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審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2013900410 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) X03
審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) X03
管理番号 1290794 
異議申立番号 異議2012-685012 
総通号数 177 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-09-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2012-07-20 
確定日 2013-09-13 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第795673号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第795673号商標の指定商品中、「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件国際登録第795673号商標(以下「本件商標」という。)は、「NATURAL HONEY」の欧文字を横書きしてなり、2011年(平成23年)6月2日に国際商標登録出願(事後指定)、第3類「Bleaching preparations and other substances for laundry use;cleaning,polishing,grease removing and abrasive preparations;soaps;perfumery,essential oils,cosmetics,hair lotions;dentifrices.」を指定商品として、平成24年1月17日に登録査定、同年6月8日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由の要旨
1 本件商標は、「自然」、「天然」の意味を有する英語である「NATURAL」及び「はちみつ」の意味を有する英語である「HONEY」からなることは何人も異論のないところである。
2 しかるに、「NATURAL HONEY」の語は、例えば食品においてこの語を使用した際には、何人も「天然はちみつ」を直感するものであることから、第30類においては、商標法第3条第1項第3号等の規定に該当し、登録の要件を具備しないものであることは明白なところである。
3 一方、本件商標と本件指定商品との関連をかんがみるに、本件指定商品においては「NATURAL HONEY」すなわち「天然はちみつ」そのものが、市販の化粧品となっている事例は考え難いが、「天然はちみつを配合した石けん」、「天然はちみつを配合したクリーム」、「天然はちみつを配合したローション」等の「天然はちみつ」を原材料とした商品が普通に販売され、一般には「ナチュラルハニーソープ(NATURAL HONEY SOAP)」、「ナチュラルハニークリーム(NATURAL HONEY CREAM)」、「ナチュラルハニーローション(NATURAL HONEY LOTION」等と称されているものである(甲1?甲8)。
4 したがって、「NATURAL HONEY SOAP」、「NATURAL HONEY CREAM」、「NATURAL HONEY LOTION」等ではなく、「NATURAL HONEY」の語を化粧品、せっけん等の本件指定商品に使用したとしても、何人も「天然のはちみつ」そのものを直感するのではなく、「天然のはちみつを原材料とした商品」を直感するものであることは明白なところである。
5 以上の理由から、本件商標は、これを本件指定商品に使用するときは、「天然のはちみつを原材料に使用した商品」であることを直感させ、単に商品の品質、原材料を表す標章にすぎないものであることから、商標法第3条第1項第3号の規定に該当するものである。
6 また、万一、本件商標を、「天然のはちみつを原材料に使用した商品」以外の本件指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「天然のはちみつを原材料に使用した商品」であるかの如く直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれのあることは明白であって、商標法第4条第1項第16号の規定に該当するものである。
以上の理由により、本件商標は、登録の要件を具備しないものとして、その登録は取り消されるべきものである。
第3 本件商標に対する取消理由
1 本件商標から生ずる意味合いについて
本件商標は、「NATURAL HONEY」の欧文字を横書きしてなるところ、「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店発行)によれば、「natural」及び「ナチュラル」の文字は、「自然なさま。天然。自然的。」等の意味を有し、「honey」及び「ハニー」の文字は、「蜂蜜。」等の意味を有するから、本件商標は、「天然の蜂蜜」程の意味合いを有するものである。
2 登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」の意味について
本件商標の指定商品中、「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」は、「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店発行)によれば、それぞれ「せっけん」、「化粧品。白蝋・牛脂・パラフィンなどに香料を加え、練り固めた整髪用の化粧品。チック。」及び「頭髪を整えるための化粧水。液体整髪料。」の意味を有する商品である。
そうとすると、「hair lotions」については、「cosmetics」に含まれる商品と認められるものである。
3 職権において調査した事実及び本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が提出した証拠によれば、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」について、別掲1ないし8に記載した事実が認められる。
(1)別掲1ないし8に記載した事実を総合すれば、本件商標の登録査定前より、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」を取り扱う業界において、「ナチュラル」又は「Natural」の語は、「天然。自然。」を意味する語として使用されており、また、天然の原材料を使用する商品を、例えば、「ナチュラルソープ」、「ナチュラルせっけん」、「ナチュラル製品」又は「ナチュラルコスメ」のように使用していることが認められる。
そして、「ハニー」又は「Honey」の語は、「蜂蜜」を意味する語として使用されており、また、「蜂蜜」を原材料として使用した石けんを、例えば、「ハニーソープ」のように使用していることが認められる。
そうとすれば、本件商標は、全体として「天然の蜂蜜」を意味する語として認識されるものである。
(2)商標法第3条第1項第3号について
本件商標は、その登録査定前より、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」を取り扱う業界において、上記のとおり、「天然の蜂蜜」を意味する語として認識される語であるから、これをその指定商品中、「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」について使用するときは、単に、「天然の蜂蜜を原材料として配合する商品」であること、すなわち、商品の原材料、品質を表したものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品中の「天然の蜂蜜を原材料に含むsoaps,同cosmetics,同hair lotions」について、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第16号について
本件商標は、その登録査定前より、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」を取り扱う業界において、「天然の蜂蜜」を意味する語として認識されるから、これをその指定商品中、「天然の蜂蜜を原材料に含むsoaps,同cosmetics,同hair lotions」以外の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」に使用するときは、これらの商品が「天然の蜂蜜を原材料に含む商品」であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品中の「天然の蜂蜜を原材料に含むsoaps,同cosmetics,同hair lotions」以外の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」について、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。
4 まとめ
以上のとおり、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、その指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」についての登録は、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
第4 取消理由の通知に対する商標権者の意見
商標権者は、上記第3の取消理由に対して、指定した期間を経過するも何ら意見を述べていない。
第5 当審の判断
1 指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」について
本件商標についてした上記第3の取消理由は、妥当なものと認められるものであり、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」については、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。
2 上記1以外の指定商品(以下「その余の指定商品」という。)について
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本件商標は、「NATURAL HONEY」の欧文字を横書きしてなるところ、これが「天然の蜂蜜」を意味する語として認識されるものであるとしても、「NATURAL HONEY」、「Natural honey」及び「ナチュラルハニー」等の文字がその余の指定商品について、当該商品の原材料、品質等を表示するものとして、取引上、一般に使用されている事実は発見できず、また、その余の指定商品の取引者、需要者が本件商標を商品の原材料、品質等を表示したものと認識するという事情も認め難いものである。
してみれば、本件商標をその余の指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであるから、本件商標は、その余の指定商品について、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものとは認められない。
(2)商標法第4条第1項第16号該当性について
上記(1)のとおり、本件商標を構成する「NATURAL HONEY」は、その余の指定商品について、具体的に原材料、品質等を認識させるものではないから、これをその余の指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないというべきである。
したがって、本件商標は、その余の指定商品について、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものとは認められない。
3 むすび
以上のとおり、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品中、結論掲記の指定商品については、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
しかし、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、取り消すべき理由がないから同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 1 天然成分としての蜂蜜等を配合した商品「soaps(せっけん)」が存在する事実について
(1)日本経済新聞社が1993年7月3日に発行した「日経流通新聞」の6頁において、「せっけん??植物成分で肌潤す、泡立ち・香りの豊かさ競う(売れ筋)」の見出しのもと、「・・・ヤシ油とパーム油を主原料とし、保湿効果のあるアロエ、ハチミツ、ミントをそれぞれに配合した商品は、植物エキスによるスキンケア効果を備えている。三種類の天然エキスの豊かな香りも魅力で、アロエ、ハチミツ、ミントそれぞれ四個入ったパックが千五百円。」及び「景気の減退で、各社とも割安の商品が多い中、日本リーバ(東京・渋谷)の『ラックス・クィーンゴールド』は高級感を打ち出した高額品。貴重な天然成分であるとともに最高の保湿成分であるロイヤルゼリーエキスを配合した洗いあがりのしっとり感が売り物だ。・・・」の記載がある。
(2)日本経済新聞社が1995年9月9日に発行した「日経流通新聞」の7頁において、「ハチやに使ったせっけん、ケーズ・インターナショナル(新製品)」の見出しのもと、「ハチやに使ったせっけん」の項に、「【写真20】ハチの巣からとったプロポリス(ハチやに)など、天然素材を使ったせっけん『ジュルアーソープ』。」及び「プロポリスやハチミツを練り込んだ洗浄のための層と、アマゾンヤシのオイルや牛脂、プロテインなどを配合し、肌のきめを整える作用をする層の2層に分かれる。防腐剤や保存料は使用していない。・・・」の記載がある。
(3)日本経済新聞社が2001年10月6日に発行した「日経MJ(流通新聞)」の6頁において、「肌にハリを与える、ソフィアワールド(新製品)」の見出しのもと、「肌にハリと潤いを与え、メーク落としもできる洗顔せっけん『肌ピーン』。栄養と潤いを与えるビタミンB12、コラーゲン、ローヤルゼリー、植物抽出液、海藻エキスなど天然成分を配合。凝固剤や香料は一切使わず、90日間熟成させた自然派の洗顔せっけん。・・・」の記載がある。
2 蜂蜜を配合した商品「soaps(せっけん)」についての「ハニー」の語の使用事実について
(1)日本経済新聞社が1997年12月11日に発行した「日経流通新聞」の22頁において、「チョコレートやシナモンの香り、ミック(新製品)」の見出しのもと、「ユニークな天然素材を使ったせっけん『ソープワークス』。・・・磨き効果のあるオーツ麦と保湿性の高いはちみつを加えた『ワイルドオーツ&ハニー』など全部で七種類。・・・」の記載がある。
(2)日本経済新聞社が2008年5月16日に発行した「日本経済新聞 朝刊」の35頁において、「固形せっけん『肌に優しい』、百貨店など、前年上回る売れ行き。」の見出しのもと、「・・・東急ハンズ銀座店(東京・中央)では同店限定の『銀座ハニーソープ』が売れている。保湿性などに優れるという『銀座産ハチミツ』を三%混ぜているのが特徴。・・・」の記載がある。
(3)日本経済新聞社が2009年1月7日に発行した「日本経済新聞 地方経済面 北海道」の1頁において、「第1部豊かさって(2)水が生む新たな価値(ほっかいどうにできること)」の見出しのもと、「集まる工場 起業も喚起」の項に、「『食べても大丈夫ですよ』。・・・黄金色に輝く石けん。口に入れると、ほのかに甘い。同町沖で取水した海洋深層水と、地元産はちみつなど天然素材のみで作られた『プレミアムハニーソープ』。二〇〇七年十月に設立した同社の第一号商品だ。・・・」の記載がある。
3 天然由来の成分だけを使うせっけんを「ナチュラルソープ」又は「ナチュラルせっけん」と称している事実について
(1)日刊工業新聞社が1992年7月11日に発行した「日刊工業新聞」の7頁において、「槌屋、米ゴンジョー社と販売代理店契約。ハンドクリーナー輸入販売」の見出しのもと、「・・・トヨタではハンドクリーナーだけで初年度約一億一千万円を販売する計画。ハンドクリーナーは乳液と顆粒(かりゅう)の二タイプがある。顆粒タイプは石油系溶剤の入っていないナチュラルソープで、油汚れなどしつこい汚れを少量で根こそぎ分解するという。・・・」の記載がある。
(2)化学工業日報社が1995年8月3日に発行した「化学工業日報」の4頁において、「ペリカン石鹸、ギフト事業を強化、植物性タイプなど投入」の見出しのもと、「・・・ペリカン石鹸が今秋から販売するのは、充実高潤度ナチュラルソープ『ペリカン ナチュラル モイスチャー』。天然保湿成分としてアロエエキスや桃の葉エキスおよび米胚芽油などを配合している。とくに新成分として、オリーブスクワランとローヤルゼリーを配合することにより、洗い上がりのつっぱり感をなくすとともに潤い感を向上させているのが特徴。・・・」の記載がある。
(3)毎日新聞社が2009年9月13日に発行した「毎日新聞 地方版/北海道」の23頁において、「ニュースワイド:北海道コスメ 自然の恵み生かす 安心で高い機能性 /北海道」の見出しのもと、「◇◆コンブを活用」の項に、「・・・北海道大の研究者らと協力し、ガゴメコンブ特有の粘り気の強さが持つ高い保湿力を生かして、保湿ローションや保湿クリーム、ナチュラルシャンプーやナチュラルせっけんを製造・販売している。・・・『使っているものは天然なので、食べても大丈夫なんです』とPRする。」の記載があり、「◇◆安全な素材」の項に、「北海道コスメの大きな魅力は道内の自然の恵みを素材として活用している点だ。・・・サケの筋子の薄皮を活用した基礎化粧品▽ビートが素材のスクラブ▽ハチミツを使ったせっけんやローション▽ワインの製造過程でできる澱(おり)を活用した洗顔・化粧水??などさまざまな自然化粧品が登場している。・・・」の記載がある。
(4)南日本新聞社が2011年2月28に発行した「南日本新聞 朝刊」において、「[373ワイド 経済・農林水産]“ご当地せっけん”続々/ハーブ、竹炭、家畜の油脂…=鹿児島県産品に新たな光」の見出しのもと、「地元で取れる農産物を配合した“鹿児島ご当地せっけん”。・・・いずれも地域資源の活用、自然由来成分で安心・安全な点を強調。・・・MBC開発(鹿児島市)が昨年12月発売を始めた『レモングラスナチュラルせっけん』(80グラム、1575円)。・・・竹製品の製造・卸を手がける八木竹工業(薩摩川内市)は、竹炭を配合した『クリーム泡の竹炭石鹸』(80グラム、2100円。ハチミツ入り2625円)を商品化した。・・・黒豚の油脂から抽出するオイルを使ったせっけん3種類(50グラム2100円?80グラム1890円)を共同開発したのは、ドリーきかく(鹿児島市)と香り工房てこ(志布志市)。石油系添加物を一切使わず、天然由来の成分だけを使う質のいいせっけんを目指した。・・・」の記載がある。
4 登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps(せっけん)」を取り扱う業界における「Natural honey」又は「ナチュラルハニー」等の語の使用事実について
(1)申立人が提出した甲第3号証は、株式会社井田ラボラトリーズのセールス用資料及び転記伝票であるところ、セールス用資料には、「Natural honey soap」の見出しのもと、「?ハチミツ・マカロニエキス(保湿成分)、レモンエキス(収れん成分)配合のリキッドソープ?」、「カントリー&ストリーム ナチュラル ハニーソープ 200mL ¥1,260(税別)」の記載があり、転記伝票にも、「カントリー&ストリーム ナチュラル ハニーソープ」の記載がある。
(2)同第4号証は、株式会社井田ラボラトリーズのセールス用資料であるところ、「Natural/honey soap」の見出しのもと、「ハチミツと石けんから生まれた濃厚クリームソープ」の記載がある。
(3)同第5号証は、Amazonのウェブサイトであるところ、「MSナチュラルハニーソープ ハニー&フラワー」の見出しのもと、「商品の説明」の欄に「MSナチュラルハニーソープ ハニー&フラワーは、保湿成分のハチミツ&レンゲ草エキスを配合した石鹸です。」の記載があり、「登録情報」の欄に「Amazon.co.jpでの取り扱い開始日:2011/7/15」の記載がある。
5 天然成分としての蜂蜜又はローヤルゼリーエキスを配合した商品「cosmetics(化粧品)」及び「hair lotions(液体整髪料)」が存在することについて
(1)日本経済新聞社が1985年2月22日に発行した「日本経済新聞 地方経済面 北陸」の8頁において、「ダイエー食品、一味違う自然化粧品を発売??食べても無害、天然の防腐剤。」の見出しのもと、「・・・種類は化粧水、乳液、クレンジングクリーム、洗顔クリーム、シャンプー、リンス、ローション、口紅など八品目を予定している。構成物質ははちみつ、アボカド、オリーブ油、紅花、薬草など天然物ばかりを配合した。従来の化粧品の中にも天然原料を混合しているものがあるが、防腐剤や添加剤が食用できない原料が含まれていたという。・・・」の記載がある。
(2)読売新聞社が1991年1月9日に発行した「読売新聞東京夕刊」の3頁において、「肌に優しい食べ物デス アンズ、キュウリ、酒かす…… 化粧品になって人気上々」の見出しのもと、「自然志向は化粧品の世界にも--。アンズ、キュウリ、アボカド、はちみつ、パイナップル、酒かす、牛乳といった食べ物を原料としたローションやオイルなどが登場し、女性たちの人気を集めている。・・・『肌にやさしいから好きだという方が多いですね』と話すのは、東京・青山のハウスオブローゼ。アボカドやはちみつなどを原料に使った化粧品を発売して十二年。ファンは年代を問わない。・・・」の記載がある。
(3)日本経済新聞社が1991年7月4日に発行した「日経産業新聞」の13頁において、「ハチミツ成分入りの薬用リップクリーム三種=マンダム(新製品)」の見出しのもと、「・・・〈特色〉唇が荒れにくくする保湿効果で、天然のハチミツ成分を利用した。・・・」の記載がある。
(4)日本経済新聞社が2003年12月2日に発行した「日経MJ(流通新聞)」の11頁において、「ローヤルゼリーなど配合、山田養蜂場(新製品)」の見出しのもと、「ローヤルゼリーエキスと7種の天然成分を配合した高級クリーム状美容液『RJリンクルサイン』。・・・」の記載がある。
(5)日本経済新聞社が2010年2月15日に発行した「日経MJ(流通新聞)」の17頁において、「はちみつ配合の髪用美容液、柳屋本店(新製品)」の見出しのもと、「天然はちみつ配合で、しっとりとつやのある髪に導く髪用美容液『髪のはちみつ美容液』。洗髪後やスタイリング前に使用する洗い流さないタイプ。ビタミンやアミノ酸を含む天然はちみつ、ローヤルゼリーエキスなどの保湿成分を配合し、髪に潤いを与える。・・・」の記載がある。
6 蜂蜜を配合した商品「cosmetics(化粧品)」及び「hair lotions(液体整髪料)」についての「ナチュラル」又は「ハニー」の語の使用事実について
(1)日本経済新聞社が1990年9月11日に発行した「日経流通新聞」の20頁において、「はちみつ使って素早く汚れ取る、桃谷順天館(新製品)」の見出しのもと、「はちみつを配合したクレンジングクリーム『ナチュラルコールドクリーム』。はちみつ、ローヤルゼリー、サラシ蜜(みつ)ロウ、天然ハーブエキスなどの保湿成分を配合。肌になじみがよく、毛穴に入り込んだメイクや皮脂などの汚れを素早く浮き上がらせてすっきり落とすという。・・・」の記載がある。
(2)日本経済新聞社が1996年1月13日に発行した「日経流通新聞」の6頁において、「リップクリーム??デザイン・機能競う、お得意様の中高生に的(売れ筋)」の見出しのもと、「・・・バンダイ(東京・台東)の『くまのプーさん 薬用リップクリーム ハニー』(四百八十円)も女子中高生を購買層の中心に定め、主にデザインからの支持を狙った製品だ。・・・さわやかなハチミツレモンの香りがあり、保湿成分のはちみつを配合している。・・・」の記載がある。
(3)日本経済新聞社が2004年12月10日に発行した「日経MJ(流通新聞)」の16頁において、「はちみつ成分で唇しっとり、ベキュア(新製品)」の見出しのもと、「唇用の美容液『ベキュア ハニーラスター』。肌の保湿・保護作用がある天然はちみつ成分のほか新陳代謝を促し、小じわの改善作用もあるローヤルゼリーなど天然由来の成分を配合。・・・」の記載がある。
(4)化学工業日報社が2007年8月6に発行した「化学工業日報」の9頁において、「花王、新トリートメント発売、毛先15センチを集中ケア」の見出しのもと、「花王は、毛先15センチメートルを集中ケアするジャータイプのトリートメント『エッセンシャル ダメージケア ヘアパック』を8月25日発売する。天然由来成分「高純度ハニー&プロテイン」が傷みがちな毛先15センチメートルの髪の芯まで素早く浸透、集中的に補修・保湿する。・・・」の記載がある。
(5)日本経済新聞社が2008年12月26日に発行した「日経MJ(流通新聞)」の15頁において、「天然成分で唇みずみずしく、ビーズ・インターナショナル(新製品)」の見出しのもと、「・・・天然由来成分を95%以上使い、パラベンなどの保存剤やワセリンなどの石油由来原材料は一切使用していない。しっとりしたつけ心地で、みずみずしい潤いを与える。はちみつ配合の『ハニーリップバーム』を同時発売。各714円。発売元はビーズ・インターナショナル・・・」の記載がある。
7 自然派化粧品を「ナチュラル・・・」と称している事実
(1)日本経済新聞社が2002年12月10日に発行した「日経MJ(流通新聞)」の15頁において、「自然の恵みフェア??環境に優しい農産物や加工品、内外企業、商談に熱気。」の見出しのもと、「『安全』こだわる消費者を意識」の項に、「有機農業など環境に配慮した生産手法を採用した農産物や加工品を集めた『自然の恵みフェア』・・・同フェアは今回が二度目の開催。野菜や穀類などの有機農産物、自然環境への負荷を配慮して作られた農林水産物・加工品などの食品のほか、天然素材を使った入浴剤や自然化粧品などのナチュラル製品などが百以上のブースで展示された。・・・」の記載がある。
(2)産経新聞社が2008年7月10日に発行した「産経新聞 東京朝刊」の16頁の生活面において、「ナチュラルコスメに注目 肌にも環境にも優しい」の見出しのもと、「肌にも地球環境にも優しい『ナチュラルコスメ(自然派化粧品)』が注目を集めている。農薬や化学肥料を使わないオーガニック(有機)栽培の植物や、天然成分100%にこだわったブランドが続々と登場。環境意識の高まりを背景に、肌につける化粧品にも安心・安全を求めるニーズが高まっているようだ。・・・ 昨年9月にオープンした東急ハンズ銀座店(東京都中央区)にある『ナチュラルコスメ』売り場には、欧州を中心に17ブランドが集結する。・・・」の記載がある。
(3)日本工業新聞新社が2008年8月31に発行した「FujiSankei Business i.」の9頁の「ワールド B特G」において、「女性の健康を支援する『BPQC』 ナチュラルコスメに特化」の見出しのもと、「ナチュラルコスメ(自然派化粧品)などライフスタイルをトータルで提案する伊勢丹新宿本店(東京都新宿区)の売り場『BPQC(ビーピーキューシー)』が9月3日、『ビューティアポセカリー』として生まれ変わる。ナチュラルコスメを中心に、新たに漢方薬店も展開し、女性特有の体調不良に対応する商品をそろえた。“かかりつけビューティーショップ”として、美しさだけなく、健康を求める女性の強い味方になってくれそうだ。BPQCは2000年、新宿本店の地下2階にオープン。有機農法で栽培された植物などを使ったナチュラルコスメが20?30代の女性に支持され、国内のナチュラルコスメ市場を切り開いた草分け的存在だ。地下2階を若い女性向けの衣料品売り場として改装するのに伴い、BPQCの主力商品として成長したナチュラルコスメに特化した売り場を2階に開設する。・・・【プロフィル】小宮・・・ナチュラルコスメの担当は9年目・・・」の記載がある。
8 登録異議申立てに係る指定商品中の「cosmetics(化粧品)」及び「hair lotions(液体整髪料)」を取り扱う業界における「Natural honey」又は「ナチュラルハニー」等の語の使用事実について
(1)申立人が提出した甲第1号証は、株式会社井田ラボラトリーズのセールス用資料及び転記伝票であるところ、セールス用資料には、「Natural/honey lotion」の見出しのもと、商品の最も目立つ位置に「Natural/honey lotion」と表示されており、また、商品の説明文には、「・・・ハチミツ、ローヤルゼリーエキスなどの天然うるおい成分配合のモイスチャーローションが乾いたお肌をうるおします。・・・」の記載がある。
(2)同第2号証は、株式会社井田ラボラトリーズのセールス用資料及び転記伝票であるところ、セールス用資料には、「Natural honey lip」の見出しのもと、商品の最も目立つ位置に「Natural/honey lip」と表示されており、また、右側には、「ミツバチ由来美容成分配合」、「・ハチミツ」、「・ローヤルゼリーエキス」、「・ハニーテイン」等の記載があり、転記伝票にも、「カントリー&ストリーム ハニーフルリップ」の記載がある。
(3)日本工業新聞新社が2004年4月5日に発行した「FujiSankei Business i.」の27頁の「リリースボード Bリ2」において、「【ニュースリリース】手荒れを防ぐ『ナチュラルハニークリーム』」の見出しのもと、「手荒れを防ぐ『ナチュラルハニークリーム』。密ろうと食用油脂が主成分のハンドクリーム。食品に混入してはいけない成分が含まれる従来のハンドクリームに対し、食品成分使用で塗った手指で直接食品に触れても安心。荒れた手や調理前の手指洗浄・除菌後、洗浄作業後にも使える。価格はオープン。販売中。■アルタン(TEL・・・)」の記載がある。
異議決定日 2013-05-10 
審決分類 T 1 651・ 13- ZC (X03)
T 1 651・ 272- ZC (X03)
最終処分 一部取消  
前審関与審査官 八木橋 正雄 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 渡邉 健司
井出 英一郎
登録日 2002-12-31 
権利者 THE COLOMER GROUP SPAIN, S.L.
商標の称呼 ナチュラルハニー 

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