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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 109
管理番号 1167750 
審判番号 取消2006-30177 
総通号数 96 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2007-12-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2006-02-09 
確定日 2007-11-09 
事件の表示 上記当事者間の登録第2232571号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第2232571号商標(以下「本件商標」という。)は、「コロプレックス」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和63年4月28日に登録出願、第9類「産業機械器具、動力機械器具、風水力機械器具、事務用機械器具、その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品及び附属品、機械要素」を指定商品として平成2年5月31日に設定登録され、同12年6月6日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。

2 請求人の主張の要点
請求人は、本件商標の指定商品中「金属加工機械器具」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を以下のように述べている。
請求人の調査するところによるも、本件商標はその指定商品中「金属加工機械器具」に継続して3年以上日本国内において商標権者により使用されている事実は発見することができなかった。また、本件商標について、専用使用権通常使用権の登録もされておらず、したがって、これらの者による使用の事実もない。
よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に基づき、上記商品についての登録を取り消すべきものである。

3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第9号証を提出している。
(1)本件商標は、以下に述べるように、指定商品中の金属加工機械器具について本件審判の請求前3年以内に使用していたものである。その使用事実については、証拠資料に基づいて立証する。
(ア)商標権者は、粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」の製造販売を行っている。
乙第1号証は、1999年1月6日に製作された商標権者の製品ハンドブックの写しであり、同号証の第77ないし第79頁に粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」についての記載がある。
同号証第77頁の「1.概要」欄に記載されているように、粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」は、ホソカワグル一プのアルピネ社が開発した粉砕機である。
そして、同号証第77及び第78頁の「5.適用例」に記載されているように、この粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」は、「金属粉」を含む様々な対象物を粉砕する汎用の粉砕機であり、ニース協定に基づく商品・サービスの国際分類第8版の第7類に記載されている「Crushing machines」(粉砕機:連続番号C1045:類似群コード09A01,09A02,09A03,09A06,09A08,09A10,09A41,09G63)に相当する商品であり(乙第2号証)、用途に応じて「金属加工機械器具」としても取引される商品である。
同号証第77頁「4.仕様」欄には、「コロプレックス」及び「KOLLOPLEX」の両方の商品名が記載されている。
(イ)商標権者は、平成元年10月16日付けにて、槇野産業株式会社(以下「槇野産業」という。)と粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」を含む幾つかの商品についての製造販売契約を締結している(乙第3号証)。この契約は書面による変更・解約の申出がない場合には、同1条件で3年毎に自動継続する契約であり、現在も有効に継続している契約である。
同号証の第1条に、「乙が甲或いは甲の代理店より第2条所定の商品を買い戻しの上第三者に販売する場合を除く。」と記載されているように槇野産業は所定の条件の下で粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」の販売を行うことができる本件商標の通常使用権者である。
(ウ)乙第4号証は、平成15年9月に製作した本件商標の通常使用権者である槙野産業の粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」についてのカタログである。
被請求人は、槙野産業と前記契約を締結した後は、槙野産業が製造した粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」を買い受けて、同商品の販売を行っている。
商標権者は、平成17年9月29日付けにて株式会社山産西日本支店より「コロプレックス160Z型」の注文を受け(乙第5号証)、同商品を槙野産業より買い受けて、株式会社山産に販売している。「コロプレックス160Z」は、乙第4号証に記載されている商品である。
商標権者は、平成17年9月24日付けにてライオンエンジニアリング株式会社(以下「ライオンエンジニアリング」という。)に対して「コロプレックス250Z型」を含む幾つかの商品についての見積書を発行し(乙第6号証)、平成17年10月31日付けにてライオンエンジニアリングから「コロプレックス250Z型」を含む商品についての注文を受注し(乙第7号証)、同商品を槇野産業より買い受けて、ライオンエンジニアリングに販売している。
(エ)「コロプレックス250Z」は、乙第4号証に記載されている商品であり、乙第8号証は、ライオンエンジニアリングに販売した「コロプレックス250Z」と同一の商品の写真である。
乙第8号証に示すように、商標権者が、槇野産業より買い受ける粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」には、「ホソカワミクロン株式会社」のネームプレートに加えて、「KOLLOPLEX」の商標及び製品のモデル(160Z、250Z等)等が記載されたネームプレートが付けられている。
乙第9号証は、「KOLLOPLEX」の商標及び製品のモデル(160Z、250Z等)等が記載されるネームプレートの設計図面である。
(2)以上のとおり、商標権者は、「金属加工機械器具」としても取引される粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」を本件審判請求前3年以内に現に販売しており、その見積書等の取引書類に「コロプレックス」の商標を使用している。
また、本件商標の通常使用権者である槇野産業も、「金属加工機械器具」としても取引される粉砕機「コロプレックス/KOLLOPLEX」を本件審判請求前3年以内に現に製造販売しており、そのカタログ等の取引書類に「コロプレックス」の商標を使用している。
(3)したがって、本件商標は、商標法第50条第1項に該当するものではなく、本件審判の請求は成り立たない。

4 当審の判断
被請求人の提出に係る乙第1ないし第9号証によれば、商標権者及び通常使用権者は、本件審判請求の登録前3年以内に、本件商標を請求に係る指定商品中の「粉砕器」について使用をしていたものと認められる。
一方、請求人は上記3の答弁に対し、何ら弁駁していない。
したがって、本件商標の指定商品中請求に係る商品についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2007-06-13 
結審通知日 2007-06-18 
審決日 2007-07-02 
出願番号 商願昭63-49063 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (109)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 土屋 治滝沢 智夫 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 岩本 和雄
鈴木 修
登録日 1990-05-31 
登録番号 商標登録第2232571号(T2232571) 
商標の称呼 コロプレックス 
代理人 浜野 孝雄 
代理人 原 隆 
代理人 田島 壽 
代理人 青木 篤 
代理人 森田 哲二 

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