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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y0711
管理番号 1126058 
審判番号 不服2003-8159 
総通号数 72 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-12-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-05-08 
確定日 2005-10-20 
事件の表示 商願2002-31393拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標(標準文字による商標)は、「トップオープンドラム」の文字よりなり、第7類及び第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年4月17日に登録出願、その後、指定商品については、同15年2月28日付け提出の手続補正書により、第7類「業務用電気洗濯機,家庭用電気洗濯機」、第11類「家庭用電気洗濯乾燥機」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した、登録第1930736号商標(以下「引用商標」という。)は、「トップオープン」の文字よりなり、昭和59年10月26日に登録出願され、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料 」を指定商品として、同62年1月28日に設定登録され、その後、平成9年4月25日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は「トップオープンドラム」の文字よりなるところ、その構成後半部「ドラム」の文字部分は、指定商品との関係では「ドラム式洗濯機」の略称として認識されるものである。
ところで、近時、洗濯乾燥機は洗濯槽が斜めか横向きで、少ない水で衣類をたたきつけるように洗う「ドラム式」のタイプが主流となっている実情が、以下の新聞・インターネットのウエブサイト等でも確認し得るものである。
(1)新聞情報
(ア)[消費事情ランキング]洗濯乾燥機 洗浄力の「たて型」 乾燥は「ドラム式」の表題の下、洗濯から脱水、乾燥まで仕上げる洗濯乾燥機が人気だ。便利さはもちろん、共働き夫婦の増加などライフスタイルの変化や洗濯物を外に干せない高層マンションが増えているなどの事情も追い風となっているようだ。
2つの方式、洗濯乾燥機は洗濯槽のタイプによって「ドラム式」と「たて型」の2タイプに大別される。ドラム式は洗濯槽が斜めか横向きで、少ない水で衣類をたたきつけるように洗う。乾燥でも衣類がからみにくい。一方のたて型は従来の全自動洗濯機に乾燥機の機能を加えたイメージだ。(2005年5月9日 読売新聞 東京朝刊 6頁)
(イ)「全自動洗濯機 時代はドラム式」の表題の下、洗剤泡立て落とす、洗濯物出し入れ楽、乾燥機能当たり前。全自動洗濯機の売り上げが伸びている。洗濯槽を横向きに置いて衣類を上下に動かすドラム式や、乾燥もできる洗濯乾燥機の人気が高まっているからだ。
ドラム式は、音や振動が大きいという欠点があったが、最近はモーターの回転を制御する技術などで欠点が克服され、人気が出てきた。洗濯槽を縦に置いた、おなじみの洗濯機が、水流を起こして衣類を洗うのに対し、ドラム式はたたき洗いのように汚れを落とすため、少ない水で洗濯できる。乾燥機能は標準装備となっている。
家電量販店ヨドバシカメラの一月から二月十五日までの売り上げランキングを見ると、ベスト10のうち四つをドラム式が占めた。
首位はナショナルの「NA―V80」で、洗濯槽が斜め30度に傾いていて衣類を取り出しやすい。洗剤を泡立て、細かい泡を衣類に染みこませて汚れ落ちを良くする機能も付き、昨年末の発売以来、好調だ。
ドラム式は、機種によってふたの位置が異なる。シャープの「ES―DG703」(7位)は乾燥機とよく似た構造で、横開きとなっている。サンヨーの「AWD―B860Z」(5位)と東芝の「TW―V8630」(8位)は洗濯槽の側面が開き、上から衣類が出し入れできる。(2004年3月3日読売新聞 東京朝刊 13頁)
(2)インターネット情報
(ア)「ドラム式洗濯機」の表題の下、ナショナル 8.0kg洗濯乾燥機 ななめドラム NA-V81-G。「使いやすい」をさらに進化させたユニバーサルデザインの新「ななめドラム」
ワンタッチで扉を開けたら、そのままの姿勢で洗濯物をスイスイ出し入れ。今までのように足腰に負担をかけることなく、ラクな姿勢でお洗濯できるのは、ななめドラムならでは。小柄な人や車いすの人にも使いやすいカタチです。(http://www.linkshare.jp/living/electronics/lve_washmc_drm_1.html)
(イ)「松下電器、中国で斜めドラム式洗濯乾燥機を発売」の表題の下、松下電器産業は10月20日、同社独自の「斜めドラム式洗濯乾燥機」を中国で発売すると発表した。通常のドラム式洗濯機に比べ、ドラムを上方に30度傾けて搭載しているのが特徴。日本や中国で主流の「うず潮式」や通常のドラム式の洗濯機より、洗濯物の出し入れがしやすく、洗濯に使う水の量を大幅に節約できる点が売り物だ。昨年12月に発売した日本では、店頭価格が10万円を超える高額機種にもかかわらず、販売開始から10カ月で20万台を売るヒットになっている。(http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/jp_print/338554)
(3)上記(1)(2)の事情よりすれば、本願商標を構成する「ドラム」の文字部分は、他の文字から独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならず、本願商標は「トップオープンドラム」以外に、「トップオープン」の称呼及び「上が開く」との観念をも生ずるとみるのが相当である。
他方、引用商標からはその構成文字に相応して、「トップオープン」の称呼及び「上が開く」との観念が生じること明かである。
そこで、本願商標と引用商標とを比較すると、両商標は外観において相違するとしても、「トップオープン」の称呼及び「上が開く」との観念を共通にする類似する商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2005-08-10 
結審通知日 2005-08-23 
審決日 2005-09-08 
出願番号 商願2002-31393(T2002-31393) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Y0711)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 村田 有香 
特許庁審判長 佐藤 正雄
特許庁審判官 福島 昇
宮川 久成
商標の称呼 トップオープンドラム、トップオープン 
代理人 芝野 正雅 

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