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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y03 |
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管理番号 | 1276442 |
審判番号 | 取消2012-300476 |
総通号数 | 164 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2013-08-30 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2012-06-01 |
確定日 | 2013-06-28 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第5003842号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第5003842号商標(以下「本件商標」という。)は、「Body Silhouette」の欧文字と、「ボディシルエット」の片仮名とを二段に横書きした構成からなり、平成18年4月3日に登録出願、第3類「化粧品,ローション」を指定商品として、同年11月17日に設定登録されたものである。 そして、本件審判請求の予告登録は、平成24年6月18日にされている。 第2 請求人の主張 請求人は、本件商標の登録を取り消す、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べた。 1 請求の理由 本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 請求人は、被請求人の答弁に対し弁駁していない。 第3 被請求人の主張 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第14号証を提出した。 1 答弁の理由 本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標の商標権者である被請求人は、「化粧品」について、本件商標を使用している実績がある。以下にそれを立証する。 (1)使用実績 ア 商品販売の実績 被請求人は、化粧品に属する商品「ボディクリーム」(以下「使用商品」という。)を本件審判請求の登録前3年以内に販売している。 (ア)乙第1号証は、使用商品を表す画像であり、この画像の左部に商品の表側が写っており、これには「BODY SILHOUETTE」が記載されている。また、同じく右部に商品の裏側が写っており、その上方には「BODY SILHOUETTE」が記載されていると共に「ボディシルエット」も記載されている。さらに、使用商品の裏側下方には、被請求人の名称「株式会社プレイム」及び住所「東京都中央区銀座6-16-12」も記載されている。 また、乙第12号証は、被請求人が株式会社クイックレスポンスに対し、上記画像に係る商品についての製造を平成23年10月に受注し、同年12月に納品された事実などの証明願である。 (イ)乙第2号証は、被請求人に使用商品につき、2011年11月7日に株式会社ウェルネスジャパン(以下「ウェルネスジャパン社」という。)から、FAX送信されてきた発注書の写しである。 そして、乙第3号証は、被請求人がその発注を受け、使用商品を同年12月5日に発送し、その後、ウェルネスジャパン社へ送付した売上伝票の写しである。 また、乙第13号証は、被請求人がウェルネスジャパン社に対し、上記(ア)と同じ画像に係る使用商品を平成23年12月に購入したという事実の証明願である。 (ウ)乙第4号証は、被請求人に使用商品につき、2011年11月16日に株式会社イムノス(以下「イムノス社」という。)から、FAX送信されてきた注文依頼書の写しである。 そして、乙第5号証は、被請求人がその発注を受け、使用商品を同年12月6日に発送し、その後、イムノス社へ送付した売上伝票の写しである。 また、乙第14号証は、被請求人がイムノス社に対し、上記(ア)と同じ画像に係る使用商品を平成23年12月に購入したという事実の証明願である。 (エ)乙第6号証は、被請求人に使用商品につき、2011年12月1日に株式会社あらた(以下「あらた社」という。)から、FAX送信されてきた発注書の写しである。 そして、乙第7号証は、被請求人がその発注を受け、使用商品を同年12月6日に発送し、その後、あらた社へ送付した売上伝票の写しである。 イ ホームページ掲載の実績 (ア)乙第8号証は、被請求人に係る商品を掲載したホームページ(http://www.setsumei.jp/)であり、その左側には、ホットフレグランスボディクリームという具体的商品名表示と共に「ボディシルエット」というリンク表示が設けられており、このリンク表示をクリックすると、「BODY SILHOUETTE」という表示と共に使用商品が掲載された乙第9号証の使用商品掲載ページ(http://www.setsumei.jp/body_HF.html)にジャンプする。 また、乙第10号証は、検索エンジンGoogleにおける期間指定検索による結果を示すページをプリントアウトしたものであり、「ボディシルエット ホット&フレグランスボディクリーム-setsumei.jp」には、2012年2月6日と表示されており、使用商品掲載ページが本件審判請求の登録前からアップロードされていたことがわかる。 (イ)乙第11号証は、被請求人がホームページ作成会社に対し、上記使用商品掲載ページの作製、同ホームページに該リンク表示の追加及び各ページのアップロードを平成24年2月に行ったことなどの証明願である。 (2)使用商標と本件商標 以上のように、被請求人が使用した商標は、「BODY SILHOUETTE」或いは「ボディシルエット」であり、厳密にいえば、本件商標とは完全同一ではないが、特許庁審判便覧53-01 3.(2)a.エにおける例2には「登録商標が二段併記等の構成からなる場合であって、上段及び下段等の各部が観念を同一とするときに、その一方の使用」は、社会通念上同一と認められる商標に該当することが明記されている。 また、「Body Silhouette」及び「ボディシルエット」からは、「ボディシルエット」の称呼及び「体のシルエット」といった観念が生じる。 さらに、前記のとおり、使用商品の裏面には、「BODY SILHOUETTE」と「ボディシルエット」が両方記載されている。また、ホームページ上でも、リンク表示には「ボディシルエット」が記載され、リンク先のページには「BODY SILHOUETTE」という表示がなされている。 したがって、被請求人が使用した商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である。 2 まとめ 以上のとおり、本件商標の商標権者である被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、「化粧品」についての本件商標の使用をしている。 第4 当審の判断 1 被請求人の提出に係る各乙号証によれば、以下の事実が認められる。 (1)乙第1号証は、「ボディクリーム」の容器の写真(写し)とするものであり、その画像には、使用商品のチューブ(容器)の表側と裏側が写されており、左部の容器表側に「BODY SILHOUETTE」(なお、末尾の「E」の右下に小さく丸付きの「R」の文字が表示されている。以下同じ)や「HOT & FRAGRANCE BODY CREAM」の欧文字表記及び「No.115」などの表示、また、右部の容器裏側にも同じく「BODY SILHOUETTE」や「HOT & FRAGRANCE BODY CREAM」の欧文字表記、その下段に「ボディシルエット」及び「ホットフレグランスボディクリーム」の片仮名表記などが記載されている。 そして、容器裏側の下部には、「製造販売元」として「株式会社プレイム(以下「プレイム社」という。)」及び「東京都中央区銀座6-16-12」などの記載がされている。 (2)乙第4号証は、平成23年(2011年)11月16日付けのイムノス社によるプレイム社に対する「注文依頼書」を表題とする取引書類であって、これには商品名欄に「ボディシルエット 115」の記載がされている。 (3)乙第5号証は、年月日の欄に「2011年12月6日」との記載があるプレイム社によるイムノス社に対する「売上伝票」を表題とする取引書類であって、これには品番・品名の欄に「ボディシルエット ホットフレグランスボディクリーム No.115」の記載がされている。 2 上記1において認定した事実からすると、以下のとおり判断することができる。 (1)使用商品、使用者、使用商標 ア 使用商品「ボディクリーム」は、取消請求に係る指定商品「化粧品」の範ちゅうに属する商品と認められる。 イ チューブ容器の写真(写し)(乙第1号証)や注文依頼書(乙第4号証)及び売上伝票(乙第5号証)に記載された「株式会社プレイム」あるいはその住所表示は、商標登録原簿の記載の商標権者の表示と略同一と認められるから、上記商取引における当該標章の使用は、商標権者によるものということができる。 ウ 該チューブ容器の写真(写し)には、本件商標構成中の上段「Body Silhouette」の欧文字と、大小文字の相違があるもののその綴りを同じくする「BODY SILHOUETTE」の欧文字及び本件商標構成中の下段「ボディシルエット」と同じくする片仮名からなる各標章がそれぞれ表示されており、これらの標章は、本件商標とその称呼及び観念をも同じくするものであるから、本件商標と社会通念上同一の商標と認められるものである。 (2)使用時期、使用行為 平成23年11月16日付け注文依頼書(乙第4号証)及び2011年12月6日付け売上伝票(乙第5号証)には、「ボディシルエット」や「115」などの記載がされており、これらの表示などは、チューブ容器の写真(写し)(乙第1号証)と整合性があるということができる。 そうとすれば、該チューブ容器の写真、注文依頼書及び売上伝票から、プレイム社とイムノス社との間における化粧品の一つである「ボディクリーム」が本件審判請求の登録(平成24年6月18日)前3年以内に使用商品が取引されたといえる。 してみれば、商標権者は、平成23年12月6日に使用商品をイムノス社に譲渡したものと推認し得る。 そして、プレイム社における上記行為は、「商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引き渡しのために展示し・・・する行為」(商標法第2条第3項第2号)に該当するということができる。 3 まとめ 以上のとおり、被請求人の提出に係る乙第1号証、乙第4号証及び乙第5号証によれば、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者がその請求に係る本件商標の指定商品中の化粧品の範ちゅうにある商品「ボディクリーム」について、本件商標と社会通念上同一の商標を使用したことを証明したものと認められる。 なお、請求人は、前記第3の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。 したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2013-01-23 |
結審通知日 | 2013-01-25 |
審決日 | 2013-02-18 |
出願番号 | 商願2006-30045(T2006-30045) |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(Y03)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 鈴木 斎 |
特許庁審判長 |
小林 由美子 |
特許庁審判官 |
鈴木 修 小川 きみえ |
登録日 | 2006-11-17 |
登録番号 | 商標登録第5003842号(T5003842) |
商標の称呼 | ボディシルエット |
代理人 | 長谷川 和家 |
代理人 | 吉延 彰広 |
代理人 | 倉澤 直人 |
代理人 | 加藤 朝道 |