• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 039
管理番号 1051991 
審判番号 取消2000-30871 
総通号数 26 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2002-02-22 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2000-07-28 
確定日 2001-12-20 
事件の表示 上記当事者間の登録第3297551号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第3297551号商標(以下「本件商標」という)は、「JUBILEE」の欧文字を書してなり、平成6年2月17日に登録出願され、第39類「車両による輸送,船舶による輸送,航空機による輸送,主催旅行の実施,旅行者の案内、旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ」を指定役務として、平成9年4月25日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張
請求人は、本件商標は、その登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を次のように述べている。
本件商標は、その登録日である平成9年4月25日以降今日に至るまで、いずれの指定役務についても、商標権者又は使用権者のいずれによっても使用されていないことは明らかである。よって、その不使用を理由とする取り消しを免れない。

3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第3号証を提出している。
(1)審判請求書によれば、本件商標「JUBILEE」は、その指定役務中「車両による輸送,船舶による輸送,航空機による輸送,主催旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ」について本件審判請求3年以内に日本国内において使用された事実がなく、したがって、商標法第50条に基づいて取消を免れないものであるとのことである。
しかしながら、本件商標は、その指定役務中の「船舶による輸送,主催旅行の実施,旅行者の案内」について、本件審判の予告登録前3年以内に日本国内において使用されているものである。
(2)乙第1号証ないし同第3号証は、いずれも、被請求人の日本国代理店であり、本件商標の通常使用権者であるアンフィトリオン・ジャパン株式会社(住所:東京都台東区上野3 -16-4)が開設しているホームページの関連ページから該当ページをプリントアウトしたものであることを証明するものである。
このホームページは、株式会社イー・ブイー・シー(住所:東京都新宿区新宿1-24-7-608)が、アンフィトリオン・ジャパン株式会社の委託を受けて更新管理しており、乙第1号証ないし同第3号証は、これと同一画面を、遅くとも2000年6月20日以後閲覧可能であったことを、証明するものである。
(3)乙第1号証に添付のプリントは、ホームページのポータル(玄関)部分をプリントアウトしたものである。
中央に、カーニバル コーポレイションの船(CarnivaI Destiny号)の写真があり、その右側に「Jubilee」の文字が赤色で表示されているが、これは、クルーズ「Jubilee」の詳細を知るためのボタンである。
(4)乙第2号証に添付のプリントは、乙第1号証の「Jubile e」の文字をクリックすると現れるページをプリントアウトしたものである。
ここではクルーズ「Jubilee」の概要を紹介しており、これが夏期のアラスカ東岸を周遊するものであることがわかる。
(5)乙第3号証に添付のプリントは、同第2号証の「クルーズの詳細」の文字をクリックすると現れるページをプリントアウトしたものである。
ここには、クルーズの料金及びコースの一覧表が示されている。
(6)以上の乙第1号証ないし同第3号証より、本件商標と社会通念上同一と認められる商標がアラスカ東岸を周遊するクルーズに使用されていることは明らかである。
すなわち、被請求人はアラスカ東岸を周遊するというツアー(旅行)を主催し、ツアー客を客船によって運び、寄港地でツアー客を観光スポットに案内するというサービスを提供しており、これらは、それぞれ「主催旅行の実施」、「船舶による輸送」、「旅行者の案内」に該当するものである。
以上の通り、本件商標は、「主催旅行の実施」、「船舶による輸送」、「旅行者の案内」の各役務について使用されており、これらの使用が商標法第2条第3項第7号に該当するものであることは明らかである。
なお、本クルーズに供される客船の名称も「JUBILEE」となっており、船首下部にその名称が記されておりますが、これも商標法第2条第3項第5号に該当する商標の使用であることは明らかである。
(7)以上の乙第1号証ないし同第3号証は、2000年6月20日更新されたホームページ中の該当ページを2000年9月12日プリントアウトしたものであることを証明するものであり、従って、これらと同ー画面を、遅くとも2000年6月20日以後閲覧可能であったことは明らかである。
なお、本件商標は、アラスカ西岸を周遊するクルーズに関し使用されているものであるところ、該クルーズは冬季に入る10月以後は実施されておらず、このためホームページにおいても、10月より該当ページは削除されている。
以上の通り、本件商標は被請求人により日本国内において、本件審判の請求に係る役務中前記役務について、本件審判の予告登録前3年以内に使用されていたことが確認されるものであり、本件審判の請求は理由がなく退けられるべきものであることは明らかである。

4 当審の判断
被請求人の提出に係る乙各号証をみるに、乙第1号証、同乙第2号証、同第3号証を総合勘案すれば、本件商標は、被請求人の日本国代理店で通常使用権者と認められるアンフィトリオン・ジャパン株式会社により、本件審判請求の登録前3年以内に、請求に係る指定役務中、アラスカ東岸を周遊するツアー(旅行)を主催し、ツアー客の客船による輸送、寄港地でツアー客を観光スポットに案内することのクルーズサービス、すなわち「主催旅行の実施、船舶による輸送、旅行者の案内」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を日本国内におけるインターネットホームページ上のクルーズの案内頁に客船の名称として紹介するとともに、同船のサービスの内容を表示し使用されていたものと認めることができる。
そして、請求人は、被請求人の答弁に対し何ら弁駁するところがない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2001-07-04 
結審通知日 2001-07-09 
審決日 2001-07-26 
出願番号 商願平6-14249 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (039)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 保坂 金彦矢澤 一幸 
特許庁審判長 三浦 芳夫
特許庁審判官 中嶋 容伸
滝沢 智夫
登録日 1997-04-25 
登録番号 商標登録第3297551号(T3297551) 
商標の称呼 ジューバリー 
代理人 川又 澄雄 
代理人 神林 恵美子 
代理人 岩崎 幸邦 
代理人 三好 保男 
代理人 照嶋 美智子 
代理人 三好 秀和 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ