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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X30 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X30 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X30 |
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管理番号 | 1256408 |
審判番号 | 不服2011-20126 |
総通号数 | 150 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2012-06-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-09-16 |
確定日 | 2012-05-14 |
事件の表示 | 商願2010- 70394拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第30類「茶」を指定商品として、平成22年9月7日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(4)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第2338393号商標(以下、「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和63年6月13日登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成3年9月30日に設定登録され、その後、同13年6月5日に商標権の存続期間更新登録がなされ、さらに、同14年4月3日に指定商品を第30類「紅茶」とする指定商品の書換登録がなされたものである。 (2)登録第4225494号商標(以下、「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、平成9年6月3日登録出願、第30類「紅茶」を指定商品として、同10年12月25日に設定登録され、その後、同20年12月24日に商標権の存続期間更新登録がなされたものである。 (3)登録第4834594号商標(以下、「引用商標3」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、平成14年2月19日登録出願、第30類「紅茶」を指定商品として、同17年1月21日に設定登録されたものである。 (4)登録第5354921号商標(以下、「引用商標4」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、平成19年6月29日登録出願、第35類「紅茶・その他の茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同22年9月17日に特例商標及び重複商標として設定登録されたものである。 以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、「Afternoon Tea」の欧文字を白抜きの二重線を用いた書体で横書きしてなるところ、「アフタヌーンティー(Afternoon Tea)」は、「午後のお茶の時間にとる、サンドイッチ・ケーキ・紅茶などの軽食」(「広辞苑」第6版 株式会社岩波書店 2008年1月11日発行)等の意味を有する語として知られているものである。 そうすると、「Afternoon」の文字が「午後」の意味を有する語として知られ、「Tea」の文字が「紅茶」を意味する場合があるとしても、本願商標全体からは、「午後のお茶の時間にとる、サンドイッチ・ケーキ・紅茶などの軽食」程の意味合いが生じるものとみるのが自然である。 したがって、本願商標は、その構成文字に相応して、「アフタヌーンティー」の称呼を生じ、また、これより、「午後のお茶の時間にとる、サンドイッチ・ケーキ・紅茶などの軽食」程の観念を生じるものである。 (2)引用商標について 引用商標1は、別掲2のとおり、中央に最も大きく「午後の紅茶」の文字を横書きし、その上に「AFTERNOON TEA」の欧文字を小さく横書きし、下段には「ストレートティー」「(甘さひかえめ)」の文字を更に小さく上下に2段書きし、その下に、左右に対称的な線状の飾り図形を有する「KIRIN」の太い欧文字が横書きされ、最下段に、「MARKETED BY KIRIN BREWERY CO.,LTD.TOKYO,JAPAN」の最も小さな欧文字が、それぞれ配置されている。 また、引用商標2は、別掲3のとおり、中央上部に大きく「午後の紅茶」の文字が白抜きで横書きされ、その下に小さく「Afternoon」と「Tea」の文字が筆記体の斜体で、左右に対称的な線状の飾り図形とともに上下に2段書きされている(以下、「Afternoon」と「Tea」の文字部分を「Afternoon Tea」という。)。さらに、最下段には、中央の円形内に婦人図が配置され、その左右に円形を取り囲むように「Taking afternoon tea is a unique」、「custom which is said to have started」及び「in the early 19th century.」の英文が3段書きされ、その上下に2本の平行な横線が配置されている。 さらに、引用商標3及び引用商標4は、別掲4のとおり、中央に最も大きく「午後の紅茶」の文字をその文字に陰のような輪郭を付けて横書きし、その上に「KIRIN」の太い欧文字を横書きし、下段には小さく「Afternoon Tea」の欧文字が筆記体の斜体で横書きされている。 上記のとおり、引用商標は、複数の構成要素を複合的に結合させた構成からなるところ、そのいずれの構成中、看者の注意を引くのは、大きく顕著に表わされた「午後の紅茶」の文字部分、若しくは、引用商標の商標権者の代表的出所標識として知られている「KIRIN」の文字部分であるというべきである。 これに対し、引用商標の構成中、「AFTERNOON TEA」又は「Afternoon Tea」の文字部分は、引用商標中に大きく顕著に表された「午後の紅茶」の真上又は真下に位置すること、かつ、「AFTERNOON(Afternoon)」は「午後」を意味し、「TEA(Tea)」が「紅茶」等を意味する語として、よく知られている平易な英語であることから、「午後の紅茶」の文字の英語表記を付記的に表したものと認識されると見るのが相当である。 そうすると、引用商標は、商標全体として自他商品・役務識別標識としての機能を果たすほか、その大きく書された「午後の紅茶」の文字、若しくは、引用商標の商標権者の代表的出所標識として知られている「KIRIN」の文字が自他商品・役務識別標識としての機能を果たすものというべきであって、「AFTERNOON TEA」又は「Afternoon Tea」の文字部分のみに着目し、取引に資されることはないというのが相当である。 (3)本願商標と引用商標の類否について まず、外観においては、本願商標と引用商標は明らかに相違し区別し得るものである。また、称呼においては、本願商標より生ずる称呼は「アフタヌーンティー」であり、引用商標より生ずる称呼は「ゴゴノコーチャ」又は「キリン」であるところ、両者はその構成音及び音数において明らかに相違するから、相紛れるおそれがないものである。さらに、観念においては、本願商標は、「午後のお茶の時間にとる、サンドイッチ・ケーキ・紅茶などの軽食」程の観念が生じるのに対して、引用商標は、「午後の紅茶」又は「キリン」の会社の観念を生じるため、両者は相紛れるおそれがないものである。 してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれよりみても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 (4)むすび したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(本願商標) 別掲2(引用商標1) 別掲3(引用商標2) 別掲4(引用商標3及び引用商標4) |
審決日 | 2012-05-01 |
出願番号 | 商願2010-70394(T2010-70394) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X30)
T 1 8・ 263- WY (X30) T 1 8・ 261- WY (X30) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小田 明 |
特許庁審判長 |
小林 由美子 |
特許庁審判官 |
冨澤 武志 小川 きみえ |
商標の称呼 | アフタヌーンティー、アフタヌーン |
代理人 | 藤倉 大作 |
代理人 | 加藤 ちあき |
代理人 | 井滝 裕敬 |
代理人 | 松尾 和子 |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 中村 稔 |