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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X0305 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X0305 |
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管理番号 | 1221416 |
審判番号 | 不服2009-6228 |
総通号数 | 129 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-09-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-03-23 |
確定日 | 2010-08-03 |
事件の表示 | 商願2008-16571拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「マリンクールソープ」の文字を標準文字により表してなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年3月5日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、原審における同20年9月29日付け並びに当審における同21年5月1日付け及び同22年1月8日付け手続補正書によって補正された結果、最終的に、第3類「かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つや出し剤,せっけんの香りを有する歯磨き,せっけんの香りを有する化粧品,せっけんの香りを有する芳香剤,せっけんの香りを有する消臭芳香剤,その他のせっけんの香りを有する香料類,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「せっけんの香りを有する除菌剤(工業用のもの及び洗濯用のものを除く。),せっけんの香りを有する抗菌剤(工業用のもの及び洗濯用のものを除く。),せっけんの香りを有する消臭剤(工業用のもの及び身体用のものを除く。),せっけんの香りを有する芳香消臭剤(工業用のもの及び身体用のものを除く。),その他のせっけんの香りを有する薬剤(日本薬局方の薬用せっけんを除く。),医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,おりものシート,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,乳糖,乳幼児用粉乳,人工受精用精液」となったものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (1)本願商標は、油や汚れなどを落とすのに使用されるせっけんや薬用石鹸を表わす「ソープ」の文字を有してなるものであるから、これを本願指定商品に使用するときは、あたかもこれが上記商品であるかの如く、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。 (2)本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第3234051号商標(以下「引用商標」という。)は、「MARINE CREW」の文字と「マリーンクルー」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成6年5月25日登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同8年12月25日に設定登録され、同18年12月12日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第16号について 本願は、その指定商品について前記1のとおり補正された結果、これをその指定商品に使用しても商品の品質について誤認を生ずるおそれはなくなった。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本願商標は、前記1のとおり、それぞれ「海の」、「涼しくさわやかなさま」、「せっけん」の意味を有する外来語として一般に知られる「マリン」、「クール」、「ソープ」の各文字を、同じ書体、同じ大きさ、等間隔で「マリンクールソープ」とまとまりよく一体に表してなるものであり、これより生ずる「マリンクールソープ」の称呼も、よどみなく一気一連に称呼できるものである。 そして、たとえ、その構成中の「ソープ」の文字部分が「せっけん」の意味を有する語で、本願の指定商品との関係より仮に「せっけんの香り」を表すものであるとしても、これに接する取引者、需要者をして、全体として「海のさわやかな感じのせっけん」程の意味合いを想起させるものである。 そうとすれば、本願商標は、一連一体の商標として把握、認識されるとみるのが自然であるから、これよりは「マリンクールソープ」の称呼及び「海のさわやかな感じのせっけん」の如き意味合いを生じるというのが相当である。 他方、引用商標は、前記2のとおり、それぞれ「海の」、「(船や飛行機等の)乗組員」の意味を有する英語・外来語として一般に知られる「MARINE」、「マリーン」及び「CREW」、「クルー」の各文字を、一連に「MARINE CREW」、「マリーンクルー」と上下二段に書してなるところ、下段の「マリーンクルー」の片仮名文字部分が、上段の欧文字部分の称呼を特定しているものと無理なく理解、認識できるものである。 してみれば、引用商標よりは、その構成文字に相応して「マリーンクルー」の称呼を生ずるものであり、「海の乗組員」の如き観念を生ずるものというのが相当である。 そこで、本願商標より生ずる「マリンクールソープ」の称呼と、引用商標より生ずる「マリーンクルー」の称呼を比較するに、それぞれの音構成及び構成音数に顕著な差異を有するものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、称呼上相紛れるおそれはないものというべきである。 また、両商標は、前記のとおりの構成よりなるから、外観上も顕著な差異を有するものであり、観念においても前記のとおりであるから、相紛れるおそれはない。 してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、非類似の商標と判断するのが相当である。 したがって、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2010-07-22 |
出願番号 | 商願2008-16571(T2008-16571) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(X0305)
T 1 8・ 262- WY (X0305) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 神田 忠雄 |
特許庁審判長 |
芦葉 松美 |
特許庁審判官 |
板谷 玲子 岩崎 良子 |
商標の称呼 | マリンクールソープ、マリンクール、マリン、クールソープ |
代理人 | 大島 厚 |