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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Z03 審判 全部申立て 登録を維持 Z03 審判 全部申立て 登録を維持 Z03 |
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管理番号 | 1075534 |
異議申立番号 | 異議2002-90681 |
総通号数 | 41 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2003-05-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2002-09-27 |
確定日 | 2003-04-05 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4580496号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4580496号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4580496号商標(以下「本件商標」という。)は、「ようきびげんえき」の平仮名文字と「楊貴美原液」の漢字を二段に横書きしてなり、平成12年3月30日登録出願、第3類「液状シャンプー,水せっけん,水おしろい,化粧水,香水」を指定商品として、同14年6月28日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由(要旨) (1)商標法第4条第1項第15号について 以下(a)ないし(e)に引用する登録商標(以下まとめて「引用商標」という。)は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る商品「染毛剤」を表示するものとして、創業以来、長年にわたって広く使用し、今日に至っている著名商標であるところ、本件商標は、これら著名な引用商標の称呼と同一の称呼「ビゲン」を有するものであるから、本件商標をその指定商品に使用した場合、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反してなされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。 (a)登録第559695号商標は、「ビゲン」の片仮名文字を縦書きにしてなり、昭和34年11月11日登録出願、第2類「染毛料」を指定商品として、同35年10月27日に設定登録されたものである。 (b)登録第865379号商標は、「ビゲン」の片仮名文字と「Bigen」の欧文字を二段に横書きしてなり、昭和42年8月28日登録出願、第4類「歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、同45年7月15日に設定登録されたものである。 (c)登録第3315546号商標は、「ビゲン」の片仮名文字を横書きにしてなり、平成7年1月25日登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同9年5月30日に設定登録されたものである。 (d)登録第3315547号商標は、「BIGEN」の欧文字を横書きにしてなり、平成7年1月25日登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同9年5月30日に設定登録されたものである。 (e)登録第4207102号商標は、「Bigen」の欧文字を横書きにしてなり、平成9年7月25日登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同10年11月6日に設定登録されたものである。 (2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について 本件商標は、美容に効果のある薬味酒である「楊貴美酒」の「原液」を原材料として使用している商品を表示するものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない。また、該原材料以外の原材料が使用されるときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第15号について 本件商標は、前記のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中の上段及び下段の各文字は、いずれも同書、同大、同間隔に一連に表示されているものである。そして、上段にやや小さく書された「ようきびげんえき」の平仮名文字は、下段に大きく書された「楊貴美原液」の漢字の振り仮名を表したものとして無理なく看取されるものであり、これより生ずる「ヨウキビゲンエキ」の称呼も全体の語呂がよく、無理なく称呼し得るものである。 そうすると、本件商標は、構成全体もって一つの造語を表したものと理解されるとみるのが相当であって、その構成中の中間部に位置する「美原」、「びげん」の文字部分が独立して、需要者の注意を惹くものということはできない。 してみれば、本件商標は、その構成文字に相応して「ヨウキビゲンエキ」の称呼のみを生ずる特定の意味を有しない造語よりなるものと判断するが相当である。 したがって、引用商標が申立人の取扱いに係る商品「染毛剤」を表示するものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたとしても(この点に関し、申立人は証拠を何ら提出していない。)、本件商標は、前記のとおり、その構成中の「美原」、「びげん」の文字部分のみが独立して認識されるものではなく、構成全体をもって造語を表したと理解されるものであるから、これをその指定商品について使用しても、その取引者、需要者は、引用商標を想起、連想することは極めて少ないというべきであって、その商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。 (2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について 本件商標は、前記したとおり、構成全体をもって造語を表したと理解されるものであるから、これをその指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであって、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものといわなければならない。 (3)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第15号及び同第16号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2003-03-18 |
出願番号 | 商願2000-31984(T2000-31984) |
審決分類 |
T
1
651・
272-
Y
(Z03)
T 1 651・ 13- Y (Z03) T 1 651・ 271- Y (Z03) |
最終処分 | 維持 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
中嶋 容伸 茂木 静代 |
登録日 | 2002-06-28 |
登録番号 | 商標登録第4580496号(T4580496) |
権利者 | 日本リレント化粧品株式会社 |
商標の称呼 | ヨウキビゲンエキ、ヨーキビ |
代理人 | 新垣 盛克 |
代理人 | 足立 勉 |