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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 101 |
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管理番号 | 1075427 |
審判番号 | 取消2002-30202 |
総通号数 | 41 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2003-05-30 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2002-02-25 |
確定日 | 2003-04-03 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第0692360号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第692360号商標(以下「本件商標」という。)は、「ズーム」の文字を横書きしてなり、昭和39年7月10日に登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として同40年12月10日に設定登録、その後、同51年6月17日、同60年12月23日及び平成7年10月30日の3回に亘り商標権存続期間の更新登録がされたものである。 2 請求人の主張の要点 請求人は、本件商標の指定商品中「薬剤,人工鼓膜用材料,人工歯用材料,補綴充てん用材料,歯科用セメント」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、概略次のように述べた。 請求人の調査したところでは、本件商標は、商標権者である被請求人によって、その登録に係る指定商品中「薬剤,人工鼓膜用材料,人工歯用材料,補綴充てん用材料,歯科用セメント」について少なくとも継続して過去3年以上に亘り使用されている事実を発見することができなかった。 また、その商標登録原簿(甲第1号証の2)には、使用権についての何らの設定登録もされていない。 したがって、本件商標は、その指定商品中「薬剤,人工鼓膜用材料,人工歯用材料,補綴充てん用材料,歯科用セメント」の登録について、商標法第50条第1項の規定により取り消しを免れないものである。 3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、証拠方法として乙第1号証ないし乙第5号証を提出した。 (1)被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内を含めて現在に至るまで、以下のとおり、本件商標をその指定商品中の薬剤に属する「白癬菌検出薬」に使用している。 (a)登録商標の使用説明書 本説明書に添付した商標の使用事実を示す書類のうち、「医療用医薬品添付文書集」(乙第2号証)は、被請求人の医療機関向けの取り扱い商品の添付文書を収録した2001年版文書集であり、2001年(平成13年)4月に発行されたものである。 前記文書集には、本件商標の使用商品である白癬菌検出薬「ズーム」に関する添付文書が収録されており、その第50頁には、当該商品の説明書及び第98頁には、同商品の剤形写真が掲載されており、それらのいずれにも本件商標と社会通念上同一の商標が表示されている。 これにより少なくとも本件審判請求の登録前3年以内である昨2001(平成13)年に、本件商標を使用した前記商品が被請求人によって製造・販売されたことは明らかである。 (b)同じく、商標の使用の事実を示す書類のうち、医療機関や検査機関向けの使用説明書であって、「ズームのご使用にあたって」という副題よりなるリーフレット(乙第3号証)の表紙には、「ズーム」という文字からなる商標を使用した商品のパッケージの写真が掲載されており、本件商標が「白癬菌検出薬」に使用されていることが認められる。 なお、当該リーフレットは、1993年(平成5年)7月に印刷作成したものであるが、内容を改訂する必要がないので、それ以降、2001年度は勿論、現在に至るまで引き続きこれを使用しているものである。 (c)同じく、商標の使用の事実を示す書類のうち、「商品別出庫一覧表」(乙第4号証)は、平成13年4月1日ないし同14年1月31日までの期間における被請求人会社の医家向けの医薬品の商品別出庫状況を示すコンピュータ出力データ(抜粋)であり、「ズーム」という文字からなる商標を使用した商品の販売実績を示す資料である。 (d)同じく、商標の使用の事実を示す書類のうち、「整理票」(乙第5号証)は、平成13年4月2日付の東邦薬品株式会社盛岡支店へ「ズーム」という文字からなる商標を使用した商品を出庫・納品した伝票の写しであり、本件商標が商品「白癬菌検出薬」について取引上使用されたことを証明し得るものである。 (2)以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、請求に係る商品中「薬剤」に属する「白癬菌検出薬」について、本件商標を使用している。 よって、本件商標の登録は、取消請求に係る商品について、商標法第50条第1項の規定により、それを取り消すべきでない。 4 請求人の弁駁 被請求人の答弁に対し、請求人は何ら弁駁していない。 5 当審の判断 被請求人提出の乙第2号証(被請求人の「医療用医薬品添付文書集 PRODUCTS INFORMATION 2001」という表題の付された「製品案内」の写し)、乙第3号証(「白癬菌鏡検のポイント」という表題下に「ズームのご使用にあたって」という副題の付されたリーフレット)、乙第4号証(被請求人の平成13年度商品別出庫一覧表:4月〜翌年1月)及び乙第5号証(平成13年4月2日に被請求人が東邦薬品盛岡支店に送付した納品書(整理票)の写し)によれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、その指定商品中「薬剤」に属する商品「白癬菌検出薬」について使用されていたものと認めることができる。 したがって、本件商標の指定商品中、取消請求に係る商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2002-11-01 |
結審通知日 | 2002-11-07 |
審決日 | 2002-11-21 |
出願番号 | 商願昭39-31954 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Y
(101)
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最終処分 | 不成立 |
特許庁審判長 |
上村 勉 |
特許庁審判官 |
山田 正樹 鈴木 新五 |
登録日 | 1965-12-10 |
登録番号 | 商標登録第692360号(T692360) |
商標の称呼 | ズーム |
代理人 | 村木 清司 |
代理人 | 橋本 千賀子 |
代理人 | 白濱 國雄 |
代理人 | 松原 伸之 |
代理人 | 松嶋 さやか |
代理人 | 大房 孝次 |
代理人 | 中山 健一 |