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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない Z0305 |
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管理番号 | 1121737 |
審判番号 | 不服2002-9789 |
総通号数 | 69 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-09-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-05-30 |
確定日 | 2005-08-11 |
事件の表示 | 商願2001- 8589拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成13年2月5日に登録出願、指定商品については、願書に記載のものを平成14年1月25日付け手続補正書をもって、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨」、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,失禁用おしめ,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙」に補正したものである。 2 原査定の理由(要旨) 原査定は、「本願商標は、黒色の円輪郭内に『得』の文字を配し、その円の外形に沿って『まるとく』の文字を書してなるものであるが、これは一般に『お得な商品』あるいは『お買い得な商品』の意味を表す語として使用されているものであり、例えば、インターネットを検索してみると、増量されたお得な商品であることを表すものとして『得(マル)』が使用されていることが認められるほか、『お得、お買い得である』ことを意味する内容でホームページに『まるとく』の文字が多数使用されていることが認められることよりすれば、これを本願指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者はお買い得な商品であると理解するに止まり、結局、需要者をして何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨の拒絶理由により、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲に示すとおり、円内に漢字の「得」を表し、その円の外側左横から左斜め上に沿うように「まるとく」の平仮名文字を表してなるものである。 ところで、円内に漢字の「得」を表した記号(以下「マル得記号」という。)、「まるとく」、「まる得」及び「マル得」の文字は、各種商品の販売や役務の提供の広告宣伝において、それぞれ単独で又はマル得記号と「まるとく」、「まる得」あるいは「マル得」の文字を組み合わせて原査定で説示しているように「お得な商品」あるいは「お買い得な商品」であることを表すために広く一般に使用されているものである。 そして、本願商標は、その構成からして、前記記号や文字の一であると理解され認識されるとみるのが相当であるから、これを本願指定商品に使用しても、需要者はその商品が「お得、お買い得である」ことを表す表示として理解し、商品識別標識としての商標とは認識しないものに該当するといわざるを得ないものである。 そうすると、本願商標は、需要者が、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものというべきである。 請求人は、辞書に「まるとく」という語が収録されていない旨述べ、また、3件の商標登録の事例を挙げて、本願商標は自他商品識別力を発揮し得るもので登録されるべきであると主張する。 しかし、辞書は、全ての語を収録しているわけではないばかりか、「まるとく」は成語でなく一種の略語又は略符号というべきものであるから、辞書に収録されていないとしてもあながち不自然なことともいえないものと考えられる。そして、辞書等に掲載がないことから直ちに、自他商品識別力を発揮し得るものであるといえないこともまた明かなことというべきである。 また、請求人が挙げる3件の商標登録に係る商標のうちの2件は、マル得記号以外に「寿司処 まるとく」(上下二段に横書きで、「まるとく」の文字が大きい。)の文字部分を有するものであり、この文字部分全体で寿司屋の名称とみられるものであるから、本願商標とは事案が異なり、他の1件はマル得記号のみからからなる商標であるが、この登録例のみをもって、前記判断は左右されず、請求人の前記主張は採用できない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定の認定、判断は妥当なものであり、原査定を取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 (本願商標) |
審理終結日 | 2005-06-09 |
結審通知日 | 2005-06-14 |
審決日 | 2005-06-27 |
出願番号 | 商願2001-8589(T2001-8589) |
審決分類 |
T
1
8・
16-
Z
(Z0305)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 大橋 信彦、大島 康浩 |
特許庁審判長 |
涌井 幸一 |
特許庁審判官 |
富田 領一郎 小川 有三 |
商標の称呼 | マルトク、トク |
代理人 | 後藤 誠司 |
代理人 | 大島 泰甫 |
代理人 | 稗苗 秀三 |