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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W303543 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W303543 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W303543 |
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管理番号 | 1339319 |
審判番号 | 不服2017-15661 |
総通号数 | 221 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2018-05-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-10-23 |
確定日 | 2018-04-24 |
事件の表示 | 商願2016- 50096拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第30類「ベビーカステラ・その他の菓子」、第35類「フランチャイズに関する事業の運営・診断・指導・助言・管理およびこれらに関する情報の提供,経営の診断又は経営に関する助言,ベビーカステラ・その他の菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第43類「飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、平成28年5月9日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第5587756号商標(以下「引用商標1」という。)は、「一騎」の文字を横書きしてなり、平成24年9月29日に登録出願、第29類「加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,お茶漬けのり,ふりかけ,冷凍野菜,冷凍果実」、第30類「しょうゆ,そばつゆ,ドレッシング,食酢,酢の素,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,うま味調味料,食品香料(精油のものを除く。),菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,穀物の加工品,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー」及び第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供(但し、肉製品・加工水産物・乳製品・角砂糖・果糖・氷砂糖・砂糖・麦芽糖・はちみつ・ぶどう糖・粉末あめ・水あめ・アイスクリームのもと・シャーベットのもと・乳清飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供を除く。)」を指定商品及び指定役務として、同25年6月7日に設定登録されたものである。 (2)登録第5779924号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成27年2月13日に登録出願、第43類「飲食物の提供,会議室の貸与,展示施設の貸与」を指定役務として、同年7月17日に設定登録されたものである。 以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、黒塗りの長方形内に、大きく太く表された「IKKI」の欧文字と、前後にハイフンを配し、小さい文字で表された「KASUTEIRA」の欧文字とを上下二段に白抜きで表してなるところ、その構成中の「IKKI」及び「KASUTEIRA」の文字は、その文字の大きさ及び太さなどから視覚的に分離して看取されるものであり、「IKKI」の文字部分が、大きく太い文字で顕著に表されていることから、該文字部分が、取引者、需要者に対し商品及び役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであり、識別力を発揮する要部とみるのが相当である。 そして、本願商標の構成中の「IKKI」の文字は、「一騎」、「一気」又は「一揆」等の語を連想、想起させる場合があるものの、特定の観念を生じるとまではいえないものである。 そうすると、本願商標は、その構成文字全体から生じる「イッキカステイラ」の称呼のほかに、要部である「IKKI」の文字部分に相応して「イッキ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標について 引用商標1は、「一騎」の文字からなり、引用商標2は、別掲2のとおり、「一騎」の文字の「騎」の文字が異体字で表された構成からなるところ、これらの文字は、「馬に乗った一人の将兵」の意味を有する語(株式会社岩波書店「広辞苑第六版」)として理解されるものである。 そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「イッキ」の称呼を生じ、「馬に乗った一人の将兵」の観念を生じるものである。 (3)本願商標と引用商標との類否について 本願商標と引用商標とを比較すると、外観においては、両商標は、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、その構成態様や構成文字における欧文字と漢字という文字種の違い及び文字の太さなど明らかな差異を有するものであるから、外観上、明確に区別できるものである。 次に、称呼においては、本願商標の要部から生じる称呼と引用商標から生じる称呼は、共に「イッキ」であるから、称呼上、同一である。 そして、観念においては、本願商標からは特定の観念を生じないのに対し、引用商標は、「馬に乗った一人の将兵」の観念が生じるものであるから、両者は、観念上、相紛れるおそれはない。 そうすると、本願商標と引用商標とは、「イッキ」の称呼を共通にするとしても、外観において明らかな差異を有し、その称呼の共通性が、明らかに相違する外観の印象を凌駕するものとはいい難く、また、観念において類似しないものであるから、これらを総合して考察すれば、両商標は、商品及び役務の出所の誤認、混同を生ずるおそれのない、互いに非類似の商標というのが相当である。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(本願商標) 別掲2(引用商標2) |
審決日 | 2018-04-06 |
出願番号 | 商願2016-50096(T2016-50096) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(W303543)
T 1 8・ 261- WY (W303543) T 1 8・ 263- WY (W303543) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 飯田 亜紀 |
特許庁審判長 |
山田 正樹 |
特許庁審判官 |
鈴木 雅也 木住野 勝也 |
商標の称呼 | イッキカステイラ、イッキカステーラ、イッキ |
代理人 | 松井 宏記 |
代理人 | 田中 景子 |
代理人 | 鈴木 行大 |
代理人 | 宗助 智左子 |