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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y40 審判 全部申立て 登録を維持 Y40 |
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管理番号 | 1141962 |
異議申立番号 | 異議2005-90506 |
総通号数 | 81 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2006-09-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2005-10-03 |
確定日 | 2006-07-19 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4875689号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4875689号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4875689号商標(以下「本件商標」という。)は、平成16年12月6日に登録出願、「Mag・Light」の欧文字を横書きしてなり、第40類「金属の表面加工処理」を指定役務として、同17年7月1日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申し立ての理由の要点 (1)引用商標 (ア)「マグライト」の片仮名文字と「MAGLITE」の欧文字とを二段に併記してなり、昭和56年7月27日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年6月25日に設定登録、その後、指定商品については平成17年11月9日付けで商標登録原簿に記載のとおりの商品に書換登録がなされている登録第1784349号商標 (イ)「MAG-LITE」の欧文字を横書きしてなり、平成12年12月12日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年1月18日に設定登録された登録第4537739号商標 (ウ)「MAGLITE」(「MAG」の文字部分を太く表示している。)の欧文字を横書きしてなり、2001年3月12日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成13年9月11日に登録出願、第9類及び第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年7月5日に設定登録された登録第4582913号商標 以下、これらを一括して「引用商標」という。 (2)商標法第4条第1項第15号について 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、アメリカ合衆国カリフオルニア州に本店を有し、懐中電灯及びその付属品の製造、供給、販売及びこれに付随する行為を事業目的とするカリフォルニア州法人である。 申立人は、1979年(昭和54年)、大型懐中電灯「MAG-LITE」を、米国において販売開始した。マグライトは、航空機用の特殊アルミ合金を用いたことによる堅牢性、明るさ、デザイン性により、これまでの懐中電灯の常識を超えた高性能ライトとして、世界的に、ベストセラー商品となった。 そして、引用商標は、商品「懐中電灯」を表示するものとして世界的に周知・著名なものである。 また、本件商標と引用商標は、「マグライト」の称呼、「マグ社の照明器具」の観念及び外観において類似する。 よって、商標権者が、引用商標と類似する本件商標をその指定役務について使用する場合は、当該役務が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生ずるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。 (3)商標法第4条第1項第19号について 上記した通り、引用商標は、商品「懐中電灯」を表示するものとして世界的に周知・著名なものであり、また、本件商標と引用商標は、互いに類似する商標である。 してみれば、商標権者は、引用商標のもつブランドイメージを利用し、引用商標の出所表示機能を希釈化させるため等の不正の目的をもって登録出願をなしたことは明白である。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。 3 当審の判断 本件商標と引用商標は、それぞれより生ずる「マグライト」の称呼において類似する商標であることは認められる。 また、引用商標が、申立人の業務に係る商品「懐中電灯」に使用されて取引者・需要者間に広く認識されている事実も認め得るところである。 しかしながら、本件商標の指定役務は第40類「金属の表面加工処理」であり、申立人の取り扱いに係る商品「懐中電灯」とは、その役務の提供手段、目的又は場所、提供に関連する物品、需要者の範囲、役務の提供者又はその商品の生産者、販売者、取引経路、材料、用途等において共通するものがあるとはいい得ないところである。 そうとすれば、引用商標の著名性は本件商標の指定役務には及ばないと判断するのが相当である。 してみれば、本件商標をその指定役務について使用した場合、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないといわざるを得ない。 さらに、商標権者が本件商標を採択使用する行為に不正の目的があったとはみられないところである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2006-06-30 |
出願番号 | 商願2004-115665(T2004-115665) |
審決分類 |
T
1
651・
222-
Y
(Y40)
T 1 651・ 271- Y (Y40) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 手塚 義明 |
特許庁審判長 |
柴田 昭夫 |
特許庁審判官 |
岩崎 良子 小川 有三 |
登録日 | 2005-07-01 |
登録番号 | 商標登録第4875689号(T4875689) |
権利者 | 電化皮膜工業株式会社 |
商標の称呼 | マグライト |
代理人 | 山内 信俊 |
代理人 | 高橋 美智留 |
代理人 | 浅野 絵里 |