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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y25 |
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管理番号 | 1331453 |
審判番号 | 取消2015-300792 |
総通号数 | 213 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2017-09-29 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2015-11-05 |
確定日 | 2017-08-07 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4762288号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第4762288号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成15年8月22日に登録出願、第25類「被服」を指定商品として、同16年4月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 そして、本件審判の請求の登録は、平成27年11月18日にされている。 第2 請求人の主張 請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を「本件商標は、その指定商品について継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれの者によっても使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。」旨述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。 なお、請求人は、被請求人の答弁に対して、何ら弁駁していない。 第3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を「本件商標は、その指定商品について本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者によって使用されている。」と述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第10号証を提出した。 第4 当審の判断 1 被請求人が提出した証拠について (1)乙第7号証は、「イ DOLCE VITA(BEST MODE)製品の取引売上伝票4社(写し)」「ロ 売上伝票に対しての請求書4社(写し)」「ハ 売上伝票と請求書同デザインの各写真(写し)」とするものであり、その内訳は、「売上伝票」、「請求書(控)」及び写真画像である。 「売上伝票」には、右上に商標権者の名称・住所、左上に顧客と認められる名称・住所が記載され、その他、「日付」「伝票番号」「商品名」「数量」「単価」「金額」等が記載されており、「請求書(控)」にも「売上伝票」と同様に、右上に商標権者の名称・住所、左上に顧客と認められる名称・住所が記載され、その他、「日付」「伝票番号」「商品名」「数量」「単価」「金額」等が記載されている。さらに写真画像が添付されており、それらを1セットとしたものが4セットある(審決注:これらを順番に乙第7号証の1ないし4とする。)。 (2)乙第7号証の1の「売上伝票」について、「顧客の名称」、「日付」、「伝票番号」、「商品名」及び「金額」の各欄をみるに、それぞれ、その順に、「テトリス マエダ」、「14.12.10」、「23381」、「(FR-1034-85)/DOLCE VITA モヘアダウンコート ネイビー/ネイビーM」及び「45,000」と記載されている。「請求書(控)」について、「顧客の名称」、「日付」、「伝票番号」、「商品名」及び「金額」の各欄をみるに、それぞれ、その順に、「テトリス マエダ」、「14.12.10」、「23381」「(FR-1034-85)/DOLCE VITA モヘアダウンコート ネイビー/ネイビーM」及び「45000」と記載されている。写真画像は、青色系のダウンコートと思しきものであり、それには二種類の下げ札があり、一方には「DOLCE VITA」の欧文字とその右横に小さく円内に欧文字の「R」とその下に「BEST MODE」の欧文字が表示されており(以下「本件使用商標」という。)、もう一方には「NO FR-1034-85」、「SIZE M」及び「COL ネイビー」等の記載がある。 (3)乙第7号証の2の「売上伝票」及び「請求書(控)」については、上記(2)と同様に、「顧客の名称」、「日付」、「伝票番号」、「商品名」及び「金額」の各欄には、それぞれ「株式会社 ビキジャパン」、「14.12.10」、「23380」、「(FR-959-92)/DOLCE VITA シルク/フォックス付きコート ブラックF」及び「87,500」と記載されている。写真画像は、黒色系のコートと思しきものであり、上記(2)と同様に二種類の下げ札があり、一方には本件使用商標が表示されており、もう一方には「NO FR-959-92」、「SIZE F」及び「COL ブラック」等の記載がある。 (4)乙第7号証の3の「売上伝票」及び「請求書(控)」については、上記(2)と同様に「顧客の名称」、「日付」、「伝票番号」、「商品名」及び「金額」の各欄には、それぞれ「株式会社 ケイローズ」、「14.12.15」、「23385」、「(FR-848-50)/DOLCE VITA カシミヤ100%ストールフォックス付 BK」及び「26,250」と記載されている。写真画像は、黒色系のストールと思しきものであり、上記(2)と同様に二種類の下げ札があり、一方には本件使用商標が表示されており、もう一方には「NO FR-848-50」、「SIZE F」及び「COL ブラック」等の記載がある。 (5)乙第7号証の4の「売上伝票」及び「請求書(控)」については、上記(2)と同様に「顧客の名称」、「日付」、「伝票番号」、「商品名」及び「金額」の各欄には、それぞれ「株式会社ファッションヤマグチ JOY DIV」、「14.12.22」、「23393」、「(FR-998-96)/DOLCE VITA ダウンコート ブラウン 44」及び「78,000」と記載されている。写真画像は、黒色系のダウンコートと思しきものであり、上記(2)と同様に二種類の下げ札があり、一方には本件使用商標が表示されており、もう一方には「NO FR-998-96」、「SIZE 44」及び「COL ブラウン」等の記載がある。 2 判断 上記1の認定事実を総合してみれば、以下のように判断することができる。 (1)使用商標について 乙第7号証にはダウンコート、ストール及びコート等(以下「本件使用商品」という。)の写真画像があり、それぞれに二種類の下げ札が付いており、一方の下げ札には本件使用商標が表示され、もう一方の下げ札には番号、サイズ、色等が表示されている。 そして、本件使用商標は、本件商標と構成文字を同一にするものであるから、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。 (2)使用者及び使用商品について 本件使用商標が付された本件使用商品は、上記(1)のとおり下げ札に番号、サイズ、色等が記載されており、それは商標権者が顧客に発行した「売上伝票」及び「請求書(控)」に記載された「商品名」の番号等と一致することから、商標権者が販売した商品であると推認される。 そして、本件使用商品は、本件審判の請求に係る指定商品中の「被服」の範疇に属する商品といえる。 (3)使用時期について 2014年(平成26年)12月10日、同月15日及び同月22日付けで、商標権者の名称・住所が記載された「売上伝票」及び「請求書(控)」が顧客あてに発行され、そこに記載された内容から商標権者によって本件使用商品が販売されたものと推認されるものであり、その販売時期は、本件審判の請求の登録(登録日は平成27年11月18日)前3年以内に当たる。 3 むすび 以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件請求に係る指定商品中の「ダウンコート、ストール、コート」について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したということができる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本件商標) |
審理終結日 | 2017-03-07 |
結審通知日 | 2017-03-10 |
審決日 | 2017-03-30 |
出願番号 | 商願2003-77303(T2003-77303) |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(Y25)
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最終処分 | 不成立 |
特許庁審判長 |
酒井 福造 |
特許庁審判官 |
真鍋 伸行 小松 里美 |
登録日 | 2004-04-09 |
登録番号 | 商標登録第4762288号(T4762288) |
商標の称呼 | ドルチェビータベストモード、ドルチェビータ、ドルチェ、ドルス、ビータ、ベストモード、ベスト、ドルスビタ、ドルスバイタ |
代理人 | 西村 雅子 |
代理人 | 特許業務法人大島・西村・宮永商標特許事務所 |
代理人 | 田畑 浩美 |
代理人 | 佐々木 香織 |
代理人 | 宮永 栄 |
代理人 | 柴田 泰子 |