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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y0620
審判 全部申立て  登録を維持 Y0620
審判 全部申立て  登録を維持 Y0620
管理番号 1119847 
異議申立番号 異議2004-90249 
総通号数 68 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-08-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-04-30 
確定日 2005-07-13 
異議申立件数
事件の表示 登録第4744323号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4744323号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第4744323号商標(以下、「本件商標」という。)は、「くるっとメカ」の文字を標準文字で書してなり、平成15年8月21日に登録出願され、第6類「非鉄金属及びその合金,建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製建造物組立てセット,滑車,ばね,バルブ,キー,コッタ,金属製金具,ワイヤロープ,金網,金属製のネームプレート及び標札,金属製のきゃたつ及びはしご,金属製郵便受け,金属製帽子掛けかぎ,金属製のタオル用ディスペンサー,金属製建具,金庫,金属製立て看板,金属製のきゃたつ及びはしご,金属製のタオル用ディスペンサー」及び第20類「家具,カーテン金具,金属代用のプラスチック製締め金具,くぎ・くさび・ナット・ねじくぎ・びょう・ボルト・ベット及びキャスター(金属製のものを除く。),座金及びワッシャー(金属製・ゴム製又はバルカンファイバー製のものを除く。),錠(電気式又は金属製のものを除く。),クッション,座布団,まくら,マットレス,木製の包装用容器,竹製の包装用容器,ネームプレート及び標札,きゃたつ及びはしご(金属製のものを除く。),郵便受け,帽子掛けかぎ,タオル用ディスペンサー(金属製のものを除く。),屋内用ブラインド,すだれ,装飾用ビーズカーテン,つい立て,びょうぶ」を指定商品として、平成16年1月30日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異義申立人(以下「申立人」という。)の引用する商標は、次のとおりである。
(1)商標登録第3333343号商標は、「メカ」の文字を片仮名書きしてなり、第6類「くぎ,ボルト,ナット」を指定商品として、平成7年4月26日登録出願、同9年7月18日に設定登録されたものである。
(2)商標登録第4119361号商標は、「メカ」の文字を片仮名書きしてなり、第20類「プラスチック製プラグアンカー,カーテン金具,金属代用のプラスチック製締め金具,くぎ・くさび・プラスチック製ガイドを取り付けた中空板用板ナットその他のナット・ねじくぎ・びょう・中空板用トグル付ボルトその他のボルト・リベット及びキャスター(金属製のものを除く。)、座金及びワッシャー(金属製ゴム製又はバルカンファイバー製のものを除く。),錠(電気式又は金属製のものを除く。)」を指定商品として、平成8年4月10日登録出願、同10年2月27日に設定登録されたものである(以下、両商標を併せて「引用各商標」という。)。

第3 登録異議の申立ての理由(要旨) (1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「くるっとメカ」の文字よりなるものでその構成中「くるっと」の語は、「軽快に方向転換するさま」等の意味合いを表す語であり、単に商品の品質を表示するにすぎない語であるから、構成中「メカ」の文字を要部とする商標である。
他方、引用各商標は「メカ」の文字よりなる商標であるから、称呼において共通する商標である。
本件商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と類似する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、登録出願時に既に申立人の業務に係る商品「ボルト,ナット」等を表示する商標として広く一般に知られていた商標「メカ」をその一部に含み、かつ指定商品も引用各商標と類似するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号の規定に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、申立人の著名な商標「メカ」を構成の一部に含む商標であるから、これをその指定商品に使用した場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

第4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、上記のとおり「くるっとメカ」の文字よりなるところ、これより生ずる「クルットメカ」の一連の称呼が冗長といえるものではなく、よどみなく称呼し得るものであるから、たとえ、前半の「くるっと」に「軽快に方向転換するさま」等の意味が有り、後半の「メカ」がメカニズム(機械装置。機構。しくみ。)の略語であるとしても、これらを「くるっとメカ」と一体に表した本件商標にあっては、「メカ」の文字部分のみが独立して識別標識として取引者、需要者に認識されるというよりも、表された文字全体を一つのものとして捉えて観察され、一種の造語商標として認識されるとみるのが自然であって、他に、後半の「メカ」のみを抽出しなければならない特段の理由はない。
したがって、本件商標は、構成文字全体に相応して「クルットメカ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用各商標は、「メカ」の文字を横書きしてなるものであるから、「メカ」と称呼され、「メカニズム(機械装置。機構。しくみ。)」の観念を生ずるものである。
そうすると、本件商標より生ずる「クルットメカ」の称呼と引用各商標より生ずる「メカ」の称呼は、前半の「クルット」の音の有無の差により称呼において相紛れるおそれはないものである。
また、観念についてみても、本件商標は、特定の観念を有しない造語といえるものであり、引用各商標は、「メカニズム(機械装置。機構。しくみ。)」の観念を有するものであるから、相紛れるおそれはないものである。
さらに、本件商標と引用各商標の構成は前記のとおりであるから、外観においても区別し得るものである。
したがって、本件商標は、引用各商標と外観、称呼及び観念のいずれの点においても、非類似の商標といわなければならないから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人は、「メカ」の文字よりなる商標(以下、「引用標章」という。)が申立人の業務を表示するものとして、広く一般に知られていたと主張しているが、申立人の使用に係る商標は、「メカナット」、「メカボルト」の文字よりなる商標であり、「メカ」の文字のみよりなる商標ではない(甲第4号証ないし甲第10号証)。その他、引用標章の著名性を立証する証拠の提出はない。
そうすると、引用標章は、申立人の業務に係る商標として、本件商標の登録出願前に広く知られていたということができないものであり、かつ、本件商標と引用各商標が非類似の商標であることも前記のとおりである。
したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品と混同を生じるおそれがある商標といえないから、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する商標とはいえない。
(3)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第第4の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2005-06-27 
出願番号 商願2003-71100(T2003-71100) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y0620)
T 1 651・ 26- Y (Y0620)
T 1 651・ 25- Y (Y0620)
最終処分 維持  
前審関与審査官 八木橋 正雄 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 三澤 惠美子
茂木 静代
登録日 2004-01-30 
登録番号 商標登録第4744323号(T4744323) 
権利者 石川 富美子
商標の称呼 クルットメカ 
代理人 鎌田 文二 
代理人 東尾 正博 
代理人 鳥居 和久 

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