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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W03 審判 全部申立て 登録を維持 W03 |
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管理番号 | 1359795 |
異議申立番号 | 異議2019-900217 |
総通号数 | 243 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2020-03-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2019-08-07 |
確定日 | 2020-01-31 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第6145003号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第6145003号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第6145003号商標(以下「本件商標」という。)は、「高級感のあるリフレッシュローズの香り」の文字を横書きしてなり、平成30年7月4日に登録出願され、第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料,歯磨き」を指定商品として、同31年4月26日に登録査定、令和元年5月17日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標はその指定商品について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第12号証を提出した。 1 本件商標は、「高級感のあるリフレッシュローズの香り」と横書きしてなるものである。 そして、本件商標と本件指定商品との関連において、「高級感のある」の語は、「高級感のある香りが広がる芳香消臭スプレーです。」、「まるで香水みたいな高級感のある香り」、「気分も上がる高級感のある香りと出会えますよ。」のように、「高級感のある香りの商品」の品質を表す語として普通に使用されているものであり(甲1?甲5)、また、「リフレッシュローズの香り」の語は、「パック、浴用剤、制汗剤」等の本件指定商品の香調、品質を表す語として普通に使用されているものである(甲6?甲12)。 すなわち、「高級感のある」の語と「リフレッシュローズの香り」の語からなる本件商標は、「高級感のあるリフレッシュローズの香りを有する商品」の観念を直感させ、単に商品の香調、品質を表す標章にすぎないものであることから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。 2 本件商標を「高級感のあるリフレッシュローズの香りを有する商品」以外の本件指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「高級感のあるリフレッシュローズの香りを有する商品」であるかのように直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれのあることは明白であって、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。 第3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本件商標は、前記第1のとおり、「高級感のあるリフレッシュローズの香り」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「高級感のある」の文字が「(商品の)品質、程度などが高い感じのある」程の意味合いを暗示させるとしても、「リフレッシュローズの香り」の文字については、それが特定の意味合いを暗示させることもないうえに、その香りがいかなる香りであるかを直接的に表したとはいえないものであるから、これらを結合した構成文字全体として、特定の意味合いを認識させるとはいい難いものである。 そして、申立人の提出に係る証拠をみても、「リフレッシュローズの香り」の文字の使用が確認できるのは、甲第6号証ないし甲第10号証のインターネットのウェブサイトの記事5件であるところ、そのうち甲第8号証及び甲第9号証は、本件商標の商標権者の使用に係る記事と認められるものであり、また、甲第10号証の使用例は掲載日が不明であって、本件商標の登録査定時より前の情報といい得るものは甲第6号証及び甲第7号証の僅か2件のみであるから、これによって本件商標がその登録査定時において商品の品質等を表示するためのものとして、一般に使用されているという事実を認めるには、不十分なものといわざるを得ない。 また、当審において職権をもって調査するも、本件商標の登録査定時において「高級感のあるリフレッシュローズの香り」の語が、商品の品質を直接的に表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本件商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本件商標は、その構成全体として特定の意味合いを想起させない一種の造語として認識、理解されるとみるのが相当であるから、本件商標をその指定商品について使用しても、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということができず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといえ、また、本件商標が商品の品質等を表示するものでない以上、本件商標は、商品の品質の誤認を生じるおそれもないものである。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。 (2)まとめ 以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項に基づき、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2020-01-23 |
出願番号 | 商願2018-86938(T2018-86938) |
審決分類 |
T
1
651・
272-
Y
(W03)
T 1 651・ 13- Y (W03) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 佐藤 緋呂子 |
特許庁審判長 |
岩崎 安子 |
特許庁審判官 |
小松 里美 金子 尚人 |
登録日 | 2019-05-17 |
登録番号 | 商標登録第6145003号(T6145003) |
権利者 | 株式会社 資生堂 |
商標の称呼 | コーキューカンノアルリフレッシュローズノカオリ、コーキューカンノアルリフレッシュローズノ、コーキューカンノアルリフレッシュローズ、コーキューカンノアルリフレッシュ、コーキューカンノアル、リフレッシュローズノカオリ、リフレッシュローズノ、リフレッシュローズ、リフレッシュ |
代理人 | 田中 尚文 |