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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない W36
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W36
審判 査定不服 外観類似 登録しない W36
管理番号 1276392 
審判番号 不服2012-25937 
総通号数 164 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-12-27 
確定日 2013-06-10 
事件の表示 商願2012-16220拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「桜」の漢字を標準文字で表してなり、第36類「有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引,外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券先渡取引・有価証券店頭指数等先渡取引・有価証券店頭オプション取引若しくは有価証券店頭指数等スワップ取引又はこれらの取引の媒介・取次ぎ若しくは代理,有価証券等清算取次ぎ,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,受益証券の発行・募集・売出し,投資顧問契約に基づき顧客のために行う投資,収益分配金・償還金及び一部解約金の支払い,信託財産の運用指図,投資信託の運用報告書の作成」を指定役務として、平成24年3月5日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第3087769号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成4年9月21日登録出願、第36類「預金の受入れ及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,国債証券等の売買」を指定役務として、同7年10月31日に設定登録され、その後、同17年8月30日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(2)登録第4008890号商標(以下「引用商標2」という。)は、「さくら」の平仮名を横書きしてなり、平成4年9月21日登録出願、第36類「預金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,国債証券等の売買・国債証券等オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における国債証券等の売買取引・国債証券等オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における国債証券等の売買取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,国債証券等の引受け,国債証券等の募集又は売出しの取扱い」を指定役務として、同9年6月6日に設定登録され、その後、同19年4月3日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

3 当審の判断
本願商標は、「桜」の漢字を標準文字で表してなるところ、例えば、「漢字源 改訂第四版」(株式会社学習研究社発行)の「桜」の項には、「さくら。木の名。バラ科サクラ属の落葉高木。日本の代表的な花。」の意味と「さくら」の読みが記載され、また、一般に広く知られていることから、該漢字に相応する「サクラ」の称呼及び「桜」の観念を生じるものである。
他方、引用商標1は、別掲のとおり、黒色の横長長方形内に白抜きで「さくら」の平仮名を横書きしてなるところ、例えば、「広辞苑 第六版」(株式会社岩波書店発行)の「さくら【桜】」の項には、「バラ科サクラ属の落葉高木または低木の一部の総称。・・・古来、花王と称せられ、日本の国花とし、古くは『花』といえば桜を指した。」と説明されており、「さくら(桜)」は、日本の代表的な花として親しまれているものであることからすれば、引用商標1の構成中の「さくら」の文字は、「桜」の漢字を平仮名で表したものと容易に想起されるとみるのが自然であり、該文字に相応して、「サクラ」の称呼及び「桜」の観念を生じるものである。
次に、引用商標2は、「さくら」の平仮名を横書きしてなるところ、上述のとおり、「さくら」の文字が「桜」の漢字の平仮名表記と認識できるものであることから、該文字に相応して、「サクラ」の称呼及び「桜」の観念を生じるものである。
そこで、本願商標と引用商標1及び2との類否について検討するに、本願商標と引用商標1及び2とは、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから、外観において相違するものであるものの、「サクラ」の称呼及び「桜」の観念を同じくするものであることからすれば、両者は、相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
また、本願の指定役務は、引用商標1及び2の指定役務と同一又は類似の役務を含むものである。
してみれば、本願商標は、引用商標1及び2と類似の商標であって、かつ、各引用商標に係る指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
なお、請求人は、引用商標1及び2の商標権者が「さくら銀行」と「住友銀行」の合併により誕生した「三井住友銀行」であることから、本願の指定役務の属する業界の取引者、需要者は、引用商標1及び2の「さくら」の文字が「さくら銀行」の略称を表したものと認識するのが相当であり、本願商標と引用商標1及び2から生じる称呼が同一であるとしても、外観が相違し、引用商標1及び2からは「さくら銀行」の意味合いが生じることを考慮すれば、本願商標と引用商標1及び2とは、非類似の商標である旨主張する。
しかしながら、「さくら銀行」と「住友銀行」の合併は、平成13年4月であり、既に12年が経過していることからすれば、必ずしも「さくら」の文字から直ちに「さくら銀行」を想起するとはいい難く、加えて、上述のとおり、「さくら」の文字は、我が国において親しまれている「桜」の漢字を平仮名で表したものと認識されるというべきであるから、請求人の主張は、採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
引用商標1(登録第3087769号商標)


審理終結日 2013-04-15 
結審通知日 2013-04-16 
審決日 2013-04-30 
出願番号 商願2012-16220(T2012-16220) 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W36)
T 1 8・ 262- Z (W36)
T 1 8・ 263- Z (W36)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 平澤 芳行 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 山田 和彦
原田 信彦
商標の称呼 サクラ、オー 
代理人 黒瀬 雅志 
代理人 矢崎 和彦 
代理人 谷口 登 
代理人 勝沼 宏仁 
代理人 塩谷 信 

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