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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W19 審判 全部申立て 登録を維持 W19 審判 全部申立て 登録を維持 W19 |
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管理番号 | 1313269 |
異議申立番号 | 異議2015-900301 |
総通号数 | 197 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2016-05-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2015-09-25 |
確定日 | 2016-04-07 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5785327号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5785327号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5785327号商標(以下「本件商標」という。)は、「ピタバン」の片仮名を横書きしてなり、平成27年3月5日に登録出願、第19類「合成建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,ゴム製建築用専用材料,石膏製建築用材料,石灰製建築用材料,木材,合板」を指定商品として、同年7月9日に登録査定され、同年8月14日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由として引用する登録第5775429号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ピタッチバン」の片仮名を標準文字で表してなるものであり、同じく、登録第5775430号商標(以下「引用商標2」といい、引用商標1及び同2をまとめて「引用商標」という場合がある。)は、「ピタットバン」の片仮名を標準文字で表してなるものであり、いずれも平成27年3月2日に登録出願、第19類「リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料」を含む、第6類、第19類、第27類及び第37類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成27年7月3日に設定登録されたものである。 3 登録異議の申立ての理由 (1)本件商標と引用商標は、共に「ピタ」を語頭に有し「バン」を語尾に有していることから、その称呼において類似している。 なお、引用商標1は、「ピタ」と「バン」との間(中間)に「ッチ」があり、引用商標2は、「ピタ」と「バン」と間(中間)に「ット」があるが、これらは促音便であるため、電話など口頭での商取引において、発音されなかったり聴取されなかったりすることで、往々にして無視されがちである。 また、本件商標は、指定商品「木材,合板」が「板」の下位概念であり、「板」の訓読みが「バン」であるため、語頭の「ピタ」が要部となる。本件商標と引用商標は、共に「ピタ」を語頭に有している。 「ピタ」は、隙間なく「くっつく」状態や状況を表す「ピタリ」を連想する。「ピタバン」及び「ピタッチバン」並びに「ピタットバン」を付した合板などの商品は、いずれも壁などにピタリとくっつくとイメージする。したがって、本件商標と引用商標とは、観念が共通する。 以上のことから、本件商標と引用商標は類似する商標といえる。 (2)そして、本件商標と引用商標の指定商品は、「合成建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,ゴム製建築用専用材料,石膏製建築用材料」が同一であり、「石灰製建築用材料,木材,合板」と「合成建築専用材料,建具(金属製のものを除く。)」が類似のものである。 (3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきである。 4 当審の判断 (1)本件商標は、前記1のとおり、「ピタバン」の片仮名を書してなり、その構成文字は、同書、同大、同間隔で、まとまりよく一体に表され、これから生じる「ピタバン」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。 そして、本件商標は、例えば「ピタ」「バン」など、その構成中の一部の文字が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるもの、又は、該文字以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認めるに足る事情は見いだせない。 そうすると、本件商標は、その構成文字全体が一体不可分のものであって、「ピタバン」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものというのが相当である。 (2)他方、引用商標1は、前記2のとおり「ピタッチバン」の片仮名を標準文字で表してなり、「ピタッチバン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものというのが相当である。 引用商標2は、前記2のとおり「ピタットバン」の片仮名を標準文字で表してなり、「ピタットバン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものというのが相当である。 (3)そこでまず、本件商標と引用商標1の類否を検討すると、両者は、外観において中間部における「ッチ」の2文字の有無という差異を有し、その差異が4文字と6文字という比較的少ない文字構成からなる両者の外観全体の印象に与える影響は少なくなく、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。 また、両者の「ピタバン」と「ピタッチバン」の称呼は、中間部における「ッチ」(「ッ」は「タ」の促音)の音の有無という差異を有し、その差異が4音と5音という比較的短い音構成からなる両者の称呼全体の印象に与える影響は少なくなく、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。 さらに、観念においては、両者はいずれも特定の観念を生じないものであるから相紛れるおそれのないものである。 そうすると、両者は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。 なお、申立人は、本件商標及び引用商標1は、「ビタ」と「バン」の文字及び称呼を共通にする、及び「壁などにピタリとくっつく」とイメージするなどとして、両者が類似する商標である旨主張しているが、両者が非類似の商標であること上記のとおりであって、他に両者が類似するとすべき理由は見出せないから、かかる主張は採用できない。 してみれば、本件商標と引用商標1とは、非類似の商標といわなければならない。 また、本件商標と引用商標2とは、上記における本件商標と引用商標1とが非類似である旨の判断と同様の理由により、非類似の商標ということができる。 したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものといえない。 (4)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2016-03-28 |
出願番号 | 商願2015-25136(T2015-25136) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Y
(W19)
T 1 651・ 263- Y (W19) T 1 651・ 261- Y (W19) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 箕輪 秀人 |
特許庁審判長 |
酒井 福造 |
特許庁審判官 |
前山 るり子 中束 としえ |
登録日 | 2015-08-14 |
登録番号 | 商標登録第5785327号(T5785327) |
権利者 | 有限会社イマヤマ |
商標の称呼 | ピタバン |