して用いるロボットおもちゃ,歩行訓練に用いられる運動用リハビリテーション装置,下肢訓練に用いられる運動用リハビリテーション装置,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),おもちゃ,人形,遊戯用器具,運動用具」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1282089号の1商標(以下「引用商標」という。)は、「ハルー」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和49年4月18日登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同52年7月8日に設定登録された登録第1282089号商標に係る商標権について、同60年5月27日に商標権の分割移転の登録がされたものであり、その後、同62年9月18日、平成9年10月21日及び同19年1月30日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、同20年6月18日に指定商品の書換登録がなされた結果、指定商品を第6類ないし第9類、第11類、第12類、第15類ないし第17類、第19類ないし第21類、第26類及び第28類に属する商標登録原簿記載の商品として、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「HAL」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は「男性の名(Haroldの親しみを表す呼び名)」(「研究社ユニオン英和辞典」株式会社研究社発行)の意味を有する語であるとしても、そのことが、我が国において広く一般に知られているものとは認めがたく、むしろ、これに接する取引者、需要者をして、特定の意味合いを看取させることのない一種の造語として理解するというのが相当である。 そして、その構成文字からは、「ハル」の他に、各構成文字を一語ずつ区切った「エイチエイエル」の称呼がそれぞれ生ずるといえる。 他方、引用商標は、前記2のとおり、「ハルー」の片仮名文字を横書きにしてなるところ、該文字に相応して「ハルー」の称呼が生じ、かつ、該文字は、親しまれた既成の観念を有しない造語として認識し把握されるとみるのが相当である。 そこで、まず、本願商標から生ずる「エイチエイエル」の称呼と、引用商標から生ずる「ハルー」の称呼を比較するに、両者は、その音構成に明らかな差異を有するものであるから、称呼において互いに相紛れるおそれのないものである。 次に、本願商標から生ずる「ハル」の称呼と、引用商標から生ずる「ハルー」の称呼とを比較するに、全体の構成音は前者は2音、後者は長音を伴う3音という短いものであり、2音目において「ル」と「ルー」という長音を伴うか否かの差異を有するところ、「ハル」の称呼は、「ハ」の部分にアクセントが置かれ、「ハ」と「ル」がそれぞれ簡潔に短く発音されるのに対し、引用商標から生ずる「ハルー」の称呼は、「ル」が母音(u)を長く延ばす長音を伴うことから、「ル」の部分にアクセントが置かれ、全体として余韻をもって後ろに延ばすように発音されるというべきものであるから、それぞれを一連に称呼するときは、語調、語感が異なるものとして聴取され、相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。 また、本願商標と引用商標とは、それぞれの構成よりみて、外観において明らかに区別し得る差異を有するものであり、さらに、両商標は、前記したとおり、いずれも格別の観念を生じない造語と認められるから、観念については比較することができない。 以上のとおりであるから、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 したがって、本願商標が商標法第4条1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2009-12-22 |
出願番号 | 商願2007-37176(T2007-37176) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X0728)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 前山 るり子、浦辺 淑絵 |
特許庁審判長 |
小林 由美子 |
特許庁審判官 |
木村 一弘 田村 正明 |
商標の称呼 | ハル、エッチエイエル、エイチエイエル |
代理人 | 平井 昭光 |