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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W30 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W30 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W30 |
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管理番号 | 1380060 |
審判番号 | 不服2021-5421 |
総通号数 | 264 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2021-12-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2021-02-26 |
確定日 | 2021-11-26 |
事件の表示 | 商願2018-159098拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は,平成30年12月10日の出願であって,その手続の経緯は以下のとおりである。 令和元年9月19日付け:拒絶理由通知書 令和元年11月5日 :手続補正書の提出 令和2年2月18日 :手続補正書の提出 令和2年3月18日付け:拒絶理由通知書 令和2年4月30日 :意見書の提出 令和2年11月6日付け:拒絶査定 令和3年2月26日 :審判請求書の提出 第2 本願商標 本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,登録出願されたものであり,その後,指定商品については,上記1の手続補正書により,最終的に,第30類「緑茶及び緑茶を使用した菓子」に補正されたものである。 第3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,拒絶の理由に引用した登録第5402497号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成22年8月6日に登録出願,第30類「菓子及びパン」を指定商品として,同23年4月1日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。 第4 当審の判断 1 本願商標及び引用商標について (1)本願商標について 本願商標は,別掲1のとおり,濃い青色の太い帯で表した半円の弧(以下「半円の弧」という。)の内側中央に,濃い青色の3つの点と下の点から斜め線を組み合わせた,さんずい偏様の図形(以下「図形部分」という。)の下に,薄い青色の「茶園清水屋」の漢字(以下「文字部分」という。)を配した構成からなるものである。 そして,図形部分と文字部分(以下,これらを合わせて「両部分」という場合がある。)についてみると,両部分は異なる色彩で表されていること,重なることなく間隔を空けて配置されていることから,視覚上分離して看取されるものである。 また,両部分は,一体となって特別な観念を有することや一連一体の称呼が生じるなど,何らかの関連性を有しているともいえないものである。 そうすると,図形部分と文字部分は,これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合していると認めることはできないから,それぞれが独立して商品の出所識別機能を有するというべきである。 次に,図形部分についてみると,半円の弧とさんずい偏様の図形とは同色で表されていること,さんずい偏様の図形は,半円の弧の内側中央にバランスよく配置されていることから,視覚上,全体としてまとまりよく一体的に看取されるものであって,半円の弧又はさんずい偏様の図形のいずれかの部分が,取引者,需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情は見いだせないものである。 してみれば,本願商標の構成中,図形部分は,その構成全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが相当である。 そして,図形部分は全体として,我が国において特定の事物を表したもの,又は何らかの意味合いを表すものとして認識され,親しまれているというべき事情は認められないものである。 したがって,本願商標の構成中,図形部分からは特定の称呼及び観念は生じない。 (2)引用商標について 引用商標は,別掲2のとおり,黒色の3つの点と下の点から斜め線を組み合わせた,さんずい偏様の図形からなるものであるところ,これは我が国において特定の事物を表したもの,又は何らかの意味合いを表すものとして認識され,親しまれているというべき事情は認められないものである。 したがって,引用商標は,特定の称呼及び観念を生じないものである。 (3)本願商標と引用商標との類否について 本願商標と引用商標を比較するに,両商標は,それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ,本願商標の要部の一つである図形部分と引用商標とは,半円の弧部分の有無という明確な差異があることから,外観上判然と区別できるものである。 また,称呼及び観念については,両者とも,特定の称呼及び観念を生じないから,比較することはできない。 そうすると,本願商標の図形部分と引用商標とは,称呼及び観念において比較することができないものであるとしても,外観上判然と区別できるものであるから,両商標が需要者に与える印象,記憶,連想等を総合してみれば,両商標は,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 2 まとめ 以上のとおり,本願商標は,引用商標と非類似の商標であるから,指定商品の類否について論ずるまでもなく,商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえないから,本願商標がこれに該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標(色彩は原本参照。) 別掲2 引用商標 |
審決日 | 2021-11-09 |
出願番号 | 商願2018-159098(T2018-159098) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W30)
T 1 8・ 263- WY (W30) T 1 8・ 262- WY (W30) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 三井 敏匡、吉野 晃弘、松浦 裕紀子 |
特許庁審判長 |
平澤 芳行 |
特許庁審判官 |
須田 亮一 鈴木 雅也 |
商標の称呼 | サンズイ、チャエンシミズヤ、シミズヤ、シミズ |
代理人 | 竹中 芳晴 |