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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 236
管理番号 1041693 
審判番号 審判1995-7984 
総通号数 20 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2001-08-31 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 1995-04-14 
確定日 2001-02-23 
事件の表示 上記当事者間の登録第447171号商標の商標登録取消審判事件についてした平成10年5月7日付審決に対し、東京高等裁判所において審決取消の判決(平成10年(行ケ)第187号,平成11年10月7日判決言渡)がなされ、同判決が最高裁判所の決定(平成12年(行ツ)第34号,平成12年4月7日決定)により確定したので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 登録第447171号商標の指定商品中、「洋服、コート」、「セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、下着、水泳着、水泳帽」、「和服」、「ずきん、ヘルメット、帽子」、「ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第447171号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第36類「被服、手巾、釦紐及び装身用『ピン』の類」を指定商品として、昭和28年8月13日出願、同29年6月29日に設定登録されたものである。
2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べた。
本件商標は、その指定商品中請求に係る指定商品について、商標権者または使用権者によって過去3年間今日に至るまで継続して使用されていない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、請求に係る指定商品について、その登録は取り消されるべきである。
3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べた。
(1)本件審判請求は利害関係のない者によってなされたものであるから、不適法な請求として却下されるべきである。
(2)本件審判の請求は、取消審判の請求権の濫用である。したがって、本件審判の請求は不適法なものとして却下されるべきである。
(3)本件商標は、過去3年間において、通常使用権者である美津濃株式会社により、スキー用特殊衣服、スキー用特殊手袋、スキー用特殊ヘアーバンド、スキー用特殊帽子などに使用されている。したがって、本件商標の登録は取り消されるべきものではない。
4 当審の判断
(1)利害関係について
請求人がした商標登録出願(平成6年商標登録願第128142号)において、平成10年1月16日付けで、本件商標に類似する登録第1958297号商標を引用した拒絶理由通知がされ、同出願は現在も審査に係属中であることが認められる。この事実によれば、請求人が、本件審判請求について利害関係を有することは明らかである。
被請求人は、請求人は「COLMAR」商標のスキー用被服等の商品を、本件商標の連合商標であった登録第1958297号商標について被請求人から使用許諾を受けた美津濃株式会社を通じて日本国内に輸入販売しており、また請求人との技術提携により美津濃株式会社が製造した商品も、被請求人の使用許諾に基づき「COLMAR」の商標を付して日本国内において販売されているから、「COLMAR」商標の商品を日本国内において販売しようとする被請求人の目的は、美津濃株式会社を通じて達成されていると主張するが、この主張事実は、本件商標権の禁止権の範囲の一部についてのものにすぎないから、この事実をもってしても、本件審判請求について請求人が有する利害関係を否定することはできず、他にこれを否定すべき事実関係は認められない。
したがって、請求人は、本件不使用取消審判請求についての利害関係を有するものである。
(2)権利濫用について
被請求人が権利濫用等の主張の根拠として挙げるのは、被請求人は、「COLMAR」商標の使用を美津濃株式会社に許諾したことから、最近に至るまで、本件商標を敢えて靴下のみについて使用するにとどめ、第三者にも本件商標の使用を許諾したことはなかったのに、請求人の本件不使用取消審判請求は、被請求人のこのような配慮を奇貨としたものであるという点にある。
しかしながら、ここで主張されているのは、本件商標自体が美津濃株式会社に使用許諾されてきたとの事実ではない。しかも、被請求人と美津濃株式会社との間で取り交わされたのは、本件商標に関する禁止権の範囲に属するものと認識されていた「COLMAR」商標に関するものにとどまり、同社が被請求人に支払うべきものとされてきたのは、本件商標の使用料というべきものではない。
そして、上記契約は被請求人ではなく第三者である美津濃株式会社との間で締結されたものにとどまることも勘案すると、被請求人の主張事実をもってしても、請求人の本件不使用取消審判の請求が信義に反し、あるいは権利の濫用に該当するものと認めることはできない。
(3)美津濃株式会社の使用について
被請求人は、美津濃株式会社が使用していた「COLMAR」あるいは「コルマー」商標をもって、本件商標の使用に該当するとし、同社との間に取り交わした契約書によって、本件商標の使用が行われてきたと主張するものであるが、これらの商標が「R」の文字を含まない「Colma」の欧文字(「C」を除く文字は小文字)と「コルマ」の片仮名から成る本件商標と同一の商標とは認められないことは明らかであり、特段の事情のない限り、美津濃株式会社が使用してきたと被請求人が主張する上記商標の使用をもって、本件商標の使用があったと認めることはできず、このような特段の事情は本件において認められない。
ところで、被請求人が昭和62年5月29日に「colmar」の欧文字(小文字)を書して成る商標につき本件商標の連合商標として登録を受けたこと(登録第1958297号〉は事実であり、被請求人の主張中には、美津濃株式会社の「COLMAR」商標の使用は、この連合商標であった登録第1958297号商標の使用に該当するとの趣旨の部分もあるので、以下に検討する。
美津濃株式会社による使用は、専ら、イタリア国COLMAR社から輸入して販売する「COLMAR」商標のスキー用被服等、あるいはイタリア国COLMAR社との技術提携契約に基づいて製造販売する「COLMAR」商標のスキー用被服等に限られていたこと、当該スキー用衣服等には「COLMAR」商標と共にCOLMAR社が権利を有する図形商標が併せて使用されていること、美津濃株式会社のパンフレットやスキー関連雑誌に、コルマー社は、1923年2月、ミラノ郊外モンツァに創立されて以来、1952年にはイタリア、オーストリア、スウェーデン、ドイツ等のナショナルスキーチームのオフィシャルサプライアーになり、それまでの背広姿のスキーウェアーに対し、ラスティックバンドをつけたウェアーを考案、1960年代には、ワールドスキーヤーであるトエニ、ピエールゲロス選手の協力の下に、現在のスキーウェアーの原型ともえるワンピース型スキーウェアーを開発し、イタリアスキーウェアー界のビッグワンとして君臨しており、今日、「イタリアンコルマーを知らねばスキーウェアーについて何も語れない」、「スキーを愛する者でなければ、コルマーに袖を通してはならない」状況に至っている旨の記述があること、請求人は、「COLMAR」商標を米国、カナダ、中国、フランス、スイス、ドイツ、オーストリア、イタリア等29か国において登録又は出願していること、さらに、カタログあるいはスキー関連の雑誌に、「COLMAR」については、「イタリアに生まれ世界的に愛好者を持つコルマー」「イタリアのセンスの結晶ともいえるコルマー」「イタリアの力、コルマー」「イタリアの魅力、コルマー」「イタリアの血統、コルマー」などのように記述されていること、また、美津濃株式会社が被請求人からのライセンスを得て日本国内で発行し「COLMAR」商標が描かれているパンフレットには、「COLMAR」商標が独特の字体で描かれ、これがスキーウェアにも表示されてきていることが認められる。
上記の各事実に照らしてみれば、我が国においても「COLMAR」、「コルマー」といえば、イタリアの企業が権利を有する商標として、スキー用衣服等の取引者及び需要者間において、広く知られていたものと認められるのであり、欧文字の小文字から成る連合商標の「colmar」とは、截然と区別して認識されるに至っていたものということができる。
被請求人は、美津濃株式会社が請求人からライセンスを受けて輸入、製造、販売していた「COLMAR」商標は、被請求人からの使用許諾を得ていたものであると主張する。しかし、被請求人と美津濃株式会社との間で「COLMAR」商標の使用に関して締結された契約は昭和48年5月から始まり、昭和52年まで継続したこと、この契約は昭和59年4月から再開され、現在まで継続していることが認められるが、これらの契約書の前文には、「(被請求人と美津濃株式会社とは、被請求人)の所有に係る第447171号商標「Colma」の類似商標「COLMAR」を乙(美津濃株式会社)に使用許諾するに当り、次の通り取り決め契約を締結する。」と記載されているのであり(ただし、本件商標の表記方法は年度によって異なる。)、「COLMAR」商標は本件商標の使用ではなく、それに類似する商標として契約当事者間に認識されていたものであることが明らかである。
このような契約上の文言及び当事者の認識からすれば、上記契約は、本件商標の禁止権を行使することを一部放棄する趣旨のものとして取り交わされたものというべきである。
そして、「COLMAR」商標が「R」の文字を含まない「Colma」の欧文字(「C」以外は小文字)と「コルマ」の片仮名から成る本件商標と同一の商標とは認められないことは前記のとおりであるから、これらの契約により美津濃株式会社が「COLMAR」商標を使用していたとしても、これをもって、同社が本件商標を使用していたものとすることはできない。
(4)被請求人による使用について
被請求人が販売していたとする半袖丸首シャツの襟首内側貼付された本件商標が印刷された紙製のシールは、形状も整っていて大きさも商標を表すものとして特に異常ではないと認められる。
しかし、その貼付態様は不自然で、シールの印刷時期を認めるべき客観的証拠もない。また、被請求人の提出した各書証によっては、紙製シールが本件商標権一部取消審判の予告登録前に被請求人販売のシャツに貼付されていたと認めることはできない。
次に、新聞あるいは雑誌に広告を掲載したことにより被請求人主張の本件商標の使用の事実が認められるか否かについてみるに、「松原市老連」と題する新聞、平成5年8月9日の日本染色新聞及び大阪府品質管理推進協議会発行の「中小企業と品質管理」第22号に本件商標ないしそれに類似すると思われる商標と共に本件商標の指定商品に属する「作業ズボン、シャツ」が被請求人が製造する商品の種類として記載されていることが認められる。
しかしながら、当該広告中には、それ以外にも3つないし4つ程度の商標及びそれに対応する商品の種類が羅列されており、その上部に「大阪府品質管理推進優良工場」あるいは「喜ばれる品質で奉仕する靴下の一貫メーカー」の文字が書され、中央部には「コーマ株式会社」の文字が大きく書され、その下に「取締役社長 吉村盛善」あるいは「代表取締役 吉村盛善」の文字、さらにその下部に会社の住所、電話番号等が書されており、さらには「中小企業と品質管理」第22号には工場の全景写真が大きく掲げられていることが認められる。
この事実に、前記のとおり、被請求人において、本件商標をその指定商品に付するなどの態様で自ら使用してきたことの事実が認められない点も合わせ考えれば、上記広告は、被請求人の取り扱う商品の種類を紹介して被請求人の営業内容を宣伝することを主眼とする被請求人会社自体の広告とみるのが相当であり、特定の商標を付した具体的な商品の販売を目的とする広告とみるのは相当でない。したがって、上記各広告をもってしては、本件商標を被請求人が主張する商品について使用していたものとはいえない。
してみれば、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標をその請求に係る指定商品について使用していたことを証明したものということはできない。
したがって、本件商標の登録は、結論掲記の商品について、商標法第50条の規定により取り消すものとする。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2000-12-05 
結審通知日 2000-12-15 
審決日 2001-01-05 
出願番号 商願昭28-21392 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (236)
最終処分 成立  
特許庁審判長 小松 裕
特許庁審判官 原 隆
高野 義三
宮川 久成
三浦 芳夫
登録日 1954-06-29 
登録番号 商標登録第447171号(T447171) 
商標の称呼 1=コルマ 
代理人 蔦田 正人 
代理人 阪本 政敬 
代理人 田代 烝治 
代理人 蔦田 璋子 
代理人 江藤 聡明 
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