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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服2019930 審決 商標
不服201322888 審決 商標
不服201320900 審決 商標
不服20143360 審決 商標
不服201311761 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X3541
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X3541
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X3541
管理番号 1271168 
審判番号 不服2012-18923 
総通号数 160 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-04-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-09-27 
確定日 2013-03-15 
事件の表示 商願2012-29420拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第9類,第35類,第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成23年11月4日に登録出願された商願2011-79139号に係る商標法10条1項の規定による商標登録出願として,平成24年4月13日に登録出願されたものであり,その後,指定商品及び指定役務については,平成24年6月15日付けの手続補正書により,第35類「上下水道事業又は産業廃棄物のリサイクル関連事業の経営に関する調査・診断又は指導,上下水道事業・産業廃棄物のリサイクルに関する事業計画書及び業務指導書の作成,水資源の有効活用又は産業廃棄物のリサイクルに関する市場調査,浄水装置・水量水質の広域監視用検知機械器具・電子計算機用プログラム・電子計算機の売買契約の取次,商品の販売に関する情報の提供」及び第41類「水資源の有効活用又は産業廃棄物のリサイクルに関する知識の教授,その他の知識の教授」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標と「エイエスシイ」又は「アスク」の称呼が共通するから,本願商標は商標法4条1項11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5361987号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成22年3月4日に登録出願,第30類「有機栽培された米」,第35類「保育所及び託児施設の提供に係る事業の管理又は運営」,第41類「体操の指導,リトミック教育(音楽教育)での指導」及び第43類「給食の提供,保育所・託児所における乳幼児・学童の保育,派遣による保育所における乳幼児の保育,託児所または保育所における乳幼児の保育に関する指導または助言,託児所または保育所における乳幼児の保育に関する情報の提供,保育所における指定場所への送迎つき保育,保育所における英語の知識の教授を伴う乳幼児の保育」を指定商品及び指定役務として,平成22年10月22日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は,別掲1のとおり,左上部に,薄い水色で,雲の形を縁取ったように見える曲線を配し,その右上部から左下部にかけて,やや濃い水色で,横長だ円の一部を,筆で勢いよく描いたように,途中ややかすれさせながら描き,その内部に,青色で,「ASC」の文字を横書きし,その下段に,「ASC」の文字に比して小さく「AQUA SMART CLOUD」の文字を横書きしてなるものである。
本願商標は,その構成文字「ASC」及び「AQUA SMART CLOUD」の全体から,「エーエスシーアクアスマートクラウド」の称呼が生ずるほか,この称呼はやや冗長であり,また,「ASC」の文字部分と「AQUA SMART CLOUD」の文字部分は,上下2段に分離して看取される上,「ASC」の文字と「AQUA SMART CLOUD」の文字とは,その大きさに顕著な差があるから,「ASC」の文字部分又は「AQUA SMART CLOUD」の文字部分から,それぞれの構成文字に応じて「エーエスシー」の称呼又は「アクアスマートクラウド」の称呼が生ずる場合もあり得るものといえる。
なお,原審では,本願商標の構成中「ASC」の文字部分から「アスク」の称呼も生ずるとしているが,該文字部分は,既成の英単語には見受けられない綴り字であり,かつ,それぞれの文字が,大文字かつ同じ大きさで表されているから,単語として認識されるというよりも,「A」「S」及び「C」の3つのローマ字が配列されているものと認識され,これより,「アスク」ではなく,「エーエスシー」の称呼を生ずるというのが自然である。
一方,引用商標は,別掲2のとおり,日の丸のような赤い丸を背景に,とんがり帽子のようなものをかぶった人間の子どもの顔と思われる絵図を描き,帽子の中央に,赤色で,「Asc」の文字を小さく書してなるものである。
そして,引用商標は,その構成文字に応じて「エーエスシー」の称呼が生ずるほか,該文字部分は,既成の英単語には見受けられないものの,冒頭の文字が大文字,それに続く文字が小文字で表記されているから,単語としても認識され得るものであり,この場合,引用商標は「アスク」の称呼が生ずるといえる。
そこで,本願商標と引用商標とを比較するに,本願商標から「エーエスシー」の称呼が生ずる場合であって,かつ,引用商標から「エーエスシー」の称呼が生ずる場合には,本願商標と引用商標は,その称呼が共通するが,本願商標から「エーエスシーアクアスマートクラウド」又は「アクアスマートクラウド」の称呼が生ずる場合は,これらの称呼と,引用商標から生ずる称呼「アスク」又は「エーエスシー」とは,その構成配列音を明らかに異にし,両者は明確に聴別し得るし,本願商標から「エーエスシー」の称呼が生ずる場合であっても,引用商標から「アスク」の称呼が生ずる場合は,両称呼
はその構成配列音を明らかに異にし,明確に聴別し得る。
また,本願商標と引用商標の外観を比較すると,両者は,構成や色合いなど,一見して判然と区別し得る顕著な差がある。
さらに,本願商標の構成中,「ASC」は特段の語義を有しないものと認められ,また,「AQUA SMART CLOUD」全体としては,既定の親しまれた意味は理解されないから,本願商標からは,特段の観念が生じないといえるが,その色合いや,雲様の線,「AQUA」「CLOUD」の文字から,「雲」「水」といったイメージが想起し得る。
引用商標は,その構成中「Asc」が特段の語義を有しないから,既定の親しまれた観念を生じないが,「日の丸を背景にした,帽子をかぶった子どもの顔」といったイメージが想起し得る。
そうすると,本願商標から生じ得るイメージと,引用商標から生じ得るイメージは,判然と区別し得る顕著な差異があると認められる。
してみれば,本願商標と引用商標は,その称呼を共通にする場合があるとしても,外観及び生じ得るイメージにおいて顕著な差異を有するし,称呼においても明確に聴別し得る場合が多いことも考慮に入れて総合的に勘案すれば,両者を互いに類似の役務に使用したとしても,役務の出所について混同を生ずるおそれがない,互いに非類似の商標というのが自然である。
以上のとおりであるから,本願商標が商標法4条1項11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)






別掲2(引用商標)





(別掲1,2共に,色彩については原本を参照されたい。)








審決日 2013-02-26 
出願番号 商願2012-29420(T2012-29420) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (X3541)
T 1 8・ 261- WY (X3541)
T 1 8・ 262- WY (X3541)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大渕 敏雄 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 守屋 友宏
小川 きみえ
商標の称呼 エイエスシイ、アスク、アクアスマートクラウド、アクアスマート、アクア、スマートクラウド、スマート、クラウド 

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