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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 Y30 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y30 |
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管理番号 | 1175974 |
審判番号 | 不服2007-27785 |
総通号数 | 101 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2008-05-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2007-10-11 |
確定日 | 2008-04-15 |
事件の表示 | 商願2006- 95251拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「マウントバウムクーヘン百名山」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年10月12日に登録出願、その後、指定商品については、同19年7月30日付けの手続補正書をもって、第30類「バームクーヘン」に補正されたものである。 2 原査定において引用した商標 原査定において本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。 (a)登録第4266957号商標(以下「引用商標1」という。)は、「日本百名山」の文字を標準文字で表してなり、平成9年12月12日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年4月23日に設定登録されたものである。 (b)登録第4760849号商標(以下「引用商標2」という。)は、「マウント」、「Mt.」、「MOUNT」の各文字を三段に横書きしてなり、平成15年6月5日に登録出願、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年4月2日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記したとおりの構成からなるところ、これを分析すれば、「バウムクーヘン」の文字(語)が商品名を指称するものであることから、「マウント」と「バウムクーヘン」と「百名山」の各語から構成されているものということができる。 しかしながら、本願商標を構成する各文字は、同書、同大、同間隔をもって外観上まとまりよく不可分一体に表現されており、構成各文字間に特に軽重の差は認められない。 そして、請求人は、本願商標は、まるごと一本が65cmにもなる非常に大きなバウムクーヘンにして、横から眺めると、その表面上のデコボコの形状が百山連なるような山脈のようにみえる商品であることから採択した商標である旨述べており、そのような特徴のある商品に付する商標の称呼が些か冗長に亘るものであるとしても、他人の商標との関係において、出所の混同のおそれがない限り、その構成全体をもって、一連一体の商標としてみるのが自然である。 しかも、請求人の販売店「ねんりん家」のホームページ及び請求人の業務に係る「マウントバウムクーヘン」に係るGoogleの検索結果情報によれば、請求人が製造・販売している「表面に凹凸のあるバウムクーヘン」は「マウントバウム」と称されて人気を博し、需要者間に知られていることが認められる。 そこで、上記した本願商標の構成と取引の実情をも併せ考慮して、本願商標と引用各商標との類否について判断するに、上記のような取引の実情からみれば、本願商標に接する需要者は、「マウント」印の「バウムクーヘン百名山」として捉えるのではなく、「マウントバウム」の「バウムクーヘン百名山」として理解・認識し、取引に当たるものとみるのが相当である。 そうとすれば、本願商標からは、単に「マウント」の称呼は生じないものというべきであるから、本願商標から「マウント」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本願商標と引用商標2とが称呼上類似するものとした原査定は妥当なものとはいえない。 次に、本願商標と引用商標1との類否についてみるに、引用商標1は、前記したとおり、「日本百名山」の文字を書してなるところ、日本百名山は、日本列島の山から百座を選び、それぞれの山を主題として百の随筆を記した深田久弥の著書に由来したものであるが、その後、山梨百名山をはじめとする各地の百名山や花の百名山等、さまざまな百名山が登場していることが認められる。 そうとすれば、一般的に、「日本百名山」が単に百名山と略称されるとまではいい難いから、引用商標1にあっても、その構成文字の全体に相応した「ニホンヒャクメイザン」なる一連の称呼を生ずるものとみるのが相当である。 してみれば、引用商標1からは、単に「ヒャクメイザン(百名山)」の称呼・観念は生じないものというべきであるから、引用商標1から「ヒャクメイザン(百名山)」の称呼・観念をも生ずるものとし、そのうえで、本願商標と引用商標1とが称呼・観念上類似するものとした原査定は妥当なものとはいえない。 以上のとおり、本願商標と引用各商標とが「マウント」の称呼及び「ヒャクメイザン(百名山)」の称呼・観念において類似するものとした原査定は妥当なものとはいえない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2008-03-28 |
出願番号 | 商願2006-95251(T2006-95251) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y30)
T 1 8・ 263- WY (Y30) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 梶原 良子 |
特許庁審判長 |
山口 烈 |
特許庁審判官 |
寺光 幸子 鈴木 新五 |
商標の称呼 | マウントバウムクーヘンヒャクメーザン、マウントバウムクーヘン、ヒャクメーザン、マウント |
代理人 | 林 信之 |