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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X14
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X14
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X14
管理番号 1269569 
審判番号 不服2012-20998 
総通号数 159 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-03-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-10-24 
確定日 2013-02-12 
事件の表示 商願2011- 74161拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「PING」の欧文字を標準文字で表してなり、第14類「時計,宝飾品」を指定商品とし、平成23年9月20日に登録出願された商願2011-67321に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年10月17日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第2628091号商標は、「PINGU」の欧文字と「ピング」の片仮名を上下二段に書してなり、平成4年1月10日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同6年2月28日に設定登録され、その後、同15年10月21日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、同16年11月17日に指定商品を第14類「身飾品」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」、第25類「ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,ワッペン」とする指定商品の書換登録がなされたものである。
(2)登録第2639450号商標は、「PINGU」の欧文字と「ピング」の片仮名を上下二段に書してなり、平成3年7月15日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同6年3月31日に設定登録され、その後、同15年12月9日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、同16年11月17日に指定商品を第9類「眼鏡」及び第14類「時計」とする指定商品の書換登録がなされたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「PING」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、「<銃弾が飛んだり金属にあたる音>ピューン、ピシッ」等の意味を有する擬音語(ベーシックジーニアス英和辞典)と認められるものであり、「銃弾が飛んだり金属にあたる音」程の観念及び「ピング」の称呼を生じるものである。
他方、引用商標は、前記2のとおり、「PINGU」の欧文字と「ピング」の片仮名を上下二段に書してなるところ、その構成中上段の「PINGU」の文字は、1986年に制作されたオットマー・グッドマン氏原作のペンギンをモチーフとしたアニメーションのキャラクターであり、我が国では、1991年に第18回「日本賞」教育番組国際コンクールで「前田賞」を受賞し、「ピングー」と称され、絵本やビデオ・DVDが販売されるとともに、主に日用品や雑貨等のキャラクターグッズが数多く販売され、企業のイメージキャラクターにも採用されるなど、広く親しまれたアニメーションのキャラクターと認められるものである。
そうとすると、引用商標は、その構成中の「PINGU」の欧文字部分より、「ペンギンをモチーフとしたアニメーションのキャラクター」程の観念が生じるものであり、該文字部分に相応して、「ピングー」の称呼及び下段の片仮名より「ピング」の称呼を生じるものである。
そこで、本願商標と引用商標との類否について検討すると、外観において、両者は、引用商標の上段における末尾の「U」の有無及び同じく引用商標における下段の「ピング」の文字の有無に差異を有することから、外観上、十分に区別し得るものである。
さらに、本願商標は、「銃弾が飛んだり金属にあたる音」程の観念が生じるのに対し、引用商標は、「ペンギンをモチーフとしたアニメーションのキャラクター」程の観念が生じるものであるから、観念上、相紛れるおそれはないというのが相当である。
称呼においては、本願商標からは、「ピング」の称呼を生じるのに対し、引用商標は、「ピングー」又は「ピング」の称呼を生じるものであるから、両者は、「ピング」の称呼において共通にする場合がある商標といえるものである。
また、「ピング」と「ピングー」の称呼とでは、前者が、「ピ」の音にアクセントを置いて一気に称呼されるのに対し、後者が、「ピン」と「グー」の間に一拍おき、長音を伴って「グー」と明瞭に発音されるものであるから、全体の音調、音感が相違し、明瞭に聴別し得るものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標は、「ピング」の称呼において共通にする場合があるとしても、「ピング」の称呼と「ピングー」の称呼とは、明瞭に聴別できるものであり、また、外観及び観念において明確に相違するものであるから、称呼の共通性が外観及び観念等における差異を凌駕するものとはいい難く、これらを総合的に判断すると、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等が異なる商標といえるものである。
してみると、両商標は、商品の出所の誤認、混同を生ずるおそれのないものであり、全体として非類似の商標であるというのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2013-01-28 
出願番号 商願2011-74161(T2011-74161) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (X14)
T 1 8・ 262- WY (X14)
T 1 8・ 261- WY (X14)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小川 敏 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 大橋 良成
前山 るり子
商標の称呼 ピング、ピン 
代理人 特許業務法人快友国際特許事務所 

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