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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W33 |
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管理番号 | 1420470 |
総通号数 | 39 |
発行国 | JP |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2025-03-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2024-06-03 |
確定日 | 2025-03-03 |
事件の表示 | 商願2023− 55529拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 手続の経緯 本願は、令和5年5月22日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年 8月 1日付け:拒絶理由通知書 令和5年12月18日 :意見書、手続補正書の提出 令和6年 2月27日付け:拒絶査定 令和6年 6月 3日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第33類「果汁を使用したハイボール」に補正されたものである 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、「KAJU−HI」の文字と「カジューハイ」の文字を二段に書してなるところ、上段の文字は、下段の文字をローマ字表記したものと無理なく認められるものである。 そして、本願商標の構成中の「カジュー」の文字は、本願の指定商品との関係においては、「果物をしぼって得られる汁。」の意味を有する「果汁」を表したものと容易に認識させるものであり、また、その構成中の「ハイ」の文字は、「ウイスキーなどを炭酸水で割り、氷を浮かべた飲み物。」の意味を有する「ハイボール」の略称として広く使用されているものである。 また、アルコール飲料を取り扱う業界において、果汁を使用したハイボールが流通している実情があるから、本願商標全体として、「果汁を使用したハイボール」程度の意味合いを容易に理解、認識させるものである。 そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「果汁を使用したハイボール」程の意味を認識、理解するにとどまり、単に、商品の原材料、品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというべきである。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。 4 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、「KAJU−HI」の欧文字と「カジューハイ」の片仮名を上下二段にそれぞれまとまりよく書してなるところ、これらの文字は、いずれも一般的な辞書類に載録された既成の語ではないことから、本願商標全体として、特定の意味合いを認識させることのない、一種の造語として認識、把握されるものといえる。 そして、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う分野において、「KAJU−HI」及び「カジューハイ」の文字が、商品の具体的な品質を直接的に表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、そのほか、本願商標に接する取引者、需要者が当該文字を商品の品質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標は、特定の意味合いを認識させない造語というべきものであって、これをその指定商品に使用しても、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 ![]() (この書面において著作物の複製をしている場合の御注意) 本複製物は、著作権法の規定に基づき、特許庁が審査・審判等に係る手続に必要と認めた範囲で複製したものです。本複製物を他の目的で著作権者の許可なく複製等すると、著作権侵害となる可能性がありますので、取扱いには御注意ください。 |
審決日 | 2025-02-17 |
出願番号 | 2023055529 |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W33)
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最終処分 | 01 成立 |
特許庁審判長 |
高野 和行 |
特許庁審判官 |
田中 瑠美 小俣 克巳 |
商標の称呼 | カジューハイ、カジュハイ、カジュー、カジュ |
代理人 | 鳥巣 慶太 |