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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない X09
審判 査定不服 観念類似 登録しない X09
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X09
管理番号 1304063 
審判番号 不服2011-650093 
総通号数 189 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-05-09 
確定日 2015-05-13 
事件の表示 国際登録第986048号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「HELEOS」の欧文字を表してなり、第9類「Photometers.」を指定商品として、2008年5月12日に米国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2008年(平成20年)11月12日に国際商標登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、次の(1)及び(2)の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)登録第2489427の1の1号商標(以下「引用商標1」という。)
「ヘリオス」及び「HELIOS」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、平成2年7月16日に登録出願、同4年12月25日に設定登録された登録第2489427号商標について、同7年12月18日及び同11年12月14日に商標権の分割移転の登録がされ、その後、指定商品を、第9類「プラネタリウム,光学機械器具,映画機械器具,測定機械器具」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第4712961号商標(以下「引用商標2」という。)
別掲1のとおりの構成からなり、平成12年9月29日に登録出願、第9類に属する別掲2のとおりの商品を指定商品として、同15年9月26日に設定登録されたものである。
3 請求人の対応等について
請求人は、審判請求書において、引用商標1については、不使用取消審判を請求する旨、引用商標2については、商標権者と交渉する旨述べ、審理の猶予を申し出た。
そして、引用商標1については、平成23年11月4日付けで不使用取消審判が確定し、原査定の拒絶の理由は解消した。
しかしながら、引用商標2については、審判請求書提出後相当の期間を経過しても、何らの手続が行われた事実が認められなかったので、審判長は平成23年12月20日付けで、その後の進捗状況を確認する審尋を発したところ、請求人は、同24年1月30日付け回答書において再度の審理の猶予を述べて、その後、8回にわたり、審理の猶予を述べる上申書(回答書)を提出するのみで、譲渡手続きはされなかった。
そこで、審判長は、平成26年5月16日付けで「1ヶ月以内に譲渡手続が確認できない場合は、本件の審理を終結する」旨の審尋を発したところ、請求人から同年6月20日付け回答書が提出されたが、審理の猶予を申し出るのみで譲渡手続等を示す証拠の提出がなかった。さらに、審判長は、電話により、請求人にその後の進捗状況の確認をするとともに、同年10月20日までに具体的な手続がされない場合には、審理を終結する旨伝えたところ、請求人から了承した旨の回答を得た。
そして、現時点においても、引用商標2について譲渡手続等に関する具体的事実を確認することができない。
4 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「HELEOS」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、辞書等に記載が認められない語であって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。
そして、特定の意味を有しない造語からなる欧文字にあっては、看者をして、我が国において広く親しまれている英語の読みに倣って発音され、取引に当たる場合も決して少なくなくないというのが相当であるから、本願商標は、その構成文字に相応して、「ヘレオス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
他方、引用商標2は、別掲1のとおり、「Helios」の欧文字を横書きしてなり、「H」の文字の下部から、「i」の文字の上部まで黒色で楕円形の弧を描いた図形とを組み合わせた構成からなるところ、その構成中の「Helios」の欧文字は、「(ギリシャ神話)ヘリオス」を意味する英語(研究社発行英和中辞典)であり、該文字に相応して、「ヘリオス」の称呼を生じ、「(ギリシャ神話)ヘリオス」の観念を生じるものと認められる。
そこで、本願商標と引用商標2とを比較すると、外観においては、両者の欧文字は、いずれも6文字からなる構成において、大文字と小文字の相違はあるものの、語頭を含めた「H」「E(e)」「L(l)」「O(o)」「S(s)」の5文字の綴を共通にすることから、両商標は外観上近似した印象を与え、相紛れるおそれがあるものである。
次に、称呼においては、本願商標から生じる「ヘレオス」と、引用商標2から生じる「ヘリオス」の称呼とを比較すると、両者はともに4音から構成され、第2音目において「レ」と「リ」の音に差異を有するのみであり、しかも該差異音は共にラ行に属する近似音といえるから、それぞれを一連に称呼するときは、相紛れるおそれがあるものである。
そして、観念においては、本願商標は、特定の観念を生じないのに対し、引用商標2からは、「(ギリシャ神話)ヘリオス」の観念を生じるから、観念において比較することができないものである。
してみれば、本願商標と引用商標2とは、観念において比較することができないとしても、外観及び称呼において相紛らわしい類似の商標であり、かつ、本願の指定商品は、引用商標2の指定商品に包含されるものである。
以上のとおり、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別記】

別掲2 引用商標2の指定商品
第9類
面積測定器具・長さ用及び距離用センサー・多軸測定器具・その他の測定・検査・内径測定用器具,バーニヤカリパス・ダイヤルカリパス・デジタルカパリス・内パス・深度カリパス・マーキングカリパス・その他のカリパスゲージ,外側マイクロメーター・内側マイクロメーター・深さマイクロメーター・その他のマイクロメーター,ハイトゲージ・調節用及び制御ゲージ・深さゲージ・ダイヤルゲージ・厚さゲージ・はさみゲージ・リングゲージ・雌ねじ測定用ゲージ・ねじリングゲージ・丸味ゲージ・シリンダゲージ・隙間ゲージ・溶接シームゲージ・穴及びノズルチェック用ゲージ・その他の高さの筆記用及びマーキング用器具及びゲージ,測定子,ブロックゲージ,測定ピン,ねじゲージ,巻尺,コーティング部分の厚さを測定する器具,角度ゲージ,角度割り出し機,長さゲージ,真直度測定機械器具,サインバー,水準器,測定機械器具取り付け用の台,硬度検知器,表面粗さ測定器,投影機,測定用拡大鏡,測定用花崗岩面プレート,その他の測定機械器具(但し「天体観測用の測定機械器具」を除く。),コンピュータハードウェア,測定値・検査値及び内径測定値の記録・保存・評価・伝送・表示用プログラム・その他のコンピュータソフトウェア,コンピュータインターフェイスボード,その他の電子応用機械器具及びその部品
審理終結日 2014-12-08 
結審通知日 2014-12-16 
審決日 2014-12-19 
国際登録番号 0986048 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (X09)
T 1 8・ 261- Z (X09)
T 1 8・ 262- Z (X09)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 津金 純子田中 亨子 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 大森 健司
網谷 麻里子
商標の称呼 ヘリオス、ヘレオス 
代理人 深見 久郎 
代理人 向口 浩二 
代理人 竹内 耕三 
代理人 森田 俊雄 

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