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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 133
管理番号 1073717 
審判番号 取消2001-30976 
総通号数 40 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-04-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2001-09-04 
確定日 2003-03-03 
事件の表示 上記当事者間の登録第2576571号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第2576571号商標(以下「本件商標」という。)は、「サン」の片仮名文字を横書きしてなり、第33類「穀物、飼料、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年6月27日に登録出願、平成5年9月30日に設定登録、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張
請求人は、「商標法第50条第1項の規定により本件商標の指定商品中『穀物、豆、粉類(素材蛋白を除く。)』についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申立て、その理由を以下のように述べている。
請求人の調査によると、本件商標は、指定商品中請求にかかる商品について過去3年間以商標権者、専用使用権通常使用権によって使用されていない。
よって、請求の趣旨のとおり審決を求める。

3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証(枝番号を含む。)を提出した。
本件商標は本件審判の請求の登録前3年以内に通常使用権者及び商標権者によって、指定商品「穀物」について使用されているものであり、請求人の主張は根拠がないものである。
a) 通常使用権者による使用
本件商標は、被請求人と新潟県新潟市東中通1番町86の新潟県経済農業協同組合連合会との間で、平成9年11月1日付けで商品「贈答用精米」について同日より平成14年10月31日までの期間(ただし、期間満了に当たり両者協議のうえ本契約を更新できる旨記載)を定めて通常使用権を許諾している。(乙第1号証の1)
なお、新潟県経済農業協同組合連合会は平成13年4月1日付けで全農と合併し、販売部門が全農パールライス東日本株式会社に移行したため(乙第6号証の1、乙第6号証の2)、平成13年4月1日付けで新たに新潟県新潟市山田2310番地15の全農パールライス東日本株式会社新潟支店との間で、期間を平成18年3月31日までとし、その他は同じ内容で通常使用権を許諾している。(乙第1号証の2)
通常使用権者である新潟県経済農業協同組合連合会(略称 JA新潟経済連)は、平成9年11月より平成13年3月まで、商品「精米」の包装用袋に「さん」の文字を表示して使用していた。(乙第2号証の1)
なお、実際に取引していたことを実証するために、請求書写しを提出する。(乙第3号証の1)
現在の通常使用権者である全農パールライス東日本株式会社新潟支店は、本社である全農パールライス東日本株式会社の名前で、平成13年4月より現在まで、商品「精米」の包装用袋に「さん」の文字を表示して使用している。(乙第2号証の2、乙第2号証の3)
なお、実際に取引していたことを実証するために、請求書写しを提出する。(乙第3号証の2)
以上のことより、本件商標が平成9年11月から現在まで、指定商品「穀物」について通常使用権者により使用されていることは明らかである。なお、本願商標「サン」と使用態様「さん」とは、片仮名と平仮名の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずるもので、本願商標の使用といえるものである。
b) 商標権者による使用
商標権者である石橋工業株式会社は本件登録時より現在に至るまで、穀物の包装用袋に「サンライス」の文字を表示して使用してきた。(乙第4号証)また、実際に取引していたことを実証するために売上伝票を提出する。(乙第5号証)
なお、「サンライス」の使用は、商品との関係で「サンライス」中の「ライス」は穀物を表示するものであり、商標の要部が「サン」にあることは明白である。
したがって、取引の実情から「サンライス」を単に「サン」と認識しうるものであり、本件商標「サン」と「サンライス」とは社会通念上同一と認められる商標である。
以上、本件商標は平成11年より現在まで、指定商品「穀物」について商標権者が使用していることは明らかである。
以上述べたことから明らかなように、本件商標は本件審判の請求の登録前3年以内に通常使用権者及び商標権者によって、指定商品「穀物」について使用されているものであり、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものではない

4 当審の判断
被請求人の答弁並びに乙第4号証及び乙第5号証によれば、被請求人は、本件商標と社会通念上同一と認め得る「サン」が表示された穀物の包装用袋を使用し、また、被請求人の平成11年4月2日付サン商事株式会社への売上伝票の品名規格の欄に「サンライス1×12」と表示され、前記袋入りの穀物の販売を窺い知ることができる。
そうすると、被請求人は、本件商標を取消請求に係る商品中の「穀物」について、本件審判請求の登録前3年以内に使用していたものといわざるを得ない。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。
したがって、本件商標は商標法第50条の規定により、その指定商品中の「穀物、豆、粉類(素材蛋白を除く。)」についての登録を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2002-10-03 
結審通知日 2002-10-08 
審決日 2002-10-22 
出願番号 商願昭63-73860 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (133)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 須藤 祀久寺島 義則 
特許庁審判長 小林 薫
特許庁審判官 大川 志道
岩崎 良子
登録日 1993-09-30 
登録番号 商標登録第2576571号(T2576571) 
商標の称呼 サン 
代理人 高梨 範夫 
代理人 加藤 久 
代理人 浅村 肇 
代理人 望月 良次 
代理人 浅村 皓 

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