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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W41 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W41 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W41 |
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管理番号 | 1365025 |
審判番号 | 不服2020-5257 |
総通号数 | 249 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2020-09-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-04-17 |
確定日 | 2020-08-11 |
事件の表示 | 商願2019-17642拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第41類に属する願書に記載のとおりの役務を指定役務として,平成31年1月29日に登録出願され,その後,指定役務については,当審における令和2年4月17日受付の手続補正書により,第41類「成人向けのスポーツの教授,成人向けの個人指導(フィットネストレーニング),成人向けのフィットネスの教授」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,登録第5665332号商標(以下「引用商標」という。)は,「エイド」の片仮名を標準文字で表してなり,平成26年2月3日に登録出願,第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,オンラインによる映像の提供(ダウンロードできないものに限る。)」並びに第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として同年4月18日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は,別掲1のとおり,上段に,デザイン化された三角形状の水色の図形を配し,下段に,小さく「Personal Gym」の文字及び大きく「Aid」の文字を横一列に配した構成からなる図形と文字との結合商標であるところ,上段の図形部分と下段の文字部分は,色彩を異にし,近接して配された構成ではないことから,視覚上分離して認識,把握されるものであり,また,上段の図形部分は,抽象的な図形であって,直ちに特定の事物を想起させるものではなく,特定の称呼及び観念を生じないものとみるのが相当であるから,上段の図形部分と下段の文字部分とに称呼上及び観念上のつながりも見いだし得ないものである。 そうすると,本願商標は,その図形部分及び文字部分を,分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難く,当該図形部分と文字部分とがそれぞれ自他役務の識別力を有する要部とみるのが相当である。 そして,本願商標の構成中の下段の文字部分のうち,左側に配した「Personal Gym」の文字部分は,その片仮名表記である「パーソナルジム」について,例えば,原審で説示した別掲2のように「スポーツやフィットネスなどの運動に関する個別指導を行う施設」程の意味を表す語として使用されている実情があることから,当該文字部分は,本願の指定役務との関係においては,役務の質,提供の場所を表したものとして認識させるものであり,自他役務の識別標識として機能しないか,極めて弱いものといえる。 そうすると,本願商標は,その構成中の下段の文字部分のうち,「Aid」の文字部分が役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められ,「Aid」の文字部分を要部として,引用商標と比較することも許されるというべきである。 そして,「Aid」の文字は,「援助する」(プログレッシブ英和中辞典 小学館)の意味を有する英語として辞書類に載録が認められるとしても,当該文字は,我が国において,その意味合いで広く一般に知られているとはいえないから,「Aid」の文字部分からは,特定の観念は生じないものといえる。 以上よりすると,本願商標は,構成文字の全体から「パーソナルジムエイド」及び「パーソナルジムエーアイディー」の称呼が生じるほか,要部の一である「Aid」の文字に相応する「エイド」及び「エーアイディー」の称呼を生じるものであって,特定の観念を生じないものというのが相当である。 (2)引用商標について 引用商標は,「エイド」の片仮名を標準文字で表してなるものであるところ,当該文字は,英語「aid」の片仮名表記として辞書類に載録が認められるとしても,当該文字は,我が国において,その意味合いで広く一般に知られているとはいえないから,引用商標からは,特定の観念は生じないものといえる。 したがって,引用商標は,構成文字に相応して「エイド」の称呼を生じるものであって,特定の観念は生じないものというのが相当である。 (3)本願商標の要部と引用商標との類否 本願商標の要部の一である「Aid」の文字部分と引用商標は,それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであって,外観においては,両者は,その文字の種類,書体及び態様に差異を有することから,外観上,見誤るおそれはなく,明確に区別し得るものである。 次に,称呼においては,本願商標の要部から生じる「エイド」及び「エーアイディー」の称呼と引用商標から生じる「エイド」の称呼とは,「エイド」の称呼が共通するとしても,本願商標の「エーアイディー」の称呼と引用商標の「エイド」の称呼とは,構成音,音数などが相違し,それぞれ聴別し得るものである。 そして,観念においては,両者は,特定の観念を生じないものであるから,観念上,両者が相紛れるおそれはない。 してみれば,本願商標と引用商標とは,本願商標の複数の称呼の一つにおいて引用商標の称呼と共通するとしても,外観においては明らかに区別できるものであり,観念においても相紛れるおそれがないものであるから,これらが取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合的に勘案すれば,両者は相紛れるおそれのない非類似の商標であるというのが相当である。 (4)まとめ 以上のとおり,本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから,役務の類否について判断するまでもなく,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。 したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標(色彩は原本参照。) 別掲2 原審で説示した「パーソナルジム」の文字の使用例 (1)RIZAPのウェブサイト(https://www.rizap.jp/qa/37.html) 「パーソナルジムについて」の見出しの下,「1.パーソナルジムとは」の項に,「パーソナルジムとは,一人のお客様に対して一人のトレーナーが専属でサポートしながらトレーニングを行うジムのことです。」との記載がある。 (2)株式会社トゥエンティーフォーセブンのウェブサイト「24/7ワークアウト」(https://247-workout.jp/article/post-493/) 「パーソナルジムとは?一般のジムとの違いを解説」の見出しの下,「パーソナルジムとは,お客様一人ひとりに専属のトレーナーがついてサポートしながら,理想の体型を目指してトレーニングを行っていくジムのことです。」との記載がある。 |
審決日 | 2020-07-22 |
出願番号 | 商願2019-17642(T2019-17642) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
WY
(W41)
T 1 8・ 262- WY (W41) T 1 8・ 261- WY (W41) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大塚 順子 |
特許庁審判長 |
齋藤 貴博 |
特許庁審判官 |
山根 まり子 小松 里美 |
商標の称呼 | パーソナルジムエイド、パーソナルジム、パーソナル、エイド、エード、エイアイデイ |
代理人 | 山本 真一 |