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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X29 |
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管理番号 | 1228339 |
審判番号 | 不服2010-6376 |
総通号数 | 133 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-01-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-03-24 |
確定日 | 2010-12-10 |
事件の表示 | 商願2008- 90031拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「濃こく」の文字を標準文字により表してなり、第29類「卵」を指定商品として、平成20年11月6日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、その構成中の『濃』の文字部分が『こいこと。こまやかなこと。』等の意味を、『こく』の文字部分が『こまやかで深みのある味わいのこと』を表す語であるから、全体として『こまやかで深みのある濃厚な味わい』の意味合いを容易に認識させるものである。そして、卵業界においてコクのある卵が広く生産、販売されていることを考慮すると、これをその指定商品に使用しても、これに接する需要者等は、該商品が『こまやかで深みのある濃厚な味わいの卵』などであると認識するにとどまり、単に、商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定・判断し、これを拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、「濃こく」の文字からなるところ、その構成中の「濃」の文字は、「濃い」のように送り仮名を伴って、「(味・香・化粧などが)淡泊でない。濃厚である。(広辞苑第六版)」の意味を表す語であり、また、「こく」の文字についても、国、石、穀などのように、「こく」と読まれる語が多数ある中で、これから直ちに「酒などの深みのある濃い味わい。(広辞苑第六版)」の意味を表す「酷」の語を認識させるものとは言い難い。 そうすると、本願商標は、その構成全体から直ちに「こまやかで深みのある濃厚な味わい」の意味合いを看取させるものということはできず、また、これが、本願の指定商品である「卵」についての一定の品質を表示したものとして認識されるものともいえない。 そして、当審において調査しても、「濃こく」の文字が、卵を取り扱う業界において、卵についての品質などを表示するものとして使用されている事実を発見することもできなかった。 してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえない。 したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定の拒絶の理由は妥当でなく取り消しを免れない。 その他、政令に定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2010-11-26 |
出願番号 | 商願2008-90031(T2008-90031) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(X29)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小田 明、赤澤 聡美 |
特許庁審判長 |
小林 由美子 |
特許庁審判官 |
大塚 順子 小畑 恵一 |
商標の称呼 | コイコク、ノウコク、ノーコク |
代理人 | 稲岡 耕作 |
代理人 | 川崎 実夫 |
代理人 | 松井 宏記 |
代理人 | 竹原 懋 |