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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X32
審判 全部申立て  登録を維持 X32
管理番号 1213078 
異議申立番号 異議2008-900499 
総通号数 124 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-04-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2008-12-17 
確定日 2010-02-17 
異議申立件数
事件の表示 登録第5168212号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5168212号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5168212号商標(以下「本件商標」という。)は、「マカビタC」の文字を標準文字で表し、第32類「マカ入り清涼飲料,マカ入り果実飲料」を指定商品として、平成20年3月6日に登録出願、同年8月7日登録査定、同年9月19日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する商標は以下のとおりである。
(1)商標登録第614352号(以下「引用商標A」という。)は、「VITAC」の欧文字と「ビタシー」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、 第29類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和36年9月29日に登録出願、同38年5月24日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成15年6月11日に第32類「清涼飲料,果実飲料」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第1681986号商標(以下「引用商標B」という。)は、「ビタシー」の片仮名文字を書してなり、第1類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、昭和41年6月7日に登録出願、同59年4月20日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成17年4月27日に第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議申立ての理由の要点
(1)申立人について
申立人である常盤薬品工業株式会社は、1949年に設立された医薬品・医薬部外品・化粧品・食品の製造販売を主な事業とする会社である。
2002年に訪問販売用化粧品最大手ノエビアの傘下に入り、2004年には申立人と、化粧品の製造販売会社の株式会社ノブ、株式会社サナが合併して新生「常盤薬品工業株式会社」が誕生し、現在に至る。
2007年に発売40周年を迎えた医薬品の「南天のど飴」をはじめ、機能性ドリンク「眼目民打破」、ドリンク剤「ビタシーシリーズ」、また化粧品事業において「なめらか本舗 豆乳インフラボン」シリーズで人気の高い「サナ」ブランド、敏感肌用化粧品「ノブ」ブランド等を展開し、その他家庭用の常備薬として長年親しまれている配置薬などの配置事業、OEM商品の受託製造事業など、広範囲にわたって多角的に事業を推進している。
(2)ビタシーシリーズ商標の周知・著名性
(ア)ビタシーシリーズ商標を使用した商品
申立人は、1980年に、「ビタシー」を含む商標「ローヤルビタシーD」を付した炭酸飲料の製造・販売を開始した。その後、商標・商品ともに複数のバリエーションを展開し、現在に至るまで29年間にわたり「ビタシー」及び「ビタシー」を含む商標(以下「ビタシーシリーズ商標」という。)を付した飲料の製造・販売を行っている。ビタシーシリーズ商標の一例として、申立人が2000年度以降に使用したビタシーシリーズ商標は以下の16種類である。
(a)ビタシー、(b)ビタシーローヤル 2000、(c)ビタシーローヤル 3000、(d)ビタシーDX、(e)ビタシーDX スーパー、 (f)ビタシーゴールド、(g)ビタシーローヤル DX、(h)ビタシーゴールド D、(i)ビタシーローヤル D<R>、(j)ビタシーローヤル L、(k)ビタシーローヤル D、(l)ビタシーローヤル DX、(m)ビタシーゴールド DX、(n)ビタシーゴールド EX、(o)ビタシーゴールド α、(p)ビタシーゴールド α
併せて、1998年及び2003年度のビタシーシリーズ製品カタログ並びに現在の申立人ホームページの商品情報を添付する(甲第5号証の1ないし3)。
また、申立人は、当初はビタシーシリーズ商標を、炭酸飲料を含む「清涼飲料」について使用していたが、その後、肉体疲労時の栄養補給を薬効とする滋養強壮保険薬である「ドリンク剤」「ミニドリンク剤」についての使用を開始し、現在では主に「ドリンク剤」「ミニドリンク剤」についてビタシーシリーズ商標を使用している。
株式会社富士経済が発行する一般用医薬品データブック2006年ないし2008年によると、ビタシーシリーズは、申立人のブランド別実績の中で常に3位以内に入っており、「南天のど飴」と並ぶ申立人の主力ブランドであることがわかる(甲第7号証の1ないし3)。さらに、同データブックの主要製品リストには申立人のビタシーシリーズ製品が掲載されており、業界内で一定の信用を獲得していることがうかがえる(甲第8号証)。
(イ)販売数量・売上額
一例として、2001年度から2008年度までの「ビタシー」及び「ビタシーゴールド」の販売数量・売上額と、ビタシーシリーズ全体の販売数量・売上額を示したリストを添付する(甲第9号証)。
ビタシーシリーズ全体では、2002年ないし2008年度にかけての販売総数量は約6500万本、販売金額総数は約65億3500万円となる。
ビタシーシリーズ製品の中でも、「ビタシーゴールド」は業界初の50ml「食系ドリンク」として誕生し、少なくとも1992年及び1993年並びに1997年に「食系ミニドリンク」の分野でトップのシェアを誇っている(甲第10号証の1ないし3)。
ここでいう「食系ドリンク」とは、薬事上の手続きを要せず、主にスーパーやコンビニなどで発売されるものを指している。その後も、2005年ないし2008年の間「ビタシーゴールド」は容量が50ml以下の「ミニドリンク」の分野において、ブランドシェア8位(2.2ないし2.3%)を維持し続けている(甲第11号証の1ないし3)。
(ウ)宣伝広告活動
一例として、1996年ないし1999年の「ビタシーゴールド」 に関する宣伝広告費用は、1996年度約9億5,000万円、1997年度約9億円、1998年度約9億1,400万円 、1999年度約9億円である(甲第12号証)。
内訳から分かるように、宣伝広告費の中で最も高い割合を占めているのがテレビCMである。ビタシーシリーズにおいて、過去にCMに起用した著名人名の一覧(甲第13号証)及び宣伝広告の一例を添付する(甲第10号証の1ないし3及び甲第14号証の1ないし2)。
また、2005年にはテレビ、ラジオ、交通広告とマスメディアをミックスしてビタシーシリーズ製品の広告を展開している(甲第15号証)。
ところで、申立人が製造・販売するドリンク剤は、一般のドリンク剤と同様に滋養強壮、肉体疲労時の栄養補給を目的として手軽に利用されることを想定しており、ドラッグストアやスーパーマーケット、コンビニエンスストア等で販売されている。
このような取引の実情と、清原和博選手等の有名スポーツ選手や志村けん等の有名タレントを起用し、かつ少なくとも1980年から2001年まで20年以上にわたってテレビCMを流し続けていたこと、その後も宣伝広告活動を継続している事実から、一般需要者の間にビタシーシリーズ製品が浸透し、かつその周知・著名性が維持されていることは想像に難くない。新聞・雑誌において、ビタシーシリーズ製品が取り上げられることも少なくなく(甲第16号証の1ないし7)、その周知・著名性を裏付けるものと言える。
以上から、申立人の長年にわたるビタシーシリーズ商標の使用・営業努力により、ビタシーシリーズ商標が需要者・取引者の間で周知・著名性を十分に獲得していると言える。
(エ)ビタシーに関する登録商標及び審決
申立人が所有するビタシー関連登録商標(引用商標A及びBを除く。)は以下のとおりである(甲第17号証の1ないし19)。
登録第924083号「グロビタシー」第32類「清涼飲料,果実飲料 」、登録第1749880号「ビタシーレディー」第32類「清涼飲料,果実飲料」、登録第1808198号「VITACSPORTS/ビタシースポーツ」第32類「清涼飲料,果実飲料」、登録第2203572号「ビタシースター」第29類「茶,コ-ヒー,ココア,清涼飲料,果実飲料,氷」、登録第2248448号「ビタシーライト」第29類「茶,コ-ヒー,ココア,清涼飲料,果実飲料,氷」、登録第2264120号「ROYALVITAC/ローヤルビタシー」第29類「茶,コーヒー,ココア,清涼飲料,果実飲料,氷」、登録第2266504号「ビタシーセブン」第29類「茶,コーヒー,ココア,清涼飲料,果実飲料,氷」、登録第2433232号「ビタシーファイバー」第32類「食物繊維を含有する清料飲料,食物繊維を含有する果実飲料」、登録第2497397号「VitacFiber」第32類「食物繊維入り清涼飲料,食物繊維入り果実飲料」、登録第2582373号「トキワビタシー」第30類「菓子及びパン」、登録第3111565号「ビタシーローヤル」第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース」、登録第4312806号「ビタシーバーモント」第32類「バーモント入りの清涼飲料・果実飲料」、登録第4337537号「ビタシーゴールド」第5類「薬剤,他」、登録第4337538号「ビタシーローヤル」第5類「薬剤,他」、登録第4783726号「常盤薬品/ビタシーローヤル/D 常盤薬品工業株式会社」第5類「人参、ビタミンB1・B2を配合した滋養強壮剤・栄養補給剤」、登録第4807318号「常盤薬品/ビタシーゴールド/アルファ/α 常盤薬品工業株式会社」第5類「タウリンその他の生薬を配合した滋養強壮剤・栄養補給剤」、登録第4921297号「ビタシー七福精」第5類「薬剤」、登録第4921298号「ビタシー十福精」第5類「薬剤」、登録第4958035号「常盤薬品/ビタシ-/ゴールド V Gold」第5類「薬剤」第32類「清涼飲料,果実飲料」
これらのビタシーシリーズ登録商標の存在から、申立人がビタシーシリーズについて商標権の確保を怠ることなく、信用の蓄積及びその保護に注意を払ってきたことが分かる。
また、過去に申立人の請求により「ビタシーパワー」の無効が認定された審決例(平成5年審判第18772号)を添付する(甲第18号証)。
この審決では、申立人が「ビタシー」の文字を含む商標を付した「清涼飲料」を相当量販売している事実が認定されている。
(オ)まとめ
申立人による長年にわたるビタシーシリーズ商標の使用、「ビタシーゴールド」のシェアの高さ、ビタシーシリーズ商標における宣伝広告活動等を総合的に考慮するに、飲料の分野においてビタシーシリーズ商標は周知・著名となっている。
(3)商標法第4条第1項第11号に該当性について
(ア)マカは、南米ペルーに植生するアブラナ科の多年生植物であり、豊富なビタミン・ミネラル等を含むその栄養素の高さから、サプリメントをはじめさまざまな製品に利用されている(甲第19号証1ないし2、甲第20号証の1ないし3)。飲料も例外ではない。このような取引の実情を踏まえると、本件商標「マカビタC」に接した需要者・取引者が、当該商品の原材料に「マカ」が含まれていると理解・認識することは無理からぬことである。実際、本件指定商品は「マカ入り清涼飲料,マカ入り果実飲料」と限定的かつ積極的に記載されており、原材料に「マカ」が含まれている飲料について「マカビタC」を使用する意図は明らかである。
(イ)以上に鑑み、本件商標「マカビタC」が常に一体不可分のものとして理解・認識されるという特段の事情は見出せず、むしろ「マカ」が商品の原材料表示として捨象され、「ビタC」部分が本件商標の要部になると考えるのが自然である。そして、「ビタC」はその構成に従い「ビタシー」と称呼される。したがって、本件商標からは「ビタシー」の称呼が生じるところ、引用商標A「VITAC/ビタシー」と称呼同一となる。
(ウ)上記より、本件商標と引用商標Aは称呼同一であって、本件指定商品と引用商標Aの指定商品はともに「清涼飲料,果実飲料」であることから、本件商標は商標法第4第条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(4)商標法第4条第1項第15号に該当性について
(ア)上述のとおり、引用商標A及びB並びにビタシーシリーズ商標は、29年にわたる継続的な使用に加えて、活発な宣伝活動を行った結果、「清涼飲料」「ドリンク剤」「ミニドリンク剤」において周知・著名性を獲得し、その周知・著名性は、本件商標の出願時(2008年3月6日)を含めて現在もなお維持されている。
(イ)本件商標を、全体を通して発音すると「マカビタシー」の称呼が得られる。しかし、申立人の周知・著名商標「ビタシー」と同一の称呼を一部に有することには変わりはない。
また、「ビタシー」は、辞書に記載されていない一種の造語である。
(ウ)申立人は、現在のところ、甲第6号証が示すとおり、ビタシーシリーズ商標を主に第5類の「滋養強壮剤」に属する「ドリンク剤」「ミニドリンク剤」について使用している。1999年の薬事法改正により「ドリンク剤」が薬局以外の店舗でも販売可能となったこと、申立人の「ドリンク剤」「ミニドリンク剤」は飲み切り型の手軽に摂取できる商品であってスーパーマーケットやコンビニ等で販売されていることを考慮するに、本件指定商品「清涼飲料,果実飲料」と流通経路・販売店・需要者が重複する場合は少なくないと考えられる。
(エ)申立人は過去にビタシーシリーズを「清涼飲料」について使用していた実績がある。また、申立人は、現在もなお、ビタシーシリーズ以外のブランドによる「清涼飲料」の製造・販売を行っている。その中でも「眠眠打破」は、申立人の主力ブランドの1つである。
(オ)上記(ア)ないし(エ)を総合的に考慮するに、本件商標に接した需要者・取引者が、申立人の業務にかかわる商品であると誤認し、商品の出所について混同するおそれがあるばかりでなく、申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると誤認し、商品の出所について混同するおそれは否定できないと考える。
したがって、本件商標「マカビタC」は、申立人の業務にかかわる商品と混同を生ずるおそれがあるところ、商標法第4条第1項第15号に違反して登されたものである。
(5)結語
以上より、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されてしかるべきである。

4 当審の判断
(1)ビタシーシリーズ商標の周知・著名性
申立人の提出した甲各号証により、以下の事実が認められる。
(ア)一般用医薬品データブック2008 No.4(甲第4号証)には、19常磐薬品工業株式会社の項目の2.販売動向の(3)主要ブランド別実績の表には、ビタシーゴールド(ミニドリンク)の市場シェアが2.3%と表示されている。
同じく、一般用医薬品データブック2006 No.4(甲第7号証の1)には、20常磐薬品工業株式会社の項目の2.ヘルスケアの新商品(2005-2006年)には、’05.3「ビタシー」(医薬部外品ドリンク剤)、’05.3「ビタシーゴールド」(医薬部外品ミニドリンク剤)、’06.3「ビタシーローヤル3000」(ドリンク剤)、’06.3「ビタシーDX」(医薬部外品ドリンク剤)、’06.3「ビタシーDXSuper」(医薬部外品ドリンク剤)と表示され、(3)主要ブランド別実績の表には、ビタシー他(ドリンク剤)、ビタシーゴールド(ミニドリンク剤)の市場シェアは、各2.2%と表示されている。
(イ)申立人の’98食品事業部製品カタログ DRINK&FOOD(甲第5号証の1)には、「食系ミニドリンク シェアNo.1 ビタシーゴールド」の文字及び「ビタシー/ゴールド」「Vitac/GOLD」の文字が付された商品画像、「ビタシーローヤル」の文字及び「ビタシーローヤル」「VITA-C/ROYAL」の文字が付された商品画像、「ビタシー」の文字及び「ビタシー」「VITA-C」の文字が付された商品画像が表示されている。同様に、申立人の2003年主要製品一覧(甲第5号証の2)及び申立人のホームページ(甲第5号証の3)にも、「ビタシーゴールド α」、「ビタシーゴールド D」、「ビタシーゴールド EX」、「ビタシーゴールド DX」、「ビタシーローヤル D」、「ビタシーローヤル DX」、「ビタシーローヤル2000」、「ビタシーゴールド」、「ビタシー」、「ビタシーローヤル 3000」、「ビタシー DX」、「ビタシー DX Super」等の文字及び商品画像が表示されている。
(ウ)一般用医薬品データブック2008 No3(甲第8号証)には、9)主要製品リストの表中の常磐薬品工業株式会社の欄に、「ビタシーローヤル 2000」、「ビタシー」、「ビタシーローヤル 3000」、「ビタシーDX」、「ビタシー DX Super」、「ビタシーゴールド」等の文字が表示されている。
同じく、一般用医薬品データブック2008 No3(甲第11号証の3)には、ミニドリンク剤(3)ブランドシェア(2006年?2008年)の表中、「ビタシーゴールド 常磐薬品工業」は、2.3%であり、8番目に表示されている。
(エ)新聞記事及び雑誌(甲第16号証の1ないし7)には、平成17年11月1日発行「読売新聞(大阪版)」、平成18年2月3日発行「日本薬業新聞」、同月6日発行医薬品情報紙「ドラッグトピックス」、同月14日発
行「読売新聞(大阪版)」、同月17日発行「薬事ニュース」及び同月23日発行「フジサンケイビジネスアイ」、平成19年8月1日発行「GetNavi」に、それぞれ栄養ドリンクとして「ビタシーゴールド」又は「ビタシーローヤル」が紹介されている。
(オ)1996年ないし1999年の「ビタシーゴールド」に関する宣伝広告として1996年度約9億5,000万円、1997年度約9億円、1998年度約9億1,400万円、1999年度約9億円の広告費実績があること(甲第12号証)、テレビCM等に著名人を起用し(甲第13号証)、「ビタシーローヤル」、「ビタシーゴールド」、「ビタシースーパーゴールド」、「ビタシーローヤル D」、「ビタシーゴールド D」、「ビタシーゴールド EX」の文字及び商品写真が表示されている(甲第14号証の1ないし2)。
以上の事実よりすれば、申立人は、「ビタシーゴールド」、「ビタシーローヤル」及び「ビタシー」を、「ドリンク剤、ミニドリンク剤」等に使用していることは認められるものの、宣伝広告の殆どは「ビタシーゴールド」のものであり、「ビタシーゴールド」のシェアーも、2006年から2008年にかけての「ドリンク剤、ミニドリンク剤」の分野において、2.3%程であることからすれば、「ビタシーゴールド」については、一般需要者に知られているとしても、「ビタシーシリーズ」あるいは「ビタシー」ついても「ビタシーゴールド」と同程度に一般に知られているとまでは認め難い。
(2)商標法第4条第1項第11号に該当性について
本件商標は、前記のとおり「マカビタC」の各文字を標準文字で表してなるところ、その構成はまとまりよく一体に表されているものである。
そして、本件商標の指定商品との関係において、構成中の「マカ」が、ペルーを原産国とするアブラナ科の多年生植物であり、豊富なミネラル等を含むその栄養素の高さから、近年サプリメントをはじめ様々な健康食品等の原材料として使用され注目されていること、また、「ビタ」が薬剤等において栄養素の一種であるビタミンを表象するものとして普通に使用されており、これに欧文字「C」を組み合わせた「ビタC」より容易に「ビタミンC」を理解するから、かかる「マカ」と「ビタC」は共にそれのみでは商品との関係において自他商品の識別機能が希薄な語であるということが出来るとしても、これらを組み合わせた「マカビタC」よりは、これに接する一般需要者をして、むしろ「マカとビタミンC」を含む商品である程の意味合いを暗示させる、一種の造語を表したものと、把握、認識する場合も少なくないものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、その構成文字全体に相応し、「マカビタシー」の称呼をのみ生じるとみるのが相当であり、他に、本件商標の構成中の「ビタC」の文字部分に注目しこれより「ビタシー」の称呼を生ずるとみる特段の事情は見当たらない。
一方、引用商標Aは、前記のとおり「VITAC」の欧文字と「ビタシー」の片仮名文字とを上下二段に書してなるところ、上段の各欧文字は同書、同大、等間隔で一体に表されており、下段の片仮名文字が欧文字部分の称呼を特定するものといえるから、その構成各文字より「ビタシー」の称呼を生じ、特定の観念を有しない造語よりなるものとみるのが相当である。
そこで、本件商標と引用商標Aの類否について判断するに、本件商標より生ずる「マカビタシー」と引用商標Aより生ずる「ビタシー」は、「マカ」の音の有無の差異を有するから、両者をそれぞれ称呼するときには、十分に聴別出来るものといわなければならない。
また、両商標は、構成文字に顕著な差異を有するので、外観上相紛れるおそれのないものである。
さらに、本件商標は、具体的な意味合いを想起するといえないまでも、「マカとビタミンC」程を暗示させる一種の造語よりなるものであるから、引用商標Aとは観念上も区別できるものである。
してみれば、本件商標は、引用商標Aとは、外観、称呼及び観念の何れにおいても非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものということはできない。
(3)本件商標の商標法第4条第1項第15号の該当性について
本件商標と引用商標Aは、上記(2)のとおり非類似の商標である。
そして、引用商標Bは、「ビタシー」の片仮名文字をまとまりよく表してなるところ、その構成文字より「ビタシー」の称呼を生じ、特定の観念を有しない造語よりなるものといえる。
そうとすると、本件商標と引用商標Bは、上記(2)の判断と同様に、外観、称呼及び観念の何れにおいても非類似の商標である。
また、「ビタシー」又は「ビタシーゴールド」を含め「ビタシーシリーズ」も、本件商標とは非類似の商標であるといえ、かつ、上記(1)の認定のとおり、「ドリンク剤、ミニドリンク剤」について、「ビタシーゴールド」は、著名性を有するものと認められるとしても、「ビタシー」又は「ビタシーシリーズ」について「ビタシーゴールド」と同程度の著名性を有するとも認められない。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、「ビタシー」、「ビタシーゴールド」及び「ビタシーシリーズ」を想起するものとはいえないから、申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかの如く商品の出所について混同を生じさせるおそれがないというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものということはできない。
(4)結論
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定のいずれにも違反してされたと認められないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2010-01-29 
出願番号 商願2008-17076(T2008-17076) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (X32)
T 1 651・ 271- Y (X32)
最終処分 維持 
前審関与審査官 石塚 文子小田 明 
特許庁審判長 芦葉 松美
特許庁審判官 内山 進
岩崎 良子
登録日 2008-09-19 
登録番号 商標登録第5168212号(T5168212) 
権利者 明治製菓株式会社
商標の称呼 マカビタシイ、マカビタ、ビタシイ、ビタ 
代理人 倉内 義朗 
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