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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y25 |
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管理番号 | 1251692 |
審判番号 | 取消2010-301363 |
総通号数 | 147 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2012-03-30 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2010-12-24 |
確定日 | 2012-01-23 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4829620号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4829620号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成16年5月24日に登録出願、第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として同17年1月7日に設定登録されたものである。 2 請求人の主張 請求人は、本件商標の指定商品中「被服」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べた。 本件商標は、使用権者の存在も確認することができず、その指定商品中「被服」については、継続して3年以上日本国において使用された事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。また、被請求人には、本件商標を上記商品について使用していないことについて正当な理由が存在するとは認められない。 なお、請求人は、被請求人の答弁に対し何等弁駁するところがない。 3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。 (1)本件商標の使用事実 本件商標の通常使用権者である「株式会社Flydayz」は、以下のとおり、本件審判請求の登録前3年以内に我が国において、その請求に係る指定商品「被服」について、本件商標を使用している。 ア 使用に係る商品 乙第1号証には、本件商標が記載されている。 イ 使用時期 乙第2号証の注文書には、「22年10月10日」と記載され、乙第3号証の納品書には、「2010年10月23日」と記載されている。 (2)むすび 以上のとおり、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において通常使用権者により請求に係る指定商品「被服」について使用されていることが明らかであるから、本件審判の請求は成り立たない。 4 当審の判断 (1)被請求人提出の証拠によれば次のとおりである。 ア 乙第1号証は、Tシャツの写真などであり、上段及び中段の写真には、青色と白色の「Tシャツ」が写され、青色のTシャツの袖には、本件商標と外観において同視される図形を「TRADE」及び「MARK」の文字の間に表示し、その上に「ONE HUNDRED PERCENT」の文字を、下に「JAPAN」「SINCE 2004」の文字をそれぞれ配した構成からなる標章が表示され、また、白色のTシャツの襟ネームには、本件商標と外観において同視される図形とその下に「JAPAN」の文字が表示されている。また、青色のTシャツに付けられた下げ札には、袖に表示された標章と同一の標章が表示されている。 下段の囲み内には、「祝!W杯出場決定!人と違ったプレッピースタイルならこのTシャツが◎!」の見出しの下に、商品についての説明、問い合わせ先として「横沢商会」の文字及び電話番号が記載されている。 イ 乙第2号証は、東京都中央区の「HAKUHINKAN TOY PARK」が本件商標の商標権者(以下「商標権者」という。)にあてた平成22年10月10日付けの「注文書」の写しと認められるところ、その品名欄に「超 T ブルー M」、「エベロJPNT白M」及び「100%TOKYO T白M」などと記載されているほか、数量及び売価単価などが記載されている。 ウ 乙第3号証は、神戸市の「株式会社アクセス」が商標権者にあてた2010年10月23日付けの「納品書」の写しと認められるところ、その商品名欄に「【CYOJIN柄】CRT-1500 青 M」、「【100%東京柄】CRT-1500 白 M」及び「【BERO柄】CRT-1500 白 M」などと記載されているほか、数量、単価及び金額などが記載されている。 (2)上記(1)を総合すれば,次のとおり認めることができる。 ア 商標権者は、本件商標と外観において同視される図形と「JAPAN」などの文字からなる標章を付した「Tシャツ」を、平成22年10月10日に「HAKUHINKAN TOY PARK」から注文を受け、当該Tシャツを同年10月23日に「株式会社アクセス」から納品を受け、「HAKUHINKAN TOY PARK」に譲渡し又は引き渡したものと推認することができる。 イ 上記Tシャツの袖、襟ネーム及び下げ札に他の文字と共に表示された本件商標と外観において同視される図形は、その構成や他の文字との関係から、それ自体が独立して自他商品識別標識としての機能を果たすものといえる。 そして、上記Tシャツは、本件審判の請求に係る指定商品「被服」の範ちゅうに含まれる商品である。 (3)請求人は、上記3の被請求人の答弁に対し、何等弁駁するところがない。 (4)そうとすれば、商標権者は、本件審判の請求の登録(平成23年1月24日)前3年以内に日本国内において、その請求に係る指定商品「被服」に含まれる商品「Tシャツ」について本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。以下同じ。)を使用していたというべきである。 なお、被請求人は、通常使用権者である「株式会社Flydayz」が本件商標を使用している旨述べているが、当庁備付けの商標登録原簿によれば、本件商標の登録名義人は、本件審判の請求後に「株式会社横沢商会」から「株式会社Flydayz」に表示の変更の登録がなされており、「株式会社Flydayz」は本件商標に係る商標権者であることが明らかであるから、本件商標は、上記のとおり、商標権者によって使用されているものといえる。 (5)以上のとおりであるから、被請求人(商標権者)は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件審判の請求に係る指定商品第25類「被服」に含まれる商品「Tシャツ」について本件商標の使用をしていることを証明したというべきである。 したがって、本件商標の登録は、請求に係る指定商品第25類「被服」について、商標法第50条の規定により、取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本件商標) |
審理終結日 | 2011-11-25 |
結審通知日 | 2011-11-29 |
審決日 | 2011-12-12 |
出願番号 | 商願2004-51628(T2004-51628) |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Y
(Y25)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 井岡 賢一 |
特許庁審判長 |
森吉 正美 |
特許庁審判官 |
瀧本 佐代子 小畑 恵一 |
登録日 | 2005-01-07 |
登録番号 | 商標登録第4829620号(T4829620) |
商標の称呼 | ヒャクパーセント |