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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Y09 審判 査定不服 商4条1項7号 公序、良俗 取り消して登録 Y09 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Y09 |
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管理番号 | 1136401 |
審判番号 | 不服2005-10209 |
総通号数 | 78 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-06-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2005-05-31 |
確定日 | 2006-05-17 |
事件の表示 | 商願2004- 69935拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1.本願商標 本願商標は、「速聴マニュアル」の文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年7月29日に登録出願されたものである。 2.原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「1.本願商標は、その指定商品中「電子出版物」との関係では、「音声を速く聴く(高速での聴覚訓練)のためのマニュアルを内容とする」旨を表したと看取させる「速聴マニュアル」の文字を書してなるものであり、かつ、近時、電子出版物業界において、コンピュータを用いた高速での聴覚訓練用の学習機材(いわゆるソフトウェア)の一を表すものとして「速聴マニュアル」の語を採択・使用している実情が認められることをも併せ考慮すると、これをその指定商品中、前記文字に照応する商品、例えば「高速での聴覚訓練のためコンピュータソフトウェア用マニュアルを内容とする電子出版物」に使用した場合、これに接する者は、「高速での聴覚訓練のためコンピュータソフトウェア用マニュアルを内容とするもの」であることを把握、認識するに止まり、単に商品の品質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。2.本願商標は、東京都新宿区高田馬場4-2-38所在の、株式会社 日本通信教育連盟が、その取り扱いに係る商品「高速での聴覚訓練のためコンピュータソフトウェア」に使用する商標「速聴マニュアル」と同一綴字を書してなるが、このような商標を、前記法人と何らの関係をも認められない出願人が、前記使用商品を含む本願指定商品について、自己の商標として採択・使用することは、商取引の秩序を乱すものであり、ひいては、公の秩序又は善良な風俗を害するおそれがあり、穏当でない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3.当審の判断 本願商標は、前記のとおり、「速聴マニュアル」の文字よりなるところ、その構成中の「速聴」の文字が、請求人(出願人)の事業に係る能力開発プログラム用テープレコーダ及びオーディオ再生機、並びにこれらを使用した「速聴」メソッドとして、周知・著名であるものと認められる。 そうすると、本願商標は、著名である「速聴」の文字をその構成文字に有するものであるから、本願商標の全体の文字から具体的な商品の品質を表示したものとはいえず、需要者等において、請求人(出願人)に係る商品であると認識し得るとするのが相当であり、これをその指定商品中のいずれの商品に使用しても自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがないものといわなければならない。 また、前記のとおり、「速聴」の文字は、請求人(出願人)の商標として広く知られているものであり、原審で示した株式会社 日本通信教育連盟が「速聴マニュアル」の文字を使用している事実が認められないから、これを請求人(出願人)が使用しても、商取引の秩序を乱し、公の秩序又は善良な風俗を害するおそれがあるとはいえない。 したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号及び同第7号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものとはいえず、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2006-05-08 |
出願番号 | 商願2004-69935(T2004-69935) |
審決分類 |
T
1
8・
22-
WY
(Y09)
T 1 8・ 13- WY (Y09) T 1 8・ 272- WY (Y09) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 小林 由美子、澁谷 良雄 |
特許庁審判長 |
小林 薫 |
特許庁審判官 |
寺光 幸子 長柄 豊 |
商標の称呼 | ソクチョーマニュアル |
代理人 | 稲垣 仁義 |