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審決分類 審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 W09
管理番号 1421529 
総通号数 40 
発行国 JP 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2025-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2024-08-23 
確定日 2025-03-28 
事件の表示 商願2023− 79624拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 手続経緯
本願は、令和5年7月4日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年1月25日付け:拒絶理由通知書
令和6年3月 9日 :手続補正書の提出
令和6年5月15日付け:拒絶査定
令和6年8月23日 :審判請求書の提出

2 本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「CueZy」の文字を横書きしてなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の手続補正により、第9類「音楽及び音響の制作及び編集用のコンピュータソフトウエア」と補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5903999号商標(以下「引用商標」という。)は、「CUSEY」の文字を標準文字で表してなり、平成28年6月13日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月9日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、「CueZy」の文字を茶色で横書きしてなるところ(小文字で表された「u」、「e」、「y」の文字はデザイン化されている。)、「C」と「Z」の文字が大文字で表されていることから、「Cue」及び「Zy」の2語を結合したものと認識される。
そして、構成中、「Cue」の文字(語)は、「ラジオ・テレビで、演出家が示す開始の合図」ほどの意味を有する語であるが(岩波書店発行 広辞苑 第七版)、全体としては特定の意味合いを想起させる語とは認められないものである。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「キュージー」の称呼を生じ、全体として特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「CUSEY」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は一般的な辞書等に採録された成語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているというような事情も見いだせないものであることから、特定の観念を生じることのない造語として認識されるというのが相当である。
そして、造語からなる欧文字にあっては、ローマ字読み又は英語読みで発音するのが一般的であるから、引用商標は、その構成文字に相応して、「クセイ」、「クゼイ」、「キュセイ」又は「キュゼイ」の称呼が生じるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「クセイ」、「クゼイ」、「キュセイ」又は「キュゼイ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標は、それぞれ、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、色彩及びデザイン化の有無、書体が異なることに加え、本願商標は「C」と「Z」のみ大文字で表されているのに対し、引用商標は、全て大文字からなり、さらに、構成中、語頭の「Cu(CU)」及び語尾の「y(Y)」の文字部分を共通にするものの、そのほかのつづり字は「eZ」と「SE」とで異なるものであって、欧文字5文字の長いとはいえない文字構成において、この差異が全体の視覚的印象に与える影響は小さいとはいえないことからすると、両商標は、外観上、明確に区別し得るものである。
次に、本願商標から生じる「キュージー」の称呼と引用商標から生じる「クセイ」、「クゼイ」、「キュセイ」又は「キュゼイ」の称呼を比較すると、長音が伴うか否かの差異を有し、また、語尾における「ジー」と「セイ」又は「ゼイ」の音の差異を有するものであるが、両商標は5音ないし3音又は4音という比較的短い音構成であり、該長音の有無や語尾の音の差異が、両称呼に及ぼす影響が小さいとはいえず、また、一般的に長音の前の音は比較的強く発音されることからすれば、本願商標は、語頭の「キュ」の音にアクセントを置いて称呼されるのに対し、引用商標は、平坦に発音されるというのが自然であるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼しても、全体の語調、語感が異なり、称呼上、明瞭に聴別できるものというのが相当である。
さらに、観念については、上記のとおり、本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、両者は観念上、具体的な比較をすることができない。
そうすると、本願商標と引用商標は、観念において比較することができないとしても、外観において明確に区別し得るものであり、称呼において明瞭に聴別できるものであるから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
別掲 本願商標(色彩は原本参照。)


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審決日 2025-03-11 
出願番号 2023079624 
審決分類 T 1 8・ 26- WY (W09)
最終処分 01   成立
特許庁審判長 山田 啓之
特許庁審判官 渡邉 あおい
深田 彩紀子
商標の称呼 キュージー 
代理人 本田 史樹 

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