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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない X28
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X28
審判 査定不服 観念類似 登録しない X28
管理番号 1275338 
審判番号 不服2012-650050 
総通号数 163 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-07-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-06-15 
確定日 2013-04-09 
事件の表示 国際登録第1068547号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「MAG」の欧文字を横書きしてなり、日本国を指定する国際登録において指定された第28類に属する商品を指定商品として、2010年(平成22年)10月15日にベネルクスにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張し、2011年(平成23年)1月17日に国際商標登録出願されたものである。
そして、指定商品については、当審において2012年7月9日付けで国際登録簿に記録された限定の通報があった結果、最終的に、第28類「Model kits,scale models and replicas of weapons (toys);ammunition and projectiles (toys) for the aforementioned model kits,scale models and replicas of assault rifles;cases and holsters (toys) for the aforementioned model kits,scale models and replicas of weapons;model kits,scale models and replicas of weapons (toys) for virtual shooting;gaming apparatus designed for use with replicas of weapons for virtual shooting,other than for use with an external display screen or monitor;targets and electronic targets.」となったものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4634748号商標(以下「引用商標1」という。)は、「MAG-1004」の欧文字、記号及び数字を横書きしてなり、昭和14年3月28日に登録出願、第28類「スキーワックス,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,釣り具」を指定商品として、同15年1月10日に設定登録されたものである。
(2)登録第4731827号商標(以下「引用商標2」という。)は、「MG-503」の欧文字、記号及び数字を横書きしてなり、平成15年6月11日に登録出願、第28類「スキーワックス,遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,釣り具」を指定商品として、同年12月5日に設定登録がされたものである。
以下、引用商標1及び2を総称するときは、単に「引用商標」という。
3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、「MAG」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、これよりは、その構成文字より、「マグ」及び「エムエージー」の称呼を生ずるものであり、かつ、特定の観念を生じない造語と認められるものである。
(2)引用商標1
引用商標1は、欧文字「MAG」と数字「1004」を「-(ハイフン)」で連綴し、「MAG-1004」と横書きした構成よりなるところ、その構成中の「-(ハイフン)」に続く「1004」の数字部分は、取引上、商品の規格、品番等の数字として理解される場合も決して少なくないものというのが相当であることから、視覚上、ハイフンの前後で「MAG」の文字と「1004」の数字とに分離して看取されるものであり、また、構成全体をもって格別の意味合いを有するとみるべき特別の事情も見出し得ないものであるから、本願商標は、常に一体不可分のものとして把握されるものとは認められないものである。
また、上記のとおり、その構成中、「1004」の数字部分は、商品の規格、品番等を表示する数字を表したものと理解され、それ自体自他商品の識別機能は弱いものといえるから、造語と認められる「MAG」の文字部分に強い自他商品の識別力を有するとみるのが相当である。
してみれば、引用商標1は、構成全体から生ずる称呼のほかに、該「MAG」の文字部分に相応して「マグ」及び「エムエージー」の称呼をも生ずるものであり、特定の観念を生じないものである。
(3)引用商標2
引用商標2は、欧文字「MAG」と数字「503」を「-(ハイフン)」で連綴し、「MAG-503」と横書きした構成よりなるところ、その構成中の「-(ハイフン)」に続く「503」の数字部分は、取引上、商品の規格、品番等の数字として理解される場合も決して少なくないものというのが相当であることから、視覚上、ハイフンの前後で「MAG」の文字と「503」の数字とに分離して看取されるものであり、また、構成全体をもって格別の意味合いを有するとみるべき特別の事情も見出し得ないものであるから、本願商標は、常に一体不可分のものとして把握されるものとは認められないものである。
また、上記のとおり、その構成中、「503」の数字部分は、商品の規格、品番等を表示する数字を表したものと理解され、それ自体自他商品の識別機能は弱いものといえるから、造語と認められる「MAG」の文字部分に強い自他商品の識別力を有するとみるのが相当である。
してみれば、引用商標2は、構成全体から生ずる称呼のほかに、該「MAG」の文字部分に相応して「マグ」及び「エムエージー」の称呼をも生ずるものであり、特定の観念を生じないものである。
(4)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標とを比較するに、両者は、称呼において、「マグ」及び「エムエージー」の称呼を共通にするものであり、また、外観においては、本願商標の構成文字である「MAG」と引用商標の構成文字中の「MAG」とは、その綴りを同じくするものであるから、外観上も近似するものとみるのが相当である。さらに、観念については、両者は、共に特定の観念を生じないものであって、比較することができない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、「マグ」及び「エムエージー」の称呼を共通にし、外観においても近似する類似の商標であるから、本願商標と引用商標とは、互いに紛らわしい類似の商標である。また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品に使用するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(5)請求人の主張について
請求人は、「我が国において、機関銃『MAG』を模した遊戯銃が販売されているところ、それらは、実銃と構造・機能が類似するものであるから、遊戯銃であっても安全性を担保するため、請求人のような実銃メーカーが認定する遊戯銃メーカーにライセンシーを与えて製造させている。」、また、「引用商標の権利者は、ゲーム用カードの製造販売業に特化している。」といった取引の実情を鑑みれば、本願商標と引用商標の出所が紛れることはない旨主張する。
しかしながら、本願商標の指定商品「Model kits,scale models and replicas of weapons (toys);ammunition and projectiles (toys) for the aforementioned model kits,scale models and replicas of assault rifles;cases and holsters (toys) for the aforementioned model kits,scale models and replicas of weapons;model kits,scale models and replicas of weapons (toys) for virtual shooting;gaming apparatus designed for use with replicas of weapons for virtual shooting,other than for use with an external display screen or monitor;」(仮訳:武器の模型おもちゃキット・小型模型おもちゃ及びレプリカおもちゃ,前述のアサルトライフルの模型おもちゃキット・小型模型おもちゃ及びレプリカおもちゃ用の銃砲弾及び発射体(おもちゃ),前述の武器の模型おもちゃキット・小型模型おもちゃ及びレプリカおもちゃ用のケース及びホルスター(おもちゃ),バーチャルシューティング用の武器の模型おもちゃキット・小型模型おもちゃ及びレプリカおもちゃ,バーチャルシューティング用の武器のレプリカおもちゃと共に使用するゲーム器具(外部ディスプレー画面又はモニター用のものを除く。))は、「おもちゃ」に包含される商品であり、仮に、上記のような取引の実情があるとしても、現に、引用商標の指定商品中には、いずれも「おもちゃ」を有するものであるから、指定商品が抵触し、かつ、上記(4)のとおり、本願商標と引用商標とは類似するものであるから、商標登録することはできないものである。
よって、上記請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(6)結び
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2012-11-02 
結審通知日 2012-11-13 
審決日 2012-11-27 
国際登録番号 1068547 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (X28)
T 1 8・ 262- Z (X28)
T 1 8・ 263- Z (X28)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 木住野 勝也浅野 真由美 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 井出 英一郎
小林 正和
商標の称呼 マグ、エムエイジイ 
代理人 秋友 徹 
代理人 浅村 皓 
代理人 浅村 肇 
代理人 岡野 光男 
代理人 特許業務法人浅村特許事務所 

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