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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない W0305
審判 査定不服 外観類似 登録しない W0305
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W0305
管理番号 1353280 
審判番号 不服2018-15493 
総通号数 236 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-11-22 
確定日 2019-06-19 
事件の表示 商願2017-98930拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ブツケア」の文字を標準文字で表してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛,化粧用コットン,化粧用綿棒,化粧用脱脂綿」及び第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,尿吸収用パッド,おりものシート,おむつ,おむつカバー,失禁用パンツ,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」を指定商品として、平成29年7月25日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5394311号商標(以下「引用商標」という。)は、「プツケア」の文字を標準文字で表してなり、平成22年9月13日に登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用おしめ,防虫紙,乳糖,乳幼児用粉乳」を指定商品として、同23年2月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「ブツケア」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、既成の語として、辞書類に掲載されているものではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないものである。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「ブツケア」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「プツケア」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、既成の語として、辞書類に掲載されているものではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められないものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「プツケア」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否
本願商標は、上記アのとおり、「ブツケア」の文字を標準文字で表してなるのに対し、引用商標は、上記イのとおり、「プツケア」の文字を標準文字で表してなるところ、両商標は、いずれも標準文字で表してなるものであって、片仮名4文字により構成されるものであり、その構成中、「ツケア」の3文字を共通にする上、相違する文字についても、「フ」に濁点を伴うか又は半濁点を伴うかの差異を有するにすぎないものであるから、外観上、その差異が両商標の構成における文字の共通性を大きく超えるほどに影響を及ぼすとはいい難く、むしろ互いに近似した印象を与えるものとみるのが相当である。
また、本願商標から生じる「ブツケア」の称呼と引用商標から生じる「プツケア」の称呼とを比較すると、両称呼は、いずれも4音で構成されるものであって、そのうちの「ツケア」の3音を共通にするものである上、異なる「ブ」の音と「プ」の音についてみても、前者が両唇で調音する有声の破裂音「b」に母音「u」を伴う音、後者が両唇で調音する無声の破裂音「p」に母音「u」を伴う音であって、調音位置や音の性質において少なからず共通点があり、近似した音として聴取され得るものといえるから、その位置するところが語頭であることを考慮してもなお、それぞれを一連に称呼するときは、音調、音感が近似し、互いに聴き誤るおそれがあるものとみるのが相当である。
さらに、本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、両商標を比較することはできない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較することはできないものであるとしても、外観において近似した印象を与えるものである上、称呼においても互いに聴き誤るおそれがあるものであるから、これらを総合勘案すれば、相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
エ 本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否
本願の指定商品中、第3類「化粧用綿棒」及び第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,尿吸収用パッド,おりものシート,おむつ,おむつカバー,失禁用パンツ」は、引用商標の指定商品中、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,失禁用おしめ」と同一又は類似する商品である。
(2)請求人の主張について
請求人は、3ないし4音程度の短い音構成からなる称呼であって、「ブ」と「プ」の音の差異があり、かつ、それ以外の音を同じくする商標間の比較において、称呼上、聴別できるとした異議決定又は審決の例を挙げつつ、本願商標と引用商標とは、外観上も十分に識別できると判断されてしかるべきであり、本願商標は登録されるべきである旨主張するが、請求人の挙げる異議決定又は審決の例は、対比する称呼を含め、商標の構成態様において本願とは事案を異にするものであるから、それらの例が上記判断を左右するものではなく、また、本願商標と引用商標とがそれぞれの外観、称呼及び観念を総合勘案したときに、相紛れるおそれのある類似の商標というべきこと、上記(1)ウのとおりである。
よって、請求人の上記主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2019-04-23 
結審通知日 2019-04-24 
審決日 2019-05-08 
出願番号 商願2017-98930(T2017-98930) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (W0305)
T 1 8・ 263- Z (W0305)
T 1 8・ 261- Z (W0305)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大橋 良成旦 克昌 
特許庁審判長 田中 敬規
特許庁審判官 石塚 利恵
小田 昌子
商標の称呼 ブツケア、ブツ、ケア 
代理人 高梨 範夫 
代理人 安島 清 

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