ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない 003 審判 査定不服 観念類似 登録しない 003 |
---|---|
管理番号 | 1101501 |
審判番号 | 不服2000-17116 |
総通号数 | 57 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-09-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-10-26 |
確定日 | 2004-07-20 |
事件の表示 | 平成 8年商標登録願第146810号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,歯磨き」を指定商品として、平成8年12月26日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同10年9月25日付提出の手続補正書により、第3類「香料類,化粧品,歯磨き」と補正されたものである。 2 原査定の引用商標 原査定において、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶理由に引用した登録第525665号商標は、「cool」の欧文字と「クール」の片仮名文字とを二段に横書してなり、昭和32年8月8日登録出願、第2類「眉墨、練紅、アイシャドウ、其他本類に属する化粧用染料及び顔料」を指定商品として、同33年8月18日に設定登録されたものであり、その後、3回にわたり商標権存続期間の更新登録がされたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標と引用商標の類否について 本願商標は、別掲のとおり、図案化された「FIRE&ICE」の文字と「COOL」の欧文字とを上下二段に書してなるものであるところ、「FIRE&ICE」と「COOL」とは、文字の大きさ及び書体が異なるばかりでなく二段に書されているために、外観上分離して観察し得るものである。 また、商標の構成文字全体より生ずる「ファイヤーアンドアイスクール」の称呼は冗長である上、全体として特定の観念が生ずるとも言い難く、さらに、「FIRE&ICE」と「COOL」とを常に一体として把握しなければならないとする格別の事情も見出せない。 そうとすれば、「FIRE&ICE」及び「COOL」の文字は、それぞれが独立して、自他商品の識別機能を果たし得るとみるのが相当である。 そうすると、本願商標は、該「COOL」の文字部分より単に「クール」の称呼をも生ずるものと認められる。 また、「COOL」は、広く一般に知られた平易な英語であることから、該文字(語)からは、「涼しく、さわやかなさま。落ち着いたさま。冷静なさま。」の観念を生ずるものと認められる。 他方、引用商標は、「cool」の欧文字及び「クール」の片仮名文字を二段に書してなるのであるから、これより「クール」の称呼を生ずるものであって、「涼しく、さわやかなさま。落ち着いたさま。冷静なさま。」の観念を生ずるものである。 そうとすれば、本願商標と引用商標とは、前記したそれぞれの構成よりみて外観上の差異を有するものの、「クール」の称呼及び「涼しく、さわやかなさま。落ち着いたさま。冷静なさま。」の観念において共通する類似の商標であり、また、両商標は、同一又は類似の商品について使用するものである。 したがって、本願商標と引用商標とを、それぞれの指定商品に使用した場合には、その取引者、需要者をして、商品の出所について誤認混同を生じさ せるおそれがあるものというべきである。 (2)請求人の主張について 請求人は、「現在の化粧品市場においては『COOL』『クール』という語は、『涼しげな、冷たい、かっこいい』という品質表示として普通に用いられているから、本願商標及び引用商標に含まれる『COOL』及び『クール』の語は、識別標識としては機能しない」旨主張しているので、この点について検討するに、「COOL」「クール」の語に、請求人の主張するような意味合いがあることは認め得るとしても、引用商標は、前記した商品を指定商品として自他商品の識別機能を有するものとして登録されている事実は明らかな事実というべきであり、これより「クール」の称呼及び「涼しく、さわやかなさま。落ち着いたさま。冷静なさま。」の観念が生ずることは前記したとおりである。 そして、本願商標は、その構成態様より「クール」の称呼及び「涼しく、さわやかなさま。落ち着いたさま。冷静なさま。」の観念をも生ずるものである以上、両商標は商品の出所の混同を生ずるおそれがある類似の商標というべきであるから、「クール」「COOL」の語について、自他商品識別力を有さないとする請求人の主張は採用することができない。 (3)むすび 以上のとおり、本願商標は、引用商標と商標において類似するものであり、かつ、その指定商品も引用商標の指定商品と同一のものと認められるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 |
審理終結日 | 2004-02-17 |
結審通知日 | 2004-02-23 |
審決日 | 2004-03-08 |
出願番号 | 商願平8-146810 |
審決分類 |
T
1
8・
263-
Z
(003)
T 1 8・ 262- Z (003) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 野上 サトル、高橋 厚子、瀧本 佐代子 |
特許庁審判長 |
茂木 静代 |
特許庁審判官 |
井出 英一郎 井岡 賢一 |
商標の称呼 | ファイヤーアンドアイスクール、ファイヤーアンドアイス、クール |
代理人 | 加藤 建二 |
代理人 | 松尾 和子 |
代理人 | 中村 稔 |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 大島 厚 |