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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W031825 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W031825 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W031825 |
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管理番号 | 1319301 |
審判番号 | 不服2016-650010 |
総通号数 | 202 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2016-10-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2016-02-18 |
確定日 | 2016-07-11 |
事件の表示 | 国際登録第1222926号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第3類,第18類及び第25類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として,2014年4月16日にItalyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,同年(平成26年)6月27日に国際商標登録出願されたものである。 そして,その指定商品については,原審における平成27年8月7日付け手続補正書により補正された結果,第3類「Bleaching preparations and other substances for laundry use;cleaning,polishing,degreasing and abrasive preparations;soaps;perfumery,essential oils,cosmetics,hair lotions;dentifrices.」,第18類「Leather,unworked or semi-worked;imitation leather;bags [envelopes,pouches] of leather,for packaging;leather leads;leather bags;tool bags of leather,empty;animal skins;trunks and suitcases;umbrellas and parasols;walking sticks.」及び第25類「Clothing,footwear,headgear.」となったものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5513424号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成24年2月2日に登録出願,第9類「自転車競技用ヘルメット」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,キャミソール,ティーシャツ,和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を含む第9類,第12類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同年8月10日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は,前記1のとおり,構成全体の中央に「hooli」の欧文字をややデザイン化された極太字の書体で大きく横書きし,その「i」の文字に続けて該各文字と同程度の大きさ及び間隔で犬の顔を正面から描いた図形を配し,また,「h」の文字の左縦線を下線とするように,「the original」の欧文字を細く小さな文字で下から上に向かって書してなるところ,かかる構成からなる本願商標においては,視覚上,顕著に表された「hooli」の欧文字が看者に強い印象を与えるものである。 そして,本願商標の構成中,「hooli」の欧文字は,辞書等に載録のある既成の語ではなく,特定の観念を生じない一種の造語といえるものであり,また,構成中の「the original」の欧文字は,その商品がオリジナル(複製に対する原物)であること程の意味合いを想起させる語であって,自他商品の識別標識としての機能は弱いというべきである。 そうすると,本願商標は,その構成中の「hooli」の欧文字部分が外観において看者に強い印象を与えるものであり,独立して自他商品の識別標識としての機能を発揮するものであって,これと他の構成部分とに観念上の結びつきはなく,その他本願商標に接する取引者,需要者に,本願商標が構成全体として常に一体不可分のものであるとして認識されるというべき特段の事情も見いだせないから,簡易迅速を尊ぶ取引の実際においては,その構成中の「hooli」の欧文字部分から生じる「フーリ」の称呼をもって取引に資される場合も少なくないというのが相当である。 してみれば,本願商標は,その構成中の「hooli」の欧文字部分が出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであり,これに相応して,「フーリ」の称呼を生じるものであって,特定の観念は生じないものである。 他方,引用商標は,前記2のとおり,上段に,「FUURI」の欧文字を細線のゴシック体調の書体で横書きし,下段に,「フウリ」の片仮名を上段と同じ書体で横書きしてなるところ,上段の「FUURI」の欧文字は,辞書等に載録のある既成の語ではなく,特定の観念を生じない一種の造語といえるものであり,また,下段の「フウリ」の片仮名は,その位置するところとあいまって,上段の欧文字の読みを表したものと無理なく理解されるものである。 そうすると,引用商標は,その構成文字に相応して,「フウリ」の称呼を生じるものであって,特定の観念は生じないものである。 そこで,本願商標と引用商標の類否についてみるに,称呼において,本願商標から生じる「フーリ」の称呼と引用商標から生じる「フウリ」の称呼とは,中間音に長音「ー」と「ウ」の音の差を有するものの,その差異は,前音「フ」の母音(u)の音をそのまま延ばすか,前音「フ」の母音(u)から一音節として途切れなく母音「ウ」(u)を発音するかの違いにすぎないから,両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは,全体の語感が近似するものである。 しかしながら,本願商標と引用商標の外観は,前記1及び2のとおり,全体の外観が図形や片仮名の有無等において全く異なる構成からなるものであり,両商標の構成中の「hooli」の欧文字部分と「FUURI」の欧文字部分の外観とを比較しても,両者は,共に5文字で構成されるうち,それぞれの語尾の「i」と「I」の欧文字以外の4文字全てのアルファベットを異にするのみならず,それぞれ書体の違いや大文字と小文字の違いも含めて顕著な差異を有するものであるから,両商標は,外観上,明確に区別できるものであって,相紛れるおそれはないものである。 また,観念においては,本願商標と引用商標は,いずれも特定の観念を生じないものであるから比較することができず,観念上,互いに紛らわしいとはいえないものである。 そうすると,本願商標と引用商標は,称呼において近似するとしても,外観において明確に区別できるものであり,観念においても相紛れるおそれはないものであるから,これらを総合的に判断すれば,両商標は,同一又は類似の商品に使用しても,商品の出所について混同を生じるおそれのない非類似の商標である。 してみれば,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。 したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別記】 |
審理終結日 | 2016-05-25 |
結審通知日 | 2016-06-03 |
審決日 | 2016-06-29 |
国際登録番号 | 1222926 |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W031825)
T 1 8・ 262- WY (W031825) T 1 8・ 263- WY (W031825) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 瀬戸 俊晶、鴨田 里果 |
特許庁審判長 |
早川 文宏 |
特許庁審判官 |
根岸 克弘 平澤 芳行 |
商標の称呼 | ジオリジナルフーリ、オリジナルフーリ、フーリ、ジオリジナル、オリジナル |
代理人 | 吉川 俊雄 |