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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない X25 |
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管理番号 | 1331381 |
審判番号 | 取消2016-300526 |
総通号数 | 213 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2017-09-29 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2016-08-02 |
確定日 | 2017-07-24 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第5463416号商標の登録取消審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は,成り立たない。 審判費用は,請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5463416号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲に示すとおりの構成よりなり,平成23年5月17日に登録出願,第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,帽子,防暑用ヘルメット,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として,平成24年1月13日に設定登録されたものである。 そして,本件審判の請求の登録は,平成28年8月17日にされたものである。 2 請求人の主張 請求人は,商標法第50条第1項の規定により,本件商標の指定商品中,第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,帽子,防暑用ヘルメット,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」についての登録を取消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,その理由を以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。 (1)請求の理由 本件商標は,その指定商品中,第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,帽子,防暑用ヘルメット,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」について,継続して3年以上日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから,その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。 (2)答弁に対する弁駁 請求人は,被請求人の答弁に対して弁駁していない。 3 被請求人の答弁 被請求人は,結論同旨の審決を求めると答弁し,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。 (1)被請求人は,明治27年11月15日に「サキヤ商店」として創業以来,現在に至るまで婦人服の販売事業を行っており(乙1),現在「LUCA」又は「LADY LUCK LUCA」の名称を冠した小売店舗を,関東圏から九州まで35店舗展開している(乙2)。これら小売店舗においては,被請求人が仕入れた他社ブランドの婦人服やバッグ,靴,アクセサリーなどの服飾雑貨を販売している。 本件商標を使用した商品「トップス」のうち(乙3),胸に英文字「NAVY」が描かれたものは,被請求人から外注先製作会社たる有限会社Kauriに対して,平成26年6月24日付けで製作発注され(乙4),当該製作会社からの納品を受けて,被請求人の小売店舗において販売された。商品カタログ(乙3)(以下「使用商品カタログ」という。)及び外注先製作会社への発注書写し(乙4)に示されるように,当該トップスのブランドとしては,本件商標が記載されている。 なお,使用商品カタログは,被請求人のウェブサイト上にも掲載されている(乙6)。 (2)2016年(平成28年)2月19日には,別の外注先製作会社である株式会社トリコーンに対して,本件商標を使用した半袖ティーシャツを製作発注しており(乙7),その製作費用の請求日は4月13日である(乙8)。 なお,この半袖ティーシャツは,被請求人の小売店舗「LUCA」において購入した消費者が,ウェブサイト上に開設されたフリーマーケット「FRIL」に中古品として出品していたところ,当該サイトに掲載された写真によって襟ぐり内側の布製ラベルに本件商標が付されていることが認められるほか,掲載されたコメントには「2016/04/10」の日付が記載されている(乙9)。 (3)結語 以上のとおり,本件商標は,本件審判請求に係る指定商品のうち,少なくとも商品「洋服(婦人服)」について,本件審判請求前3年以内となる2014年秋冬に,被請求人たる商標権者自らが当該商品に関する広告(商品カタログ)に標章を付して展示し,又は電磁的方法により提供した事実がある(商標法第2条第3項第8号)。また,遅くとも2016年4月10日以前には,被請求人の小売店舗において,本件商標が付されたティーシャツが販売されていた事実がある(商標法第2条第3項第2号)から,請求人の主張には理由がない。 4 当審の判断 (1) 被請求人の提出する証拠及び主張によれば,以下のとおりである。 ア 使用商品カタログ(乙3)には,その表紙に「2014 AUTUMN & WINTER」の記載がある。 イ 使用商品カタログの奥付には「SAKIYA CREATE Co.,ltd.」及び商標権者の住所の記載がある。 ウ 使用商品カタログの19ページ中段には,商品「スカート」及び「半袖シャツ」(胸部に「NAVY」との英文字が表示されている。)の写真が掲載されており,当該商品の写真の左下には「Epice」のゴシック体の欧文字(「E」の文字にはアクサンテギュが付されている。これを,以下「使用商標」という。)の記載がある。 (2)本件商標の使用 ア 本件商標と使用商標の同一性について 本件商標は,別掲のとおり,「Epice」の欧文字(「E」の文字にはアクサンテギュが付されている。)を筆記体により書したものであり,使用商品カタログに表示された使用商標は,上記(1)ウのとおり,「Epice」の欧文字(「E」の文字にはアクサンテギュが付されている。)をゴシック体により表したものである。 そうすると,使用商標は,本件商標を構成する文字について,書体のみに変更を加えた同一の文字からなるものであるから,本件商標と社会通念上同一の商標といえる。 イ 使用商標の使用者について 上記(1)イのとおりの使用商品カタログ(乙3)の奥付の記載により,当該カタログは,商標権者が作成したものといえる。 ウ 使用商標の使用時期について 使用商品カタログは,2014年秋冬の商品カタログであるから,本件審判の請求の登録前3年以内である遅くとも2014年秋には,商標権者により頒布されたと推認できる。 エ 使用商標が付された使用商品について 使用商品カタログに使用商標とともに掲載されている商品「スカート」及び「半袖シャツ」は,本件審判請求に係る指定商品中の「洋服」に含まれるものである。 オ 以上によれば,商標権者は,本件審判の請求の登録前3年以内において,本件審判請求に係る指定商品中の「洋服」に含まれる商品「スカート」及び「半袖シャツ」に関する使用商品カタログ(広告)に,本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を付して,頒布した(商標法第2条第3項第8号)と認められる。 3 まとめ 被請求人は,本件審判の請求の登録前3年以内に商標権者がその請求に係る指定商品中の「洋服」に含まれる商品「スカート」及び「半袖シャツ」について本件商標の使用をしていることを証明したといえるものである。 したがって,本件商標の登録は,商標法第50条により,取り消すことはできない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本件商標 |
審理終結日 | 2017-02-23 |
結審通知日 | 2017-02-28 |
審決日 | 2017-03-13 |
出願番号 | 商願2011-33534(T2011-33534) |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Y
(X25)
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最終処分 | 不成立 |
特許庁審判長 |
堀内 仁子 |
特許庁審判官 |
小林 裕子 早川 文宏 |
登録日 | 2012-01-13 |
登録番号 | 商標登録第5463416号(T5463416) |
商標の称呼 | エピス |
代理人 | 特許業務法人YKI国際特許事務所 |
代理人 | 森 寿夫 |