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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X09
管理番号 1239967 
審判番号 不服2010-21505 
総通号数 140 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-09-24 
確定日 2011-08-01 
事件の表示 商願2009-15058拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年3月3日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第4187112号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成9年5月7日登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同10年9月11日に設定登録され、その後、同20年9月30日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4389295号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成11年11月12日に登録出願、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同12年6月2日に設定登録されたものであるが、同22年6月2日に存続期間満了により消滅し、その登録の抹消が同23年2月16日になされたものである。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標1の類否について
本願商標は、別掲(1)のとおり、成語でないことから特定の観念が生じないとしても、強いていえば、「福が来る」ほどの観念が生じる余地があるデザイン化された「来福」と認められる文字の上に、右斜め上方に切れ目を有する二重の円状の図形と、その中心から、前記切れ目の中に配するように右斜め上方へ伸びた直線と、その左先に右半分を黒く塗りつぶした矢羽根状の輪郭を有する図形とを配した構成からなるものであり、その構成からは、特定の称呼及び観念を生じないものである。そして、この文字部分と図形部分とは視覚上分離して看取されるばかりでなく、両者が常に一体不可分のものとしてのみ認識されるべき格別の理由も見いだし難いから、図形部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものといえるものである。
一方、引用商標1は、別掲(2)のとおり、黒丸とその外側に右側に切れ目を有する一重の円状の図形を配し、黒丸の下方の部分から、前記切れ目の中に配するようにやや右上へ伸びた直線とその先に黒く塗りつぶした矢羽根状の輪郭を有する図形とを配した構成からなるものであり、その構成からは、特定の称呼及び観念を生じないものである。
そこで、本願商標の図形部分と引用商標1との類否について検討するに、これらは、円状の図形及び矢羽根状の輪郭を有する図形とを組み合わせた点において共通するとしても、円状の図形の中心が前者は白抜きであるのに対して、後者は黒塗りであること、矢羽根状の輪郭を有する図形の左端が前者は円状の図形の中央であるのに対して、後者は黒丸の中心から下にあること、その図形の傾きが前者は右斜め上、後者はやや水平よりの差異を有し、さらに、その図形についても、塗りつぶし部分の有無について異なるという特徴からなるものであるから、それぞれの構成において顕著な差異を有するものである。
そうすると、本願商標の図形部分と引用商標1は、前記特徴に照らし、看者に全く別異の印象を与えるものであるから、時と所を異にして隔離的に観察した場合においても、需要者の通常の注意力をもってすれば、外観において、彼此相紛れるおそれはないものというべきである。
そして、本願商標は、その構成中、デザイン化された「来福」と認められる文字部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものといえるから、これより「ライフク」の称呼が生じ、また、前記のとおり特定の観念は生じないものの「福が来る」ほどの観念をもって取引に資されることもあるところ、本願商標の文字部分と引用商標1とは、外観については明らかに異なり、称呼について比較することができず、また、観念についも比較することができないものである。
してみれば、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)本願商標と引用商標2の類否について
引用商標2の商標権は、前記2(2)のとおり、平成22年6月2日に存続期間満了により消滅し、その登録の抹消が同23年2月16日になされたものである。これにより、本願商標は、該引用商標についての拒絶の理由が解消した。
(3)まとめ
以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
(1)本願商標


(2)引用商標1


(3)引用商標2



審決日 2011-07-20 
出願番号 商願2009-15058(T2009-15058) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (X09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 薩摩 純一 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 末武 久佳
大島 勉
商標の称呼 ライフク 
代理人 浜田 廣士 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 黒川 朋也 

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