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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 117
管理番号 1126107 
審判番号 取消2004-31450 
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-12-22 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2004-11-05 
確定日 2005-10-24 
事件の表示 上記当事者間の登録第1886595号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第1886595号商標(以下「本件商標」という。)は、「津波」の文字と「つなみ」の文字を二段に横書きしてなり、昭和59年4月13日に登録出願、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、同61年8月28日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張
請求人は、「本件商標は、その指定商品中『被服(運動用特殊被服を除く)』についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証の1及び2を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品中上記商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
(2)答弁に対する弁駁
乙第1号証、乙第2号証、乙第5号証及び乙第6号証の印刷外注関係書類や実際の販売を証する納品書、請求書の類が提出されておらず、乙各号証をもってしては、未だ本件商標の使用事実を立証するに足りない。

3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。
(1)被請求人(商標権者)は、本件商標を「被服」について使用している。
本件商標は、スポーツ選手の大会における記録の更新を意識して作られた商標でもあり、インターナショナルスペシャルコレクション2002における新製品のラインナップの一にも採用されているものである(乙第1号証ないし乙第4号証)。
被請求人は、競技者を支援する商品開発を行い、これを競技者を中心に供給し、かつ、かかる需要者向けに、競技本番以外の際に着用するウェアについても供給してきた。
当該使用事実を裏付ける証拠として、被請求人の発行に係る2002年-2003年度版製品カタログ及びTシャツに関するカタログ掲載の前段階としてのリーフレットを提出する(乙第5号証及び乙第6号証)。
これらに書類には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である「ツナミ」の文字からなる商標又は「津波」及び「TSUNAMI」の文字からなる商標が使用されている。
(2)以上のとおり、本件商標は、日本国内において継続して3年以内に、商標権者によって、その指定商品「被服」に属する商品について使用されているから、その登録は商標法第50条の規定により取り消されるべきでない。

4 当審の判断
(1)乙第5号証及び乙第6号証によれば、以下の事実が認められる。
(ア)乙第5号証は、「2002-2003 DESCENTE COMPETITION/The Athlete’s Genome」との表題がある被請求人のカタログと認められるところ、その14頁には、「フレックスフィットキャップ」として、その商品写真が掲載され、「ツナミ」の文字が表示されている。また、同裏表紙には、「2002年2月現在」の文字が表記されている。
(イ)乙第6号証は、「TSUNAMI T-SHIRTS:津波Tシャツ」との表題があるリーフレットと認められるところ、該表題の右端には「2004.04.13」が表示され、また、左中段には「MATERIAL 綿100%」、「PRICE ¥3,780(本体価格¥3,600)」、「SIZE S,M,L,XL」などが表示されている。さらに、下段右端には「DESCENTE」の文字が表示されている。
(2)前記(1)で認定した事実によれば、商標権者(被請求人)は、本件審判の請求の登録(平成16年(2004年)11月25日)前3年以内に日本国内において、本件請求に係る指定商品中の「帽子(キャップ)、Tシャツ」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を表示して、広告をしたものと推認することができる。
(3)請求人の主張
請求人は、乙第5号証及び乙第6号証について、印刷外注関係書類が提出されておらず、また、実際の販売を立証する納品書、請求書等の取引書類が提出されていないから、本件商標の使用の事実を証明したことにはならない旨主張する。
しかし、商標法上でいう商標の使用は、商品の取引書類に標章を付して展示する行為のみならず、商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示する行為、あるいは商品に関する広告等に標章を付して展示し、又は頒布する行為をも含むものであることは、商標法第2条第3項各号の規定より明らかであるから、上記請求人の主張する書類の提出がないとしても、本件審判は、前記認定のとおり、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者により請求に係る指定商品について本件商標と社会通念上同一と認められる商標が使用されていたと推認し得るところであるから、上記請求人の主張は採用することができない。その他、前記認定を覆すに足る証拠の提出はない。
(4)以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件請求に係る指定商品中の「帽子(キャップ)、Tシャツ」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したと認め得るところである。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「被服(運動用特殊被服を除く)」について、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2005-05-27 
結審通知日 2005-06-02 
審決日 2005-06-14 
出願番号 商願昭59-37143 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (117)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小野寺 強 
特許庁審判長 茂木 静代
特許庁審判官 佐藤 達夫
津金 純子
登録日 1986-08-28 
登録番号 商標登録第1886595号(T1886595) 
商標の称呼 ツナミ 
代理人 中田 和博 
代理人 足立 泉 
代理人 田村 武敏 
代理人 大川 志道 
代理人 鈴木 薫 
代理人 柳生 征男 
代理人 青木 博通 

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