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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y03
審判 全部申立て  登録を維持 Y03
管理番号 1167804 
異議申立番号 異議2007-900161 
総通号数 96 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2007-12-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2007-03-27 
確定日 2007-11-10 
異議申立件数
事件の表示 登録第5013178号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5013178号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5013178号商標(以下「本件商標」という。)は、「プレイム」及び「PREIM」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成18年6月7日に登録出願され、第3類「化粧品,ローション」を指定商品として平成18年12月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、次の(1)及び(2)のとおりである。
(1)登録第4674037号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成からなり、平成13年11月20日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成15年5月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4674038号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成からなり、平成13年11月20日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成15年5月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議申立の理由の要点
(1)本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、その称呼及び外観において類似の商標であり、また、本件商標と引用商標1及び引用商標2は、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(2)本件商標がその指定商品に使用された場合、その商品の需要者が申立人の業務に係る商品であるとその商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第第11号の該当性について
本件商標と引用商標1及び引用商標2との類否について検討するに、本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、その構成文字に相応して「プレイム」の称呼を生ずること明らかである。
他方、引用商標1は、別掲(1)のとおり、上段に「preme」の文字及び下段に「natural」の文字をそれぞれ表したものと容易に理解できるものである。また、この「preme」及び「natural」の文字が、常に不可分一体にのみ認識されなければならない格別の理由も見出し難いところから、引用商標1は、上段に大きく顕著に表されている「preme」の文字部分を捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものといえる。
そして、該「preme」の文字は、全体として親しまれた既成の観念を有しない一種の造語として認識し把握されるとみられるから、我が国において親しまれているローマ字読み又は英語読みをもってこれより「プレメ」及び「プレーメ」と称呼されるとみるのが自然である。
そうすると、引用商標1は、その構成文字に相応して「プレメナチュラル」及び「プレーメナチュラル」の称呼を生ずるほか、その構成中の「preme」の文字部分に相応して「プレメ」及び「プレーメ」の称呼を生ずるものというべきである。
また、引用商標2は、別掲(2)のとおり、図形と文字の組合せからなるところ、文字部分と図形部分とが、常に不可分一体にのみ認識されなければならない格別の理由も見出し難いところから、引用商標2は、読み易い文字部分自体を捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないものといえる。
さらに、上記文字部分は、引用商標1とその構成を同じくするものであって、同じ理由から、引用商標2は、その構成文字に相応して「プレメナチュラル」及び「プレーメナチュラル」の称呼を生ずるほか、その構成中の「preme」の文字部分に相応して「プレメ」及び「プレーメ」の称呼を生ずるものというべきである。
しかして、本件商標から生ずる「プレイム」と、引用商標1及び引用商標2から生ずる「プレメ」及び「プレーメ」の称呼とは、語尾部において「イム」と「メ」及び「レイム」と「レーメ」の差異を有するものであるから、この差異が比較的短い音構成からなる両称呼の全体の語調、語感に与える影響は大きいといえるものであって、それぞれを全体として一連に称呼した場合、彼此聞き誤るおそれはないというべきである。
また、本件商標を構成する文字中の「PREIM」の文字と引用商標1及び引用商標2を構成する文字中の「preme」の文字とは、語尾部の文字において「IM」と「me」の差異を有するものであるから、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、通常の注意力をもってすれば、その差異は明らかに認識し得るもので見誤るそれはないものである。
さらに、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、全体として親しまれた既成の観念を有しない一種の造語として認識し把握されるとみるのが自然であるから、観念上両者を比較すべくもない。
してみれば、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号の該当性について
申立人は、引用商標1及び引用商標2が商品「洗顔クリーム」に使用する商標として広く認識されているとして証拠を提出している。提出に係る証拠によれば、引用商標1及び引用商標2が主にタイ国内において使用され、引用商標1及び引用商標2を付した商品が我が国においても紹介されていることが認められるが、引用商標の使用年月日が本件商標の登録出願及び査定前と確認できる証拠は、僅かに甲第7及び第9号証のみであって、その他の証拠はいずれもその使用年月日が不明のものであるから、該証拠をもって、引用商標1及び引用商標2が申立人の業務に係る商品について使用する商標として我が国の取引者、需要者間に広く認識されているとまではいうことができない。
しかも、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、上記(1)のとおり、称呼、外観及び観念のいずれにおいても類似することのない別異の商標というべきであるから、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者が引用商標1及び引用商標2を印象、連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同するおそれもないといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1)引用商標1


別掲(2)引用商標2

異議決定日 2007-10-25 
出願番号 商願2006-53109(T2006-53109) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (Y03)
T 1 651・ 271- Y (Y03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 岩内 三夫 
特許庁審判長 小林 和男
特許庁審判官 小川 きみえ
石田 清
登録日 2006-12-22 
登録番号 商標登録第5013178号(T5013178) 
権利者 株式会社プレイム
商標の称呼 プレイム 
代理人 浅村 皓 
代理人 岡野 光男 
代理人 富樫 竜一 
代理人 浅村 肇 
代理人 土屋 良弘 

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