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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X01030740
審判 査定不服 外観類似 登録しない X01030740
審判 査定不服 商品(役務)の類否 登録しない X01030740
管理番号 1274024 
審判番号 不服2011-14114 
総通号数 162 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-06-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-07-01 
確定日 2013-05-07 
事件の表示 商願2009- 27218拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ISF」の欧文字を横書きしてなり、第1類、第3類、第7類、第40類及び第41類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務とし、2009年2月27日に米国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成21年4月10日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、同22年1月4日付け及び同年8月13日付けの手続補正書をもって、第1類「エッチング剤,金属表面処理剤,金属用スケール除去剤(家庭用のものを除く。),錆抑制剤,金属表面の化成処理剤,バニシングコンパウンド,廃棄物処理剤,金属仕上げ加工において使用される製造工程用洗浄剤,化学品」、第3類「金属用研磨材(手動工具として用いるものを除く。),金属仕上げ加工において使用される洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),さび除去剤,つや出し剤」、第7類「回転運動を利用した高エネルギーによる表面処理及び材料処理のための機械,金属用・セラミック用・プラスチック用の研削機・研磨機,振動を利用した研削機」及び第40類「金属製品の精密表面仕上げ加工,金属の表面加工・表面処理に関するコンサルティング」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、次の(1)及び(2)の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
(1)登録第5077846号商標(以下「引用商標1」という。)
引用商標1は、「ISF」の文字を標準文字で表してなり、平成18年12月18日に登録出願、第4類、第29類及び第30類に属する別掲1のとおりの商品を指定商品として同19年9月14日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
(2)登録第5077847号商標(以下「引用商標2」という。)
引用商標2は、別掲2のとおりの構成からなり、平成18年12月18日に登録出願、第4類、第29類及び第30類に属する別掲1のとおりの商品を指定商品として同19年9月14日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類否について
本願商標は、前記1のとおり、「ISF」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字に相応して「アイエスエフ」の称呼を生じ、また、該文字は、我が国で広く親しまれた英語等の既成語とは認められないから、直ちに特定の観念を生じないものである。
他方、引用商標1は「ISF」の文字からなり、また、引用商標2は構成中「ISF」の文字部分が、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るから、引用商標は、それぞれの構成文字に相応して「アイエスエフ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標とを比較すると、両者はそれぞれの構成前記1及び2のとおりであって、外観においては、「ISF」の構成文字を共通にするものである。
次に称呼においては、両者は、前記のとおり「アイエスエフ」の称呼を共通にし、観念においては、特定の観念を生じないものではあるが、構成文字を同一にするものであるから、観念における相違はない。
そうとすると、本願商標と引用商標とは、外観及び称呼を共通にし、観念における相違もないものであるから、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標というべきである。
(2)本願商標及び引用商標に係る指定商品の類否について
ア 本願商標の指定商品である第1類「エッチング剤,金属表面処理剤,金属用スケール除去剤(家庭用のものを除く。),錆抑制剤,金属表面の化成処理剤,バニシングコンパウンド,廃棄物処理剤,化学品」及び第3類「さび除去剤」と、引用商標の指定商品である第4類「固形潤滑剤」及び第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤」の類否について検討するに、例えば、第1類「化学品」に含まれる「食物保存剤」と第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤」は、共に食品の加工に使用するものであって、その用途や需要者等が一致する場合がある互いに類似する商品といえる。
イ 本願商標の指定商品である第3類「つや出し剤」と、引用商標の指定商品である第4類「保革油」の類否について検討するに、第3類「つや出し剤」に含まれる「皮革用つや出し剤」と第4類「保革油」は、共に皮革製品の保湿効果、つや出し、汚れ除去等の効果を持つものといえ、両商品は、その用途や需要者等が一致する互いに類似する商品といえる。
(3)小括
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(4)請求人の主張について
請求人は、平成22年8月13日付け意見書、平成23年8月15日付け手続補正書及び平成24年3月21日付け上申書などで、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第5077846号商標及び登録第5077847号商標の商標権者と譲渡交渉が継続中であるとして、6回にわたり本願の審査及び審理の猶予を申し出ていたが、その後、相当の期間が経過するも、引用商標について、譲渡交渉の進捗状況に関する何らの書面も提出されず、引用商標が譲渡された事実も認められなかった。そこで、請求人に対し、平成24年9月27日付けで、最初の審理の猶予の申出(平成22年8月13日付け意見書)から2年以上が経過した現在においても、譲渡手続きがなされていないから、平成24年10月末までに、譲渡手続が確認できない場合は、本件の審理を終結する旨の審尋を送付したが、これに対しても請求人から何ら応答はなく、また、未だ引用商標が請求人へ移転された事実も認められないことから、これ以上、本件の審理を遅滞させるべき理由はないものと判断し、審理を終結することとした。
(5)まとめ
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(引用商標の指定商品)
第4類
固形潤滑剤,靴油,保革油,燃料,工業用油,工業用油脂,ろう,ランプ用灯しん,ろうそく
第30類
オリゴ糖・ハトムギ・ビール酵母・ローヤルゼリー又は酵母エキスを主成分とする粉末状・顆粒状・粒状・錠剤状・軟カプセル状・丸薬状・液状・ゲル状・ゼリー状・固形状・ウエハース状・ビスケット状又はチュアブル状の加工食品,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン
及び、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品

別掲2(引用商標2)



審理終結日 2012-11-28 
結審通知日 2012-12-04 
審決日 2012-12-19 
出願番号 商願2009-27218(T2009-27218) 
審決分類 T 1 8・ 264- Z (X01030740)
T 1 8・ 262- Z (X01030740)
T 1 8・ 261- Z (X01030740)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 蛭川 一治 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 堀内 仁子
高野 和行
商標の称呼 アイエスエフ 
代理人 高原 千鶴子 
代理人 浅村 皓 
代理人 岡野 光男 
代理人 特許業務法人浅村特許事務所 
代理人 土屋 良弘 
代理人 浅村 肇 
代理人 渡部 寛樹 

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