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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 W29 |
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管理番号 | 1372843 |
審判番号 | 不服2020-9882 |
総通号数 | 257 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2021-05-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-07-14 |
確定日 | 2021-04-07 |
事件の表示 | 商願2018-115368拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおり、縦形の二重の四角形様の図形内に「村沢牛」の文字を縦書きし、その右に直線を介して「信州・長野特産」の文字を縦書きして表してなり、第29類「長野県産の牛肉,長野県産の牛肉を使った牛肉製品」を指定商品として、平成30年9月13日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、縦形の二重の矩形内に大きく『村沢牛』の文字を縦書きして表し、その右側を直線の線分で区切り、その右部に『信州・長野特産』の文字を縦書きして表してなるところ、外周を囲う二重線は、ありふれた囲いとして、その図形部分は、特段の自他商品の識別力を有するとはいえず、また、『信州・長野特産』の文字からは、その商品が『長野県の旧国名である信州・長野(県)特産』の商品であることを表示するにすぎず、『村沢牛』の文字よりは、ありふれた氏である『村沢さんが生産した牛』程の意味を認識させるにすぎないものである。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が『長野県の旧国名である信州長野(県)の特産であり、ありふれた氏である村沢さんの生産した牛に係る商品』程の意味合いを認識・理解するにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、縦形の二重の四角形様の図形内に大きく筆文字風に「村沢牛」の文字を縦書きし、その右側を直線で区切り、「信州・長野特産」の文字を縦書きしてなるものであるところ、その構成中、「信州」の文字は「信濃国の別称。」を、「長野」の文字は「中部地方の中央部、内陸の県。信濃国を管轄。」を、「特産」の文字は「特にその地に産すること。」(出典:いずれも、株式会社岩波書店「広辞苑第七版」)を意味するものであるが、「村沢」の文字は、一般的な国語辞書である岩波書店「広辞苑第七版」、三省堂「大辞林第三版」及び小学館「大辞泉第二版」などに載録のない語である。 そして、「村沢」を姓とする人数は、「名字由来net」を表題とするウェブサイト(https://myoji-yurai.net/searchResult.htm?myojiKanji=%E6%9D%91%E6%B2%A2)によると、全国人数は約3,900人、「なまえさあち」を表題とするウェブサイト(https://name.sijisuru.com/Fname/fdetail?fname=%E6%9D%91%E6%B2%A2)によると、推定人口は約3,940人と記載があり、決して多いとはいえないことからすると、「村沢」の文字は、ありふれた氏として認識させるものとはいえない。してみれば、構成中の「村沢牛」の文字は、十分に自他商品識別標識としての機能を果たし得るものである。 以上からすると、たとえ「信州・長野特産」の文字から、その商品が「特に長野県(信濃国)に産すること」の意味を認識させるとしても、上記各文字が縦形の二重の四角形様の図形をもってまとまりよく一体的に表された本願商標は、原審説示の如き意味合いを認識、理解させるにすぎないものとはいい難いものである。 そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないとはいえないものであり、自他商品識別標識としての機能を果たし得るものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 |
審決日 | 2021-03-18 |
出願番号 | 商願2018-115368(T2018-115368) |
審決分類 |
T
1
8・
16-
WY
(W29)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 馬場 秀敏 |
特許庁審判長 |
森山 啓 |
特許庁審判官 |
板谷 玲子 綾 郁奈子 |
商標の称呼 | シンシューナガノトクサンムラサワギュー、シンシューナガノトクサンムラサワウシ、シンシューナガノトクサンムラサワ、ムラサワギュー、ムラサワウシ、ムラサワ、シンシューナガノギュー、シンシューナガノウシ、シンシューギュー、シンシューウシ、ナガノギュー、ナガノウシ |
代理人 | 特許業務法人落合特許事務所 |