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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 025 |
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管理番号 | 1132933 |
審判番号 | 取消2004-31601 |
総通号数 | 76 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2006-04-28 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2004-12-13 |
確定日 | 2006-03-07 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4141722号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4141722号商標(以下「本件商標」という。)は、「ウイ」及び「OUI」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成8年12月13日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,下着,ワイシャツ類,寝巻き類,ショール,スカーフ,マフラー,ネクタイ,靴下,手袋」を指定商品として、平成10年5月1日に設定登録されたものである。 2 請求人の主張 請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者のいずれによっても、その指定商品について使用されていないので、商標法第50条第1項の規定により、その登録は、取り消されるべきものである旨述べている。 3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第8号証(枝番号を含む。)を提出した。 (1)本件商標は、以下のとおり、その指定商品中に属する商品について、平成10年より使用許諾先である「岸部毛織株式会社」及びその系列会社である「ケイエスビー株式会社」(以下、これらをまとめて「通常使用権者」という。)によって、現在に至るまで継続して使用されている。 (2)被請求人は、本件商標につき通常使用権者との間に、平成10年2月1日から通常使用権の許諾契約を締結している(乙第1号証:なお、それに見られる「東邦レーヨン株式会社」とは、被請求人の旧社名である。)。 両者は、その後も契約を継続しており、例えば、通常使用権者から平成15年2月1日より同16年1月31日までの1ヶ年を有効期間とする契約更改の申し入れがあり(乙第2号証の1:平成15年6月13日付けの書簡)、被請求人は、2003年(平成15年)6月16日付けの承諾書(乙第2号証の2)及び同18日付けの請求書(乙第2号証の3)を、同23日付けで送付している(乙第2号証の4)。 さらに、両者は、2004年(平成16年)2月1日より2006年(平成18年)1月31日までの2ヵ年を契約期間とする契約書を平成16年6月15日に締結し、現に有効に継続している(乙第3号証)。 (3)通常使用権者は、被請求人による本件商標の使用許諾に基づき、その指定商品中に含まれる商品「寝具類、寝巻き類、下着、靴下、サポーター、マフラーなど」(以下「使用商品」という。)の「健康生活総合カタログ」を平成10年10月に発行し、使用商品のアイキャッチとして、本件商標を使用している。 被請求人は、本件商標が現に継続して使用されていることを示す証拠として、本件審判請求の登録前3年以内に含まれる直近の総合カタログを乙第4号証ないし乙第6号証として提出した。 これらのカタログは、通常1万冊程印刷され、消費者に配布されるものである。 発行時期については、各裏表紙の右下に略式で表示されており、数字で表された部分のうちの前半、例えば、「TS0306-24」では、2003年(平成15年6月)発行であることを表わしている。 (4)被請求人は、使用商品の一つである靴下「マッサージソックス」の包装用台紙を提出した(乙第7号証の1)。 当該台紙の中央上部には、本件商標が表示されており、当該商標は、その指定商品中の「靴下」に使用されている。 上記台紙の中央から左右を折り曲げ、その間に、商品「靴下」を挟んだうえで、外袋に入れて販売する。 乙第7号証の2は、その状態の全体写真及び部分拡大写真である。この写真に見られる外袋の右上には、ラベルシールが貼られているが、それは外袋内の商品を識別し易くするためのものであり、該ラベルシールには、商品コード、色、商品名が印字されている。 なお、乙第7号証の2に見られる商品コード「41214」は、前記靴下(マッサージソックス)のコードであり、それについては、例えば、乙第4号証の43頁、乙第5号証の47頁及び乙第6号証の52頁に、それぞれ掲載されており、上記使用商品は、継続して販売されている。 (5)さらに、使用商品の一つである肌着類については、それに使用される包装袋の大小2種類を提出した(乙第8号証の1及び2)。 乙第4号証ないし乙第6号証(いずれもほぼ半分もの掲載量を占めている紳士・婦人物の肌着類についての健康生活総合カタログVol.10ないしVol.12)において、本件商標は、共通に使用されており、上記乙第8号証の1及び2の包装袋には、その他の商標も含め、使用商品のアイキャッチとして、本件商標が表示されており、乙第7号証の2のように、商品コード等を印字したラベルシールを貼り付けて、使用している。 (6)通常使用権者は、乙第4号証ないし乙第6号証の健康生活総合カタログにおいて、個々の商品の商品名について、「婦人ソフトフィット肌着」、「婦人ストッキング」や「半袖丸首肌着」というように、質感、機能、形態などの一般名称による表記を行っている。 そうすると、当該総合カタログにおいて、自他商品の識別機能を果たしているのは、その系列会社の社名及び併記された一つのアイキャッチマークとして使用されている本件商標であるとするのが自然である。 (7)通常使用権者は、前述の総合カタログを作成するにあたり、取り扱い商品の商品商標として権利を確保する必要があると考え、調査したところ、被請求人の権利に抵触することがわかった。 そこで、本件商標の使用許諾を平成10年より受け、前述の総合カタログ、包装台紙、包装袋に本件商標を表示しているものである。 (8)以上の事実により、本件商標は、その指定商品について、本件審判請求の登録前3年以前より現在に至るまで、被請求人により、継続して使用されていることが明らかであるから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものではない。 4 当審の判断 被請求人の提出に係る乙第1号証ないし乙第8号証(枝番号を含む。)によれば、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標が、通常使用権者によって、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、その指定商品中の「靴下」等について使用されていたものと認められる。 一方、請求人は、上記3の答弁に対し、何ら弁駁していない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2005-10-11 |
結審通知日 | 2005-10-14 |
審決日 | 2005-10-25 |
出願番号 | 商願平8-139802 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(025)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 飯島 袈裟夫 |
特許庁審判長 |
大場 義則 |
特許庁審判官 |
鈴木 新五 柳原 雪身 |
登録日 | 1998-05-01 |
登録番号 | 商標登録第4141722号(T4141722) |
商標の称呼 | ウイ、オオユウアイ |
代理人 | 三原 秀子 |
代理人 | 広瀬 文彦 |