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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W29 |
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管理番号 | 1371888 |
審判番号 | 不服2020-7973 |
総通号数 | 256 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2021-04-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-06-09 |
確定日 | 2021-03-23 |
事件の表示 | 商願2018-142439拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,「アロエの力」の文字を標準文字で表してなり,第29類「アロエを使用した食用油脂,アロエを使用した乳製品,加工済み食用アロエ,アロエ入り納豆,アロエを使用したカレー・シチュー又はスープのもと,アロエ風味の食用たんぱく」を指定商品として,平成30年11月16日に登録出願されたものである。 2 原査定における拒絶の理由(要点) 原査定は,「本願商標は,『アロエの力』の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の『アロエ』の文字は,『ユリ科の多肉の常緑多年草。』の意味を,『の』の文字は,格助詞の意味を,『力』の文字は,『しるし。ききめ。おかげ。効能。』の意味をそれぞれ有する語であることから,本願商標は,全体として,『アロエの効能』ほどの意味合いを生ずるものである。また,食品を取り扱う業界において,アロエの効能を生かした商品が多数流通している実情が認められ,さらに,原材料の効能を強調した商品が,『〇〇の力』(〇〇には原材料名)と称して多数流通されている実情が認められる。そうすると,本願商標を,その指定商品に使用した場合,これに接する取引者,需要者は,『アロエの効能を有してなる商品』であること,すなわち,商品の品質を表示したものとして認識するにとどまり,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものとみるのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は,「アロエの力」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の「アロエ」の文字は「ワスレグサ科(旧ユリ科)の多肉の常緑多年草。」の意味を,「力」の文字は「しるし。ききめ。おかげ。効能。」の意味を(いずれも株式会社岩波書店 広辞苑第七版)それぞれ有する語である。 そして,「アロエ」及び「力」の文字を格助詞「の」により結合した「アロエの力」の文字は,その指定商品との関係において,原審説示の意味合いを暗示させる場合があるとしても,これが本願指定商品の品質等を直接的に表示するものと直ちに理解されるとはいえず,むしろ,特定の意味合いを認識させることのない,一種の造語として認識し,把握されるというべきである。 また,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品を取り扱う業界において,「アロエの力」の文字が,商品の品質等を直接的に表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると,本願商標は,自他商品を識別する機能を果たし得るものと判断するのが相当である。 したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審決日 | 2021-03-04 |
出願番号 | 商願2018-142439(T2018-142439) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W29)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 斉藤 康平、吉野 晃弘 |
特許庁審判長 |
岩崎 安子 |
特許庁審判官 |
大森 友子 藤村 浩二 |
商標の称呼 | アロエノチカラ、チカラ |
代理人 | 河野 誠 |
代理人 | 楠 和也 |
代理人 | 河野 生吾 |