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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z25 |
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管理番号 | 1064743 |
審判番号 | 不服2000-21054 |
総通号数 | 34 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-10-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-11-29 |
確定日 | 2002-08-21 |
事件の表示 | 平成11年商標登録願第110035号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「エフビエント」の文字と「F・VIENTO」との文字を二段に書してなり、第25類「被服」を指定商品として、平成11年12月1日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2247715号商標(以下「引用商標」という。)は、「ヴィエント」の文字と「VIENTO」との文字を二段に書してなり、昭和63年3月8日登録出願され、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、平成2年7月30日に設定登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記のとおり「エフビエント」及び「F・VIENTO」の文字を二段に書してなるところ、上段の片仮名文字は下段に表記された欧文字の読みを表してなるにすぎないものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たす中心的要部は下段に表記された「F・VIENTO」の欧文字にあるというのが相当である。 そして、下段の「F・VIENTO」の欧文字は、欧文字一字の「F」と「VIENTO」を中黒点を介し構成されているものであって、「F」は直ちにアルファベット一字ということが、また「VIENTO」は特定の意味を理解し得ない造語と認められ、両文字は、視覚的、観念的にも分離し、関連性のないものと看取され、全体として、常に一体のものとして把握しなければならない特段の事情を見出し難い。 ところで、構成中「F」の欧文字一字は、一般に商品の型式、品番等を表すための記号・符合等として本願指定商品を含む各種商品において普通に採択、使用されている実情にある。 そうすると、本願商標は、片仮名文字より「エフビエント」の称呼が生ずるものとしても、これに接する取引者・需要者は、識別力の中心的要部が「F・VIENTO」の欧文字部分にあると看取し、そして構成中「F」の文字は、上記したように商品の型式、品番等を表示するための記号・符合の一類型と理解されるから、自他商品の識別機能を強く果たす造語としての「VIENTO」の文字部分に特別の印象を感じ、これより生ずる「ビエント」のより簡潔な称呼を以て取引に資する場合も決して少なくないものである。 してみれば、本願商標よりは「ビエント」の称呼をも生ずるものである。 他方、引用商標は、「ヴィエント」及び「VIENTO」の文字を書してなるものであるから、該文字に相応して「ヴィエント」の称呼が生ずるものである。 そこで、本願商標より生ずる「ビエント」の称呼と引用商標より生ずる「ヴィエント」の称呼を比較するに、その異なる「ビ」と「ヴィ」の音は、同一音の片仮名表記上の差異程度の音感の相違に過ぎないものであって、両称呼を一連に称呼したときは、語調、語感が極めて紛らわしいものといえる。 してみると、本願商標と引用商標とは、外観、観念における差異を考慮してもなお、称呼上類似の商標であり、また、本願商標に係る指定商品は、引用商標の指定商品と同一または類似の商品を含むものである。 したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消す限りでない。 なお、請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標は登録されるべきであると主張しているが、これらの登録例と本願とは事案を異にするものであり、そして、本件は上記のとおり判断するのが相当であるから、その主張は採用できない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2002-05-13 |
結審通知日 | 2002-05-17 |
審決日 | 2002-07-01 |
出願番号 | 商願平11-110035 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(Z25)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 鈴木 斎 |
特許庁審判長 |
滝沢 智夫 |
特許庁審判官 |
中嶋 容伸 吉田 静子 |
商標の称呼 | エフビエント、ビエント |