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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 登録しない W293031 審判 査定不服 称呼類似 登録しない W293031 審判 査定不服 外観類似 登録しない W293031 |
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管理番号 | 1340272 |
審判番号 | 不服2017-6925 |
総通号数 | 222 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2018-06-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-05-15 |
確定日 | 2018-04-23 |
事件の表示 | 商願2015-94916拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第29類、第30類及び第31類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成27年10月1日に登録出願されたものである。 そして、指定商品については、当審における平成29年5月15日受付の手続補正書により、第31類「ほうれん草の幼葉,サラダケールの幼葉,レッドマスタードの幼葉,ブロッコリーリーフの幼葉,春菊の幼葉,水菜の幼葉,レッドビートの幼葉,ルッコラの幼葉,ターサイの幼葉,ピノグリーンの幼葉,コスレタスの幼葉,エンダイブの幼葉,食用の生鮮ハーブの幼葉,生鮮の料理用ハーブの幼葉,ベビーリーフ(茶の葉を除く。)」に補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2229442号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和62年3月9日に登録出願され、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年5月31日に設定登録され、その後、同22年4月21日に指定商品を第29類「焼きのり,味付けのり,その他の加工水産物,食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、灰色の正方形の背景の中に、葉のような図形と白色の星のような図形と横書きの「一番摘み」の文字とを配した構成からなるところ、「一番摘み」の文字部分が正方形全体の3分の1ほどを占める大きさで顕著に表されているものであるから、本願商標に接する取引者、需要者が、その構成中の「一番摘み」の文字部分に着目し、該文字部分のみをもって取引することも少なくないというべきである。 そうすると、本願商標は、その構成中の「一番摘み」の文字部分が独立して自他商品識別標識として機能するというのが相当であり、該文字部分の構成文字に相応して、「イチバンツミ」の称呼を生じ、「最初に摘むこと」ほどの観念を生じるものである。 イ 引用商標について 引用商標は、別掲2のとおり、縦書きの「一番摘み」の文字と筆書き風の円弧状の図形とからなるところ、「一番摘み」の文字部分は、全体の中央に大きく顕著に表されているものであるから、引用商標に接する取引者、需要者が、その構成中の「一番摘み」の文字部分に着目し、該文字部分のみをもって、取引することも少なくないというべきである。 そうすると、引用商標は、その構成中の「一番摘み」の文字部分が独立して自他商品識別標識としての機能するというのが相当であり、該文字部分の構成文字に相応して、「イチバンツミ」の称呼を生じ、「最初に摘むこと」ほどの観念を生じるものである。 ウ 本願商標と引用商標との類否について 本願商標と引用商標とは、それぞれの構成中、独立して自他商品識別標識として機能する「一番摘み」の文字において、その構成文字を同じくし、これから生じる「イチバンツミ」の称呼を同じくし、観念も同一のものである。 そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念を総合的に考察すると、相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。 エ 本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否について 本願の指定商品と引用商標の指定商品中「冷凍野菜」とは、その販売場所及び取引者、需要者等を共通にするものである。 したがって、本願の指定商品と引用商標の指定商品とは、類似する商品である。 オ 小括 以上のとおり、本願商標と引用商標とは、類似する商標であり、その指定商品も類似するものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)請求人の主張について 請求人は、野菜に「一番摘み」と表示されていれば、種まきをして最初に摘み取ったものであるという共通認識が、農家、農園だけでなく、一般にも、特に本願の指定商品であるベビーリーフに接する取引者、需要者の間で浸透しており、本願商標の構成中の「一番摘み」の文字は、本願の指定商品に使用されるときには、商品の品質を表したものに過ぎないから、該文字部分は、類否の対象にはならない旨主張する(甲13?甲37)。 しかしながら、 ベビーリーフが葉物野菜やハーブの幼葉であること(甲13、甲15?甲21、甲25)、ハーブのひとつであるバジルは同じ株から何回も収穫でき、1番摘み、2番摘み、3番摘み・・・ということがあること(甲26?甲34)、唐辛子、にら、よもぎなども1番摘みということがあること(甲35?甲37)はうかがえるものの、幼葉すべてに対して1番摘みと使われているわけではなく、極めて限定的であり、本願の指定商品の分野において、「一番摘み」の文字が、商品の品質を表示するものとして、取引者、需要者に認識されるほど、一般に使用されているとはいえない。 したがって、請求人の上記主張は採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(本願商標)(色彩は原本参照。) 別掲2(引用商標) |
審理終結日 | 2018-02-16 |
結審通知日 | 2018-02-23 |
審決日 | 2018-03-07 |
出願番号 | 商願2015-94916(T2015-94916) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
Z
(W293031)
T 1 8・ 262- Z (W293031) T 1 8・ 263- Z (W293031) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 大島 康浩、佐藤 松江 |
特許庁審判長 |
金子 尚人 |
特許庁審判官 |
松浦 裕紀子 原田 信彦 |
商標の称呼 | イチバンツミ、ツミ |
代理人 | 秋元 輝雄 |
代理人 | 吉澤 大輔 |