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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) Y30 審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) Y30 |
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管理番号 | 1169134 |
異議申立番号 | 異議2006-90092 |
総通号数 | 97 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2008-01-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2006-03-09 |
確定日 | 2007-06-12 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4912082号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4912082号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第4912082号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成15年12月24日に登録出願され、第30類「ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ」を指定商品として、平成17年12月2日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由 1 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の5件の登録商標を引用している。 (1)登録第76971号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、大正4年11月24日に登録出願、第41類「溜、酢、醤油エキス、溜エキス、ソース」を指定商品として大正5年1月24日に設定登録され、その後、昭和10年4月20日、同30年5月28日、同51年4月8日、同61年4月16日、平成8年6月27日及び同17年12月27日の6回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに平成18年1月18日に指定商品を第30類「たまり,たまりエキス,しょうゆエキス,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,ホワイトソース,マヨネーズソース,食酢」とする書換登録がされているものである。 (2)登録第76973号商標(以下「引用商標2」という。)は、引用商標1と同一の構成からなり、大正4年11月2日に登録出願、第41類「醤油」を指定商品として大正5年1月24日に設定登録され、その後、昭和10年4月20日、同30年5月28日、同51年4月8日、同61年4月16日、平成8年6月27日及び同17年12月27日の6回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに平成18年1月18日に指定商品を第30類「しょうゆ」とする書換登録がされているものである。 (3)登録第1334877号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(3)のとおりの構成からなり、昭和50年5月1日に登録出願、第31類「調味料(但しみそを除く)香辛料、乳製品」を指定商品として昭和53年5月15日に設定登録され、その後、昭和63年6月22日及び平成10年6月2日の2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされているものである。なお、登録第1334877号商標を原登録商標とする防護標章登録第1号ないし第43号がある。 (4)登録第1786989号商標(以下「引用商標4」という。)は、引用商標3と同一の構成からなり、昭和57年8月4日に登録出願、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品、ただし、みそを除く」を指定商品として昭和60年6月25日に設定登録され、その後、平成7年6月29日及び同17年6月21日の2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに平成18年1月4日に指定商品を第1類「人工甘味料」、第5類「乳児用粉乳,乳糖」、第29類「乳製品,食用油脂」、第30類「調味料(みそを除く),香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと」、第31類「ホップ」及び第32類「乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」とする書換登録がされているものである。 (5)登録第82619号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(4)のとおりの構成からなり、大正5年4月26日に登録出願、第41類「醤油、ソース、酢、溜、溜エキス、醤油エキス」を指定商品として大正5年11月22日に設定登録され、その後、昭和11年7月21日、同31年3月13日、同52年3月7日、同61年11月13日、平成8年9月27日及び同18年8月8日の6回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされているものである。 以下、これらをまとめていうときは、単に「引用商標」という。 2 理由の要点 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標と引用商標は、外観及び称呼において類似する商標であり、また、本件商標と引用商標の指定商品は互いに抵触する。 (2)商標法第4条第1項第10号について 引用商標1ないし4は、申立人の商標として広く一般に知られており、申立人の代表的出所標識であるとともに周知著名商標である。本件商標はこれと類似し、かつ指定商品も抵触する。 (3)商標法第4条第1項第15号について 本件商標の指定商品は、しょうゆ、そばつゆ等、申立人の最も主力とする商品群であるから、申立人の商標として周知著名な引用商標1ないし4と類似する本件商標がその指定商品に使用された場合には、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがある。 (4)まとめ したがって、本件商標は、 商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によってその登録を取り消されるべきものである。 第3 本件商標に対する取消理由の要点 当審において、平成18年11月28日付けで商標権者に対して通知した取消理由は、要旨次のとおりである。 1 本件商標と引用商標との類否について 本件商標及び引用商標は、別掲(1)ないし(4)のとおり、いわゆる暖簾記号からなるものである。 ところで、暖簾記号の冠に使用される記号には、元来、イリヤマ、カギヤマ、ツギヤマ、ヒキヤマ、ヤマ、フジヤマ等の各種ヤマの形があり、本件商標及び引用商標5における冠は「カギヤマ」ないしは「カギ」と称呼され、引用商標1ないし4における冠は「ヤマ」と称呼されているものである。しかしながら、昨今においては、これらヤマの形を厳密に区別して称呼・認識できる者は少なくなっており、むしろ、これらヤマの形の冠記号は、その些細な相違にとらわれず、総称して単に「ヤマ」と称呼されることが多いのが実情である。このことは、申立人の提出に係る甲第13号証(株式会社KSP-SPによる「調査報告書」)によっても首肯し得るものである。また、本件商標及び引用商標1ないし4の冠部分に表示された「上」の文字は、古くは商品の品質が上等であることを示すために用いられたものであって、称呼されないのが一般的である。 そうすると、本件商標は、冠記号の下の「サ」の文字と共に「カギヤマサ」ないしは「カギサ」と称呼されるほかに、「ヤマサ」とも称呼されるというのが自然である。他方、引用商標1ないし4は、冠記号の下の「サ」の文字と共に「ヤマサ」と称呼されるものである。また、引用商標5は、冠記号の下の「さ」の文字と共に「カギヤマサ」ないしは「カギサ」と称呼されるほかに、「ヤマサ」とも称呼されるといえる。 してみれば、本件商標と引用商標とは、「ヤマサ」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならない。また、本件商標及び引用商標1ないし4は、冠のヤマの形に若干の相違があるのみで、その下に配された「サ」の文字及び冠部分に配された「上」の文字を共通にするものであって、外観においても彼此相紛らわしいものである。 そして、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似のものといえる。 2 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきものである。 第4 商標権者の意見 商標権者は、上記第3の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。 第5 当審の判断 商標権者に対し、上記第3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、上記第3の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標の登録は、この取消理由によって、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別 掲 (1)本件商標(登録第4912082号商標) (2)引用商標1(登録第76971号商標) 引用商標2(登録第76973号商標) (3)引用商標3(登録第1334877号商標) 引用商標4 (登録第1786989号商標) (4)引用商標5 (登録第82619号商標) |
異議決定日 | 2007-04-18 |
出願番号 | 商願2003-114545(T2003-114545) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Z
(Y30)
T 1 651・ 261- Z (Y30) |
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 真鍋 恵美、小川 敏 |
特許庁審判長 |
中村 謙三 |
特許庁審判官 |
石田 清 小林 和男 |
登録日 | 2005-12-02 |
登録番号 | 商標登録第4912082号(T4912082) |
権利者 | カギサグループ株式会社 |
商標の称呼 | カキヤマサジョー、カキヤマサ、サ、カギサ |